個人再生で預貯金はどうなる?預金の扱い・住宅資金特例・影響をわかりやすく解説

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個人再生で預貯金はどうなる?預金の扱い・住宅資金特例・影響をわかりやすく解説

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この記事を読むことで分かるメリットと結論

結論:個人再生では預貯金は「資産」として再生計画で考慮されますが、生活に必要な一定額は考慮され、すべて没収されるわけではありません。住宅を残したい場合は「住宅資金特例」を使えば預貯金と住宅ローンの関係を調整できます。この記事を読めば、自分の預貯金が再生計画にどれだけ影響するかの見当がつき、手続きの流れ・必要書類・弁護士の活用方法まで実務的にイメージできます。



「個人再生」と預貯金(貯金はどう扱われる?)──まず知っておきたいこと


個人再生を検討するとき、多くの人が真っ先に気にするのが「預貯金(口座の残高)はどうなるのか?」という点です。結論を先に言うと――
- 預貯金は「資産」として手続き上で考慮される可能性がある。
- その結果、残高が多いと裁判所に提出する再生計画(返済額)に影響することがある。
ただし、具体的にいくら戻される/没収される、という決まりきった数字はケースごとに変わります。正確な扱いは債権の種類、他の資産、可処分所得(今後の収入・生活費)などを踏まえて裁判所が判断します。

ポイント
- 個人再生では「清算価値(もし破産した場合に債権者に分配される価値)」が基準の一つになります。つまり、預貯金などの資産があると、その価値分は最低限の返済に反映される可能性がある、というイメージです。
- 住宅を残したい場合は「住宅ローン特則(条件あり)」を使えることがあり、この場合も条件次第で預貯金の扱いが影響することがあります。
- 詳しい金額や影響は、書類(通帳の履歴、預金残高証明、財産一覧、収入・家計)をそろえて専門家に診てもらうのが最短です。

(正確な判断は個別ケースごとに変わるため、本稿では一般的な考え方を説明しています。詳細は弁護士に無料相談をして確認してください。)

他の債務整理手段との比較(預貯金の扱いを中心に)


1. 任意整理(債権者と直接交渉)
- 特徴:利息カット・分割交渉などで支払負担を軽くする。裁判所手続きは不要。
- 預貯金への影響:基本的に「資産の換価」を強制される手続きではないため、預貯金そのものを返還させられる可能性は低い。ただし、債権者との交渉で一括返済を求められる場面があると影響する。
- 向いている人:収入が安定しており、長期間の分割で返済可能、または借金の利息負担を減らしたい人。

2. 個人再生(裁判所を使う再建型)
- 特徴:裁判所に再生計画を出して債務を大幅に圧縮することができる(住宅を残せる場合がある)。
- 預貯金への影響:資産は清算価値の計算に入るため、預貯金の残高は返済計画に反映される可能性がある。預貯金が多いと減額幅が小さくなることもある。
- 向いている人:住宅ローンを残しつつ他の借金を減らしたい、自己破産を避けたいが債務圧縮が必要な人。

3. 自己破産(免責を得て債務を帳消しにする)
- 特徴:債務を原則として免責(支払義務を消す)できる。ただし一定の財産は処分対象となる。
- 預貯金への影響:一定額以上の預貯金は処分対象(換価)となり、債権者への配当に使われる可能性がある。一方で、生活に必要最小限の財産は認められる余地があるため、全額没収されるわけではない。
- 向いている人:返済不能で再建が難しい場合、債務を根本的に整理したい人。

4. 特定調停(簡易な裁判所手続き)
- 特徴:簡易裁判所で督促・調停をして分割等を決める簡易手段。費用が小さい。
- 預貯金への影響:裁判所が強制的に財産を換価するような手続きではないため、預貯金が直接没収されることは通常想定されないが、調停内容次第。

選び方(預貯金が多いケースの目安)
- 預貯金が少なく、収入の調整で返済可能:任意整理や特定調停でまず交渉。
- 住宅を残したい、借金総額が大きくて任意整理だけでは厳しい:個人再生を検討。預貯金があると減額幅は限定されるため、事前診断を必ず。
- 破産しても構わない、または再建の見込みがない場合:自己破産(ただし財産処分の影響あり)。

費用の目安と簡易シミュレーション(目安としての金額)


※以下は事務所や事情で幅があります。正確な見積りは弁護士の個別相談で確認してください。

一般的な弁護士費用の目安(概算)
- 任意整理:1債権者あたり数万円(2~6万円が多いケース)、成功報酬が別途発生する場合あり。
- 個人再生:弁護士費用は数十万円が一般的(例:30~60万円のレンジが多い。ただし事案により上下)。裁判所に支払う実費や書類作成費用などの諸経費が別途必要。
- 自己破産:個人再生よりやや安めになることがある(例:20~50万円のレンジ)だが、事案による。

