個人再生 車ローンはどうなる?車を残す条件と手続きの全ガイド

債務整理のおすすめ方法を徹底解説|あなたに最適な選択肢が見つかる債務整理完全ガイド

個人再生 車ローンはどうなる?車を残す条件と手続きの全ガイド

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この記事を読むことで分かるメリットと結論

結論を先に言うと、個人再生をしても「車を残すことは可能」ですが、残せるかどうかは「ローンの仕組み(担保の有無)」「車の時価と残債の差額」「裁判所へ出す再生計画の組み方」「債権者(ローン会社)の対応」によって決まります。早めに情報を整理して弁護士や司法書士に相談すれば、車を維持するための選択肢を最大化できます。本記事では、車を残すために必要な法律上のポイント、実務上の手続き、費用や期間の目安、具体的な判断基準(残債 vs 時価など)を、事例と私の体験も交えて丁寧に解説します。読むと、あなたが「車を残すべきか売るべきか」自分で判断できるようになります。



「個人再生」と車ローン──あなたに最適な債務整理の選び方と費用シミュレーション


車のローンが残っている状態で借金整理を考えると、どうすれば車を手放さずに借金を減らせるか、不安になりますよね。「個人再生」は選択肢のひとつですが、他の方法との違いや費用、実際の返済イメージを把握してから動くことが重要です。まずは整理して、次に具体的なシミュレーションと行動ステップを提示します。

まず知っておきたい基本ポイント(車ローンがある場合の債務整理の考え方)

- 個人再生は、主に「無担保債権(クレジットカード、消費者金融など)」を対象に債務を大幅に圧縮できる手続きです。担保付きの債権(車ローン等)は、原則として担保の取り扱いが別になります。つまり「担保付き=そのまま支払う」「担保を引き上げられる」などの選択が関係します。
- 車ローンが担保付(ローン会社が抵当権や所有権留保を付けている場合)は、個人再生で無条件に減額されるとは限りません。車を手元に残したければ、ローンを継続して支払う、あるいは再生計画で別途扱う形で支払うことになります。
- 自己破産と比べると、個人再生は所有物(住宅や車など)を残せる可能性が高い一方、一定の返済計画を実行する必要があります。
- 任意整理は金融機関と直接交渉して利息の免除や分割交渉をする方法で、手続きが比較的短期間で済む場合があります。ただし全ての債権者が応じるとは限りません。

(※個別の適用や結果は債権の内容、残債額、資産、収入などによって判断が変わります。詳細は専門家に相談してください。)

主な手続きの違い(車ローンをどう扱うかの観点)

- 任意整理
- 車ローン:貸金業者やディーラーと交渉し、利息カットや分割を交渉できる。担保ローンは交渉の余地が限定的。
- 特徴:着手から完了まで比較的短期間、裁判所手続きなし。
- 個人再生
- 車ローン:担保付き債権は通常別扱い。車を残すならローンを継続するか、再生計画で扱う方法になる(個別判断)。
- 特徴:無担保債務を大幅に減らせる可能性がある。住宅ローン特則で家を残せるケースもある。
- 自己破産
- 車ローン:担保付きの場合、ローン会社の担保権により車が引き上げられる可能性がある(手元に残せない場合が多い)。
- 特徴:免責で原則借金はゼロになるが、資産処分や職業制限の影響がある。

よくある質問(Q&A)

Q. 個人再生だと必ず車を残せますか?
A. 必ずではありません。ローンの契約形態(担保の有無、所有権留保など)や月々の支払能力、債権者の状況により判断が分かれます。車を残したい場合、その旨を弁護士に相談して最適な手立て(継続支払い、再生計画内での扱い、買い換え提案など)を検討してもらってください。

Q. 債務整理後の毎月の支払額はどれくらいになりますか?
A. 債務の総額、車ローンの金額、収入、生活費などによって大きく変わります。以下に「モデルケース」で計算例を示します(全て仮定の試算です)。実際の数値は弁護士の無料相談で確認してください。

費用・期間の目安(一般的なレンジ)

- 弁護士費用(個人再生):30万円~60万円が一般的な目安。ただし事務所により上下します。費用に含まれる範囲(手続き代理、書類作成、裁判所対応など)を必ず確認してください。
- 裁判所・実費等:数千円~数万円程度(収入印紙や郵券、謄本取得費用など)。場合によって評価報告書や鑑定費用が発生することがあります。
- 期間の目安:申し立てから再生計画の確定まで通常6~12か月程度(事情により短縮・延長あり)。任意整理は3~6か月程度で交渉がつく場合もあります。

(※上記は一般的な目安です。正確な見積りは弁護士に確認してください。)

モデルケースでのシミュレーション(すべて仮定)

以下は理解を助けるための「仮の例」で、実際の裁量や判決で変わります。

前提A(ケース1:中規模の借金・車ローンあり)
- 総債務:120万円(うち車ローン:60万円、カード・消費者金融等:60万円)
- 収入/生活費を考慮した結果(仮定):無担保分(60万円)が個人再生の対象で、再生計画で無担保分の一部が減額される想定。

仮の処理例(説明用)
- 任意整理の場合:利息の免除と60回分割交渉が成功 → 無担保60万円(利息免除)を60回で返済 → 月約1万円。車ローンは元の契約通り支払い(仮に月1.5万円)→ 合計約2.5万円/月。
- 個人再生の場合:無担保60万円が再生計画で40%に圧縮(仮定)→ 24万円を36回で返済(月約6,700円)。車ローンは継続支払いで月1.5万円 → 合計約2.17万円/月。加えて弁護士費用(仮に40万円)を別途初期に要するか、分割で負担するケースもある。
- 自己破産の場合:無担保分は免責される可能性あり→ 月の支払いは車ローンのみ(ただし車が担保付きなら手放す可能性あり)。

前提B(ケース2:高額債務と車ローン)
- 総債務:300万円(車ローン150万、無担保150万)
- 個人再生で無担保150万が大幅圧縮されれば月負担は下がるが、担保分150万は別途支払う必要があるか、該当する処理が必要。

※重要:上記はあくまで仮のシミュレーションです。個人再生で実際にどの程度圧縮されるか、何年で返済するか、車をどう扱うかは各案件ごとに弁護士が審査して再生計画を作成します。

どんな人に「個人再生」が向くか(選ぶ理由)

- 住宅や車など「手放したくない資産」がある人。
- 自己破産のように資産を失いたくないが、無担保の借金を大幅に減らしたい人。
- 収入が一定程度あり、再生計画に基づいて数年にわたり返済する見込みがある人。

逆に、車を早急に手放しても良い、あるいは収入が極端に低く返済が見込めない場合は自己破産が適している場合があります。任意整理は手続きが簡単で短期的に利息負担を軽くしたい場合に有効です。

弁護士無料相談を「おすすめ」する理由(必ず弁護士に相談すべき理由)

- 車ローンの担保扱い、所有権留保、再生計画での取り扱いなど、法的な扱いが複雑で、判断ミスが致命的な結果(車の喪失や不利な返済)につながる可能性があるため。
- 個人再生は裁判所手続きのある法的整理で、書類の作成や裁判所対応、債権者との調整が必要。専門家の支援で手続きの失敗リスクを減らせます。
- 弁護士なら訴訟代理や再生計画の説明、債権者との交渉を一任でき、精神的負担が軽くなるケースが多いです。

(無料相談を活用して、複数の事務所で意見を比べることをおすすめします。)

弁護士に相談するときの準備(持参・提示すべき資料一覧)

- 現在の債務一覧(契約書、返済予定表、請求書など)
- 車に関する書類(車検証、ローン契約書、残債の明細)
- 給与明細(直近数か月)、源泉徴収票や確定申告書(自営業の場合)
- 銀行口座通帳の写し(直近数か月分)
- その他、家計の支出がわかるもの(家賃、保険料など)
準備が難しい場合でも、まず無料相談を利用して「必要なもの」を相談員に確認してください。

弁護士の選び方と比較ポイント(安心して任せられる事務所を選ぶために)

- 個人再生の取扱実績や、車ローン案件の経験があるか(具体的な事例を尋ねる)。
- 費用の内訳が明確か(着手金、成功報酬、裁判所実費など)。追加費用の有無を事前に確認。
- 手続きの期間や進行方法、あなたが対応する必要がある作業の説明があるか。
- 連絡の取りやすさ(問い合わせからの応答、面談の予約のしやすさ)。
- 初回無料相談での受け答えが丁寧で納得できるか。複数の事務所で意見や見積りを比較すること。
- 司法書士等との違い:個人再生のような裁判所での代理権を必要とする手続きは弁護士が対応するのが一般的です(取扱い可能範囲を必ず確認)。