裁判所手続きの実費
- 申立て費用や郵券・登記費用などは、数千円~数万円程度が一般的。ただし個別のケースで異なるため、見積りを確認すること。

簡易シミュレーション(イメージ、単純化)
ステップ:
1. 総借入額(A)を確認(カードローン・消費者金融・クレジット等の合計)。
2. 預貯金等の流動資産(B)を確認(口座残高・貯金)。
3. 他の資産(C)=不動産(評価次第)・車・有価証券など。
4. 月収から生活費を差し引いた可処分所得(D)を算出(将来の返済能力の目安)。

個人再生で考えるポイント(単純モデル)
- 裁判所は「清算価値(B + C の換価見込み + 破産した場合の回収)」と「将来の返済能力(Dに基づく)」の両面を見て再生計画を評価します。
- したがって、預貯金(B)が多いと、最低返済額は上がる方向になります。逆に預貯金が少なければ、より債務圧縮が実現しやすい傾向があります。

シンプルな例(完全な概算、実務判断は専門家へ)
- 例1:借金合計A=300万円、預貯金B=5万円、特に不動産なし → 個人再生/任意整理とも検討可能。預貯金がほとんどないので再生でも減額効果が出やすいケース。
- 例2:借金合計A=500万円、預貯金B=300万円、住宅ローンあり → 預貯金が多めのため、個人再生での減額幅は限定される場合がある。住宅を残すかどうか、弁護士と相談しながら最良策を決める。

(重要)上の数値例はあくまでイメージです。実際には複雑な計算が必要なので、個別の無料相談で詳細に試算してもらってください。

弁護士の無料相談をおすすめする理由と、相談で準備すべきもの


おすすめする理由
- 個人再生は裁判所手続きを伴い、書類や計算が複雑。預貯金や不動産の扱い、住宅ローン特則の適用など、専門的判断が必要です。
- 弁護士は債権者とのやり取りや裁判所手続きの代理ができ、結果的に手続きを早く/適切に進められる可能性が高い。
- 無料相談で「あなたのケースで預貯金がどれくらい影響するか」「どの手続が最も有利か」「費用の見積り」を具体的に聞けます。

相談時に持って行くと良い書類(事前にコピー)
- 通帳の直近3~6ヶ月分の取引明細(入出金がわかるもの)
- 借入一覧(貸金業者名、残高、契約書があれば)
- 給与明細直近数ヶ月分、源泉徴収票(収入を示すもの)
- 保有不動産の登記簿謄本または固定資産税の通知書(持ち家がある場合)
- 家計の収支がわかるメモ(家賃・光熱費・教育費など)

相談で必ず聞くべき質問(サンプル)
- 私の預貯金は個人再生の返済額にどう影響しますか?具体的にどの程度ですか?
- 個人再生・任意整理・自己破産、どれが一番適切と考えますか?理由は?
- 弁護士費用の総額見積り(着手金・報酬・実費)と分割対応の可否は?
- 手続き中に銀行口座や給与に制約が出るのか?生活費は確保できますか?
- 手続きにかかる期間はどのくらいか?想定されるリスクは?

事務所の選び方(何を重視するか/他社との違いをどう見るか)


重視ポイント
- 債務整理の実績(個人再生の取り扱い件数・住宅ローン特則の経験があるか)
- 透明な料金体系(着手金・成功報酬・実費の内訳が明確か)
- 初回相談の対応(無料相談の内容、事前に書類を送って診断してくれるか)
- コミュニケーション(連絡の取りやすさ、説明が分かりやすいか)
- 任意整理だけでなく裁判所手続きの経験があるか(複雑化したときに切替がスムーズ)

司法書士と弁護士の違い(選ぶ理由)
- 任意整理など一部の手続きは司法書士でも対応可能ですが、個人再生は裁判所に提出する再生計画等の対応が必要になるため、弁護士に依頼する方が安心です。万が一の争い(訴訟等)にも対応できます。

他のサービスとの違いを見る方法
- 無料相談で「類似ケースの実績」「想定される最悪のケース」を具体的に聞き、提示された見積りや資料の充実度で比較しましょう。安さだけで選ぶと手続きが不十分になりやすいので注意。

次の一歩(行動プラン)


1. 必要書類をそろえる(通帳・借入一覧・収入証明・資産の資料)。
2. 弁護士の無料相談を予約する(複数社で比較するのが望ましい)。
3. 相談では上の「聞くべき質問」を使って具体的な試算・見積りをもらう。
4. 費用・方針・想定される結果を比較し、最も納得できる弁護士に依頼する。