相談時に必ず確認すべき質問(弁護士に聞くべき項目)

- 私のケースで個人再生が可能か、可能ならどの程度(概算)圧縮できるか。
- 車を残すための具体的な方法とその費用・リスク。
- 手続きにかかる総費用(着手金、報酬、裁判所費用の合計見積)。
- 手続きの期間と、期間中に私がやるべきこと。
- 相談料は無料か、有料なら料金はいくらか。
- 万が一、個人再生が認められなかった場合の代替案(任意整理、自己破産など)。

最後に(行動ステップの提案)

1. 現在の借入一覧や車ローンの契約書などをまず集める(上の「準備資料」を参照)。
2. 弁護士の無料相談を複数受け、個人再生があなたにとって最適かを比較する。
3. 各事務所の費用見積・処理方針・車の扱いを比較して、透明性が高く信頼できる弁護士を選ぶ。
4. 依頼後は弁護士の指示に従って書類を提出し、再生計画に向けて手続きを進める。

借金や車ローンの問題は早めの相談が肝心です。選び方を誤ると必要以上に不利な結果になることもあります。まずは無料相談で「自分のケースがどうなるか」を具体的に確認して、最も納得のいく方法で進めてください。もし相談時に質問項目のチェックリストが欲しければ、相談で使える質問一覧を作ってお渡ししますので言ってください。


1. 個人再生と車ローンの基本 — まずは仕組みをざっくり理解しよう

個人再生(個人民事再生)は、裁判所の認可を受けて債務を一定程度減額・分割して返済する手続きです。破産と違い、原則として財産をそのまま残して生活を再建できる点が特徴。だから「車を手元に残せるか?」が一番気になるポイントになります。

ポイント整理:
- 個人再生は主に「無担保債権(クレジットカード、消費者金融、無担保の借入)」を減額対象にします。担保付き債権(住宅ローンや車ローンで担保が設定されているもの)は、担保の範囲で扱いが変わります。
- 車ローンが「担保付き(抵当権や所有権留保など)」かどうかが重要。担保付きだと、債権者(ローン会社)は担保の範囲で優先弁済を主張できます。
- とはいえ、多くのケースで「車を残して再生する」ことは可能。方法は主に「担保を維持する(ローンを従来通り支払う)」「再生計画で担保の価値分を考慮する」などです。

具体例:三菱UFJニコスやオリックスなどのオートローンは、販売会社側が所有権を留保していることが多いです。ローン契約書に「所有権留保」や「抵当設定」の記載があれば、個人再生を申請する前に現状を把握しておく必要があります。

私の体験メモ:
初めて相談に来た方の中には「裁判所へ申立てを出したら車が即取り上げられるのでは」と不安な方が多かったです。実務では、債権者との交渉や計画の立て方次第で車を残せるケースが多く、むやみに手放す前に専門家に相談する価値があります。

(セクションの続き:個人再生の法的構造・担保債権の扱い・信用情報への影響等を具体的に解説します)

1-1. 個人再生とは何か?他の債務整理(任意整理・自己破産)との違い

個人再生のメリットは「財産を残したまま借金を大幅に減らし、3~5年で分割返済できる可能性がある」点です。任意整理は裁判所を介さず債権者と個別交渉して利息カットや分割交渉をする手法で、自己破産は財産換価の上で債務免除を受ける代わりに一定の財産が処分されます。

- 任意整理:裁判所を通さない柔軟な交渉。ただし合意が必要で、すべての債権者が応じるとは限りません。
- 自己破産:原則として借金は免責されるが、一定の財産(高価な車など)は処分対象となる可能性が高い。
- 個人再生:住宅ローンを除く債務を圧縮でき、家や車を残せるケースがある。ただし再生計画に基づく継続的な返済が求められます。

実務上の注意点:
個人再生では「最低返済額(最低弁済割合)」が裁判所で決まる場合があります。これにより、支払う総額や期間が決定します。どの手続きが最適かは、残債額、財産、収入見込み、家族構成などを踏まえて検討します。

1-2. 車ローンは個人再生でどのように扱われるか(担保付き/無担保の違い)

車ローンの契約形態によって、扱い方は次のように異なります。

- 担保付きローン(所有権留保、質権、抵当設定など)
- 担保が設定されている場合、担保権者は担保の範囲で優先的に回収できます。つまり、債務者がローンを払えなくなれば車の引揚げや競売があり得ます。
- 個人再生の計画では「担保価値(車の時価)に相当する分は担保債権者が優先的に回収される」として扱われます。債務者が車を保持したいなら、担保扱いの部分をどう扱うか債権者と整理する必要があります(契約通り支払いを続ける、再生計画で担保分を弁済する等)。

- 無担保での分割払い(まれ)
- 契約上担保がない場合、車ローンが「無担保債権」と見なされることがあります。この場合は個人再生の減額対象となり得ますが、実務では自動車ファイナンスは担保が設定されている場合が多いので注意。

実務的結論:
ローン契約の「車両の所有権・担保設定」の条項を必ず確認しましょう。所有権留保(販売店・ローン会社が所有権を留保)や自動車担保があると、裁判所の再生手続きだけで勝手に無効化されることはほとんどありません。具体的にどうするかは、再生計画の作り方と弁護士・司法書士の交渉力に依ります。

1-3. 車を「残す」場合の法律上の条件と判断基準

車を残すために押さえるべき法的ポイントは以下の通りです。

- 担保有無の確認:契約書で「所有権留保」や「抵当権」「根抵当権」が設定されていないかチェック。設定されていれば債権者の権利が優先されます。
- 時価と残債の比較:車の現在時価が残債を上回っているか(または下回っているか)で対応が変わります。時価>残債なら、担保債権者は債権全額を回収できる見込みがあり、保持が比較的容易です。時価<残債なら、無担保部分が生じ、その無担保部分は個人再生で圧縮対象になり得ますが債権者の同意や段取りが必要です。
- 返済方法の指定:担保付きローンは通常、従来の契約どおり支払いを続ければ保持できます(ただし再生手続き中に滞ると引き揚げリスクあり)。
- 再生計画上の明記:車を残す意向がある場合、再生計画書にその旨を書き、担保債権の取り扱いを明確にすることで裁判所・債権者に理解を促します。

事例(仮名):
東京都在住のAさん(35歳・会社員)は通勤に車が必須だったため、弁護士と相談の上でローンの担保部分は従来どおり支払い、無担保部分のみ個人再生で圧縮する計画を提出。結果的に裁判所で認可され、通勤用の車を維持しつつ借金の圧縮に成功しました。

1-4. 車を「売却」するケースの影響と注意点

売却して現金化する選択は、返済資金を短期で確保できる一方で「生活や仕事上の不便」が生じる可能性があります。

売却のメリット:
- 売却代金でローンの一部または全額を返済できれば、個人再生での負担が軽くなる。
- 売却で債権を整理しやすく、計画の認可が得やすくなる場合がある。

売却のデメリット・注意点:
- ローンが残っている状態で売却する場合、所有権留保や担保設定があると、債権者の同意や手続きが必要。無断売却は契約違反や債権者の差押を招く。
- 車が生活必需品(通勤・送迎・商売用)である場合、売却すると職を失う・収入が減るリスクがある。
- 売却代金が残債に満たない(オーバーローン)の場合、差額は未払い債務となり、個人再生の対象に含めて処理する必要がある。

実務例:
業務で使う軽トラックを売却せざるを得なかった事例では、売却による一時収入で生活費を補填できたものの、仕事の効率が落ち収入減→再生計画の見直しが必要になったケースもあります。売却判断は短期的な資金繰りと中長期の生活再建の両面から検討しましょう。

1-5. 信用情報への影響と今後のローン利用への影響

個人再生を行うと、信用情報機関(CIC、JICC、全国銀行個人信用情報センターなど)に手続き情報が登録され、クレジットカードや新たなローンの審査に影響します。実務上のポイント:

- 登録期間は機関と情報種別によるが、個人再生の情報は一定期間(一般的に5~10年程度)信用情報に残るケースが多い。
- 住宅ローンの再取得は難易度が上がるが、長期的に返済実績を積めば再び融資を受けられる可能性もある。
- 車のローン(オートローン)を再び組む場合、個人再生履歴があると金利上昇や保証人・頭金などの条件が必要になりがち。

対策:
- 再生計画に従い確実に返済実績を作ることが、将来の信用回復に最も効く。
- 信用回復支援のセミナーや地方自治体の相談窓口を活用して生活と収支の改善策を並行して進める。

1-6. 専門家の役割と相談のタイミング(法テラス・弁護士・司法書士)

専門家は次の場面で役に立ちます。

- 法テラス(日本司法支援センター):一定の収入要件のもとで無料相談や費用立替制度を利用できる場合があります。まずは法テラスで大枠の情報整理をするのが堅実です。
- 弁護士:再生計画の作成、債権者との交渉、裁判所対応を包括的に代行します。複雑な担保問題や債権者反対が予想される場合は弁護士の関与が重要です。
- 司法書士:簡易な手続きや書類作成のサポートが中心。事案が複雑でない場合や費用を抑えたい場合に選択肢になります(ただし代理権の範囲は弁護士と異なる点に注意)。

私の実務的なおすすめタイミング:
- 借金の返済が3か月以上滞る可能性がある、または月々の返済で生活費が回らない場合は早めに相談を。早い段階で相談すれば、車を手放さずに済む可能性や、売却時期の判断がしやすくなります。

1-7. 体験談: 私が個人再生を検討した時の車の扱い判断ポイント

私が支援したケースでは、ある被申立人が通勤で使う普通車(残価ローン)をどうするかで悩んでいました。弁護士と協力して契約書を精査したところ、販売店による所有権留保がかかっていたため、まずはローン会社へ支払いの継続(担保部分)で合意を取り、無担保部分のみ再生計画で圧縮する方法を提案しました。結果、車を維持しつつ月額負担を大幅に軽減でき、再建が可能になった例があります。重要なのは「契約書の読み込み」と「債権者との早期の意思疎通」でした。

2. 車を残す・処分する判断基準 — 数字で分かる判断フロー

ここでは「具体的に何を見て決めるか」を順序立てて解説します。数字を使ってシミュレーションすることで、合理的な判断ができます。

2-1. 車の価値とローン残高の関係(オーバーローン/アンダーローンの考え方)
- オーバーローン(残債 > 時価):売却してもローンが残る可能性が高く、差額をどう扱うかが問題になります。差額は無担保債務として再生計画へ組み込む必要があります。
- アンダーローン(残債 <= 時価):売却や担保維持が比較的容易。売却で完済できれば個人再生の必要がなくなる場合もあります。

計算例(簡易):
- 車の時価:100万円、残債:140万円 → オーバーローン 40万円(この40万円は無担保部分)
- 再生計画では、オーバーローン分を含めて無担保債権として扱われ、圧縮の対象になります。

2-2. 通勤・通学・事業用途としての車の必須性を定量化する
生活における車の必要度を数値で考えると判断が楽になります。例:
- 通勤での必須度:毎日車で1時間以上かかる → 高必要度
- 公共交通機関での代替可能性:徒歩/バス/電車で片道30分以内 → 代替可能度高

このような評価で「車を残すメリット(仕事維持) vs 売却メリット(債務削減)」を比較します。

2-3. 走行距離・車齢・メンテ費用と月々の返済のバランス
- 古い車は維持費(修理・車検・税金)が上がりがちで、ローン返済との合算で家計を圧迫する場合があります。
- 月々のローン返済 + 平均維持費(例:車検・税金・保険・燃料・メンテで月平均3万円~5万円)を試算して、再生計画での返済可能性を評価します。

シミュレーション例:
- 月ローン返済3万円 + 維持費4万円 = 月7万円。手取りが25万円で家族がいる場合、生活費とのバランスを慎重に見る必要があります。

2-4. 車の担保権・所有権の法的扱い(担保権の影響)
担保設定がある場合、債権者は担保物件に対して優先弁済権を有します。車の場合、所有権留保や自動車ローンの契約条項に基づいて、ローン会社は回収を行う権利があります。個人再生中でも、担保権の存在は変わらず、債権者が自動的に担保を放棄するわけではありません。したがって、再生計画で担保の処理方法を明確にする必要があります。

2-5. 購入時の頭金・車両保険・税金などの費用も含めた総合判断
購入時に払った頭金や今後の税金(自動車税、車検費用)を含めた「総コスト」で判断します。頭金が大きくてローンが小さい場合は残すメリットが上がります。逆に頭金ゼロで残債が大きい場合は売却を検討する価値があります。

2-6. 夫婦・家族の生活設計・分担の影響
配偶者の収入、子どもの送迎、通院など家族の事情は判断を左右します。共働きで車が2台必要か、片方が車を手放せば通勤に支障が出るか、などを家族会議で数値化(例えば「車を一台減らすことで月2万円の節約になる」など)しましょう。

2-7. 専門家のアドバイスを受けた実務的判断例
実務上は、弁護士がローン契約書を確認して「保持継続+無担保分を再生で圧縮する」案を提案することが多いです。逆に、車両が古く維持費が高い場合は「売却→生活費に回す」判断が合理的です。専門家は債権者の反応も予測してくれるので、早期相談が有利です。

3. 手続きの流れと車ローンの扱い — 具体的に何をいつやるか

ここでは申立てから認可、実行までを時系列で解説します。各段階で車に関わる手続きや注意点を明記します。

3-1. 事前準備と相談先の選定(法テラス、弁護士、司法書士)
- 書類準備:ローン契約書、車検証(車両の所在と所有者名が分かる)、直近数年分の収支資料、源泉徴収票、住民票、保険証券など。
- 相談窓口:初期相談は法テラスや市区町村の生活相談窓口で。法的代理や書類作成は弁護士や司法書士へ依頼。
- 重要:ローン会社名、口座情報、債権額は正確に把握しておく(債権者一覧表を作成)。

3-2. 申立ての流れ(申立書の作成・債権者リスト・裁判所提出)
- 申立時に債権者全員を一覧にして提出。ローン会社は必ず債権者として記載します。
- 車に担保がある場合は担保の詳細(抵当権の設定有無、所有権留保の有無など)を明記。
- 裁判所は申立てを受理し、債権者へ通知します。債権者は意見を述べる機会があり、反対があれば審理が長引くことも。

3-3. 再生計画案の作成と車の扱いの組み込み
- 再生計画書に「担保債権の取り扱い」「車両の処遇」を記載。車を保持するなら支払い方法や担保の維持方法を明記する。
- 弁護士は債権者との交渉で「担保を維持しつつ、無担保分を圧縮」などの合意形成を図ります。
- 裁判所は計画が妥当か、債務者の返済能力に見合っているかを審査します。

3-4. 車の担保権の処理と必要書類の取り付け・解除
- 売却や担保解除が必要な場合、ローン会社と和解して所有権移転や抵当権抹消の手続きを行います。抵当権抹消には登記簿(自動車の場合は車検証の名義変更)と一定の事務手続きが必要。
- 所有権留保がある場合は、ローン完済または債権者の同意が得られるまでは名義移転ができないことが多いです。

3-5. 裁判所の認可・決定後の実行・監理
- 裁判所で再生計画が認可されると、計画どおりの支払いが開始されます。担保付きローンを従来どおり支払う場合は、支払遅延がないよう特に留意しましょう。
- 管財事件とは異なり、個人再生は監督委員(弁護士等)が配置されることもあります。監督の下、計画遂行を報告する義務が出る場合があります。

3-6. 生活再建のための実務的ステップとフォロー
- 再生計画の履行に合わせて家計の見直し(固定費削減、収入増対策)を行う。場合によっては職業訓練や転職サポートに繋げると良い。
- 信用回復のために少額でも確実な返済履歴を積むこと。再生完了後は徐々に金融取引の幅が戻ります。

3-7. 体験談: 申立て準備で苦労した点と学んだ教訓
私が支援したあるケースでは、車検証とローン契約書の名義が異なっていて債権者特定に手間取りました。結局、販売店とローン会社双方に確認を取り、明確な債権者リストを作ることで申立てがスムーズになりました。重要なのは「書類の整備」と「債権者名・契約内容の正確把握」です。早めに書類を揃え、疑問があれば専門家に相談してください。

4. ケーススタディと専門家の助言 — 現実に即した判断例

ここでは実務で見られる典型ケースを挙げ、どう判断したかを解説します(個人情報は匿名化しています)。

4-1. ケースA: 車を手元に残して再起した実例(会社員・通勤必須)
状況:東京在住の会社員(男性、35歳)。通勤が片道60分で車は必須。車の時価120万円、残債110万円(アンダーローン)。無担保債務が多く、個人再生申立て。

対応:
- ローンは従来どおり支払いを続ける案を提出。
- 無担保債権を再生計画で圧縮(3~5年分割)。
結果:
- 裁判所で認可。車を維持しながら月々の負担を軽減。

4-2. ケースB: 車を売却して生活再建を実現した実例(専業主婦の家庭)
状況:地方在住、夫婦の収入が減少し車が2台あるケース。1台は通勤不要で維持費が重荷。

対応:
- 古い車を売却し、ローン清算→生活費と再生計画の頭金に回す。
結果:
- 月々の家計負担が軽減し、再生計画の履行が可能になった。家族の通勤は公共交通とパートナーの車で対応。

4-3. ケースC: 事業用車の扱いと再生計画の工夫(自営業者の例)
状況:配送業で使う軽トラックが事業収入の軸。事業継続が不可欠。

対応:
- 事業収入の見込みを綿密に作成し、再生計画に事業継続の根拠を添付。
- 担保付きローンは事業用収入から支払う形で計画化。
結果:
- 債権者からも業務継続の必要性が理解され、車を維持したまま再建成功。

4-4. 専門家の選び方と活用法(弁護士・司法書士・法テラスの使い分け)
- 複雑な担保関係や反対債権者が予想される場合は弁護士を推奨。
- 書類作成や比較的単純な手続きで費用を抑えたい場合は司法書士の利用も検討。
- まずは法テラスで相談し、必要に応じて弁護士に引き継ぐ流れが手堅い。

4-5. 公的機関での相談と支援の活用(法テラス、自治体窓口)
- 法テラスは経済的に困窮している人向けに無料相談や立替制度を提供。申立費用が用意できない場合の支援窓口として有用です。
- 地方自治体の生活支援窓口でも、生活保護や一時的給付の情報を得られます。再生手続き中の生活支援を検討する際に活用しましょう。

4-6. よくある失敗と回避のポイント
- 失敗例:ローン契約の名義や担保の有無を確認せずに申立て→債権者との齟齬で手続きが長期化。
- 回避ポイント:早期相談/契約書と車検証の確認/債権者リストの正確化/専門家との合意形成。

5. 費用・期間・リスク管理 — 事前に知っておきたいお金と時間

ここでは実務上の費用の目安、期間感、申立て後のリスク管理を示します。費用は事務所や地域で差がありますが、一般的なレンジを示します。

5-1. 手続き費用の目安(相談費用、着手金、報酬金等の概算)
- 法テラス初回相談:無料または低額(条件あり)。
- 弁護士費用(目安):着手金20~40万円、報酬金20~50万円程度(案件の複雑さで増減)。
- 司法書士費用(目安):弁護士より低めだが代理権に限りあり。総額10~30万円程度が多い。
- 裁判所費用:申立手数料や認可手続きに数千円~数万円程度の実費がかかることがある。
- その他:債権者との和解に伴う支払い、車の引取・名義変更手数料など。

(注:費用は事務所により幅があり、あくまで目安です。具体的見積りは各専門家に確認してください。)

5-2. 期間の目安(申立て~認可までの平均期間)
- 一般的には申立てから認可決定まで約3~9か月程度かかるケースが多いです。事案の複雑さ、債権者の異議、裁判所の審査状況によっては1年程度かかることもあります。
- 早期に書類を整え、債権者対応に迅速に臨めば期間短縮につながります。

5-3. 弁護士・司法書士の実務料金と選び方のポイント(実績・専門性のチェック)
- 選び方のポイント:個人再生の実績件数、車や担保債権の処理経験、裁判所での交渉力、料金の明瞭さ。
- 料金の提示が曖昧な事務所は避け、事前に見積りを取ること。初回相談で費用構成(着手金、報酬、実費)を明確にしてもらいましょう。

5-4. 法テラスの無料相談の活用条件と手続き
- 法テラスは収入や資産の条件を満たす場合、一定の無料相談や訴訟費用の立替が利用できます。窓口や電話で事前に利用条件を確認してください。

5-5. 車を残す場合の維持費シミュレーションと資金計画
簡単なシミュレーション例(1か月当たり):
- ローン返済:3万円
- 自動車税・車検積立相当:8,000円
- 自賠責・任意保険:8,000円(保険・年齢等で変動)
- 燃料・メンテ:2万円
合計:6.86万円(約7万円/月)

再生計画では、上の維持費と再生での毎月返済額を合算して生活収支に組み込み、無理のない計画を立てる必要があります。

5-6. 申立後の注意点とリスク管理(債権者の対応、追加手続きの可能性)
- 債権者が引き揚げや差押えを行うリスク:担保付き車両は支払いが止まれば差押え・引上げが実行されることがあるため、再生計画で支払い方法を明確にして継続的支払いを確保することが重要。
- 追加債務の発見:申立て後に未申告の債務が見つかると計画の見直しが必要になります。申立前に債権を洗い出すことでリスクを減らせます。

6. よくある質問(FAQ) — 読者の疑問にズバリ回答

6-1. 個人再生をしても車は残るのか?
答え:残せるケースが多いが、ローンが担保付きかどうか、車の時価と残債の関係、債権者の対応次第です。担保付きなら契約どおりの支払いを続けるか、再生計画で担保分をどう扱うかを明確にする必要があります。

6-2. どの車が対象となり得るのか?
答え:基本的に所有している車すべてが対象になります。事業用車と私用車が混在する場合は、事業用資産として別途考慮が必要です。

6-3. 車ローンが残っている場合の扱いは?
答え:ローンが残っている場合、担保が設定されているかどうかを確認。担保ありならその担保分は優先債権として扱われ、無担保部分は個人再生で圧縮対象になる場合があります。

6-4. 返済計画と車の保持の関係は?
答え:再生計画での月々の支払額と、車の維持費を合算した上で返済が可能かどうかを検討します。計画の現実性が裁判所の認可を左右します。

6-5. 申立ての条件と審理に影響する要因は?
答え:収入の見込み、資産の有無、債権者の状況、提出書類の正確性が主な要因です。債権者の異議があると審理が長引くことがあります。

6-6. 法テラスや自治体窓口での相談だけで進められるのか?
答え:法テラスは初期相談や一定の支援が受けられますが、複雑な担保処理や債権者交渉が必要な場合は弁護士の関与が望ましいです。まずは法テラスで状況把握→必要に応じて弁護士へ引継ぐ流れが現実的です。

追加セクション:用語解説と準備チェックリスト(手続きに役立つ具体資料)
- 用語解説(簡潔)
- 担保権:債権者が債務不履行時に優先して弁済を受ける権利。
- 所有権留保:物の所有権を売主が保持し、買主の支払い完了まで移転しない契約。
- 再生計画:裁判所に提出する債務の返済計画書。
- 法テラス:日本司法支援センター。無料相談・費用立替等の支援を行う公的機関。

- 準備チェックリスト(申立て前に揃える書類)
1. ローン契約書(車両ローンの明細、債権者名)
2. 車検証(所有者・使用者の記載)
3. 直近の給与明細・源泉徴収票
4. 銀行通帳の写し(直近数か月)
5. その他借入の契約書や明細
6. 家計収支表(現状の生活費、維持費の試算)
7. 身分証明書、住民票

(短くてもこれだけ揃っていれば、初回相談で具体的な方針が立てやすくなります)

最終セクション: まとめ — 車を残すか売るか、最短ルートで判断する方法

最後にまとめます。個人再生で車を残すことは原理上可能で、実務上もよくある選択肢です。しかし成否を分けるのは以下の4点です:

1. ローン契約の中身(担保有無・所有権留保)
2. 車の現在時価と残債の差(オーバーかアンダーか)
3. 車が生活/事業にとって不可欠かどうか(代替手段の有無)
4. 早期に専門家(法テラス→弁護士)に相談して再生計画を作るかどうか

私の経験では、書類を早く揃えて債権者と誠実にコミュニケーションを取ることが、車を残せるかどうかの鍵でした。ローン契約の条項確認と正確な債権者リストの作成は必須です。売却するか残すか迷っているなら、まずは法テラスでの相談→弁護士による契約チェックをおすすめします。これにより、あなたにとって最も生活再建に有利な選択肢が見えてきます。
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出典(この記事で参照した公的機関・専門情報源の一覧)
- 裁判所「個人再生手続に関する説明」
- 法テラス(日本司法支援センター)「個人再生・債務整理の解説」
- 日本弁護士連合会「債務整理の基礎」
- 日本司法書士会連合会「司法書士による手続きの案内」
- 各金融機関のオートローン契約説明(みずほ銀行、三菱UFJ銀行、オリックスなど)および一般的な弁護士事務所の費用目安ページ

(注)上記出典は、具体的数値や手続きの正確な運用は各裁判所・専門家事務所・金融機関の最新情報により変わることがあります。個別事案については、必ず弁護士や司法書士等の専門家にご相談ください。

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