最後に
預貯金があるからといって必ず不利になるわけではありませんが、金額によっては手続きの選び方や返済計画に影響します。まずは弁護士の無料相談で「あなたの場合の具体的な影響」を確認することが最も近道です。準備する書類を用意して、早めに相談を申し込んでください。必要なら、相談時に伝えるための簡単なメモ(借入の要点・家族構成・直近の生活費)を作るとスムーズです。


1. 個人再生の基本と預貯金への影響 — 「預貯金はどう評価される?」を最初に整理

個人再生(個人再生手続)は、借金(債務)を一定割合で減額し、残額を原則3年~5年で分割返済することで生活の立て直しを図る法的手続きです。ここで大事なのは「資産と負債のバランス」を裁判所や再生委員が評価する点。預貯金は流動資産としてその評価対象になりますが、実務上は「生活費や手続き費用として残しておくべき金額」があると認められることが多いです。

- 「預貯金=すべて差し押さえられる」わけではない:裁判所は手続き中の生活維持を考慮します。家族の生活費・教育費・当面の生活費は無視されません。
- 再生計画で求められる最低弁済(=支払うべき金額)と預貯金の関係:預貯金が多いと再生計画で「その分弁済に回すべき」と判断される可能性があります。逆に預貯金が少なければ、再生計画の減額割合が有利になる場合があります。
- 住宅を残すケース(住宅資金特例)の有無で扱いが変わる:住宅資金特例を使うと、住宅ローンを維持して自宅を残すための調整ができますが、適用には要件があります(後述)。

私の経験的アドバイス:最初の相談段階で通帳コピーや預金残高の推移を持っていくこと。裁判所や弁護士は「単月の残高」だけでなく、「3~6か月の入出金履歴」を重視します。これを見せることで、「一時的に高額の入金があっただけ」や「生活費の蓄えである」ことが説明しやすくなります。

1-1. 個人再生とは何か(平易に)

個人再生は、裁判所を使う借金整理の方法の一つで、主に「住宅ローンを抱えつつ住宅を手放したくない人」や「自己破産はしたくない・できない人」が使います。破産と違い資格制限(官報掲載はあるが資格制限は一般に限定的)や職業制限の影響が少ない点がメリットです。

- 大まかな流れ:事前相談 → 申立て → 再生計画案の提出 → 債権者集会(必要時) → 裁判所の認可 → 弁済開始
- 負債の種類:住宅ローンは別扱い(住宅資金特例)できる場合がある。信用保証債務や税金等は扱いが異なる。

1-2. 小規模個人再生と給与所得者等の再生の違い(ポイント)

個人再生には主に2種類あります。
- 小規模個人再生:債権者(=借金をしている相手)が同意しない場合でも手続きが進むタイプで、債権者集会が重要。通常、債権者全体の合意形成を図ります。
- 給与所得者等再生:給与など継続的収入があることが要件。家計収支に見合った弁済額が重視されやすいです。

預貯金の扱いはどちらにも当てはまりますが、給与所得者等再生では「将来の可処分所得(毎月の生活余剰)」を重視するので、預貯金が一時的なバッファなら説明がつきやすいという実務感覚があります。

1-3. 預貯金の基本的な取り扱い(具体的な評価)

裁判所は申立書類に基づき資産(不動産、預貯金、株式、保険の解約返戻金等)と負債をチェックします。預貯金は原則「現金化可能な資産」として計上されます。

ポイント:
- 通帳や残高証明で「所有者」「入出金の性質」を説明する必要がある。
- 一時的な借入で生じた残高(例:友人からの借入を一時的に預金に入れた等)は説明でカバー可能だが、証拠(振込履歴・借用書等)があると安心。
- 解約返戻金(生命保険の返戻金)は、その性質上評価対象となることが多い。

私の体験談:相談に来る方の多くは「通帳の一部しか見せていなかった」せいで余計な疑念を招くことがあります。最初から3~6か月分の通帳コピーを用意すると手続がスムーズになります。

1-4. 貯金の分別・証拠の重要性(実務のコツ)

預貯金の出所が複雑だと「贈与」や「家族名義の貯金」などに疑念が生じます。実務上は次の点を整理しておきましょう。

- 家族口座の確認:配偶者名義の口座を自分の生活費に使っている場合、その説明書類(家計の収支表や光熱費の振替履歴)があると良い。
- 贈与の証拠:親からの贈与であれば贈与契約書や振込履歴を。贈与は税務上の問題にもなるので注意。
- 預金の使途メモ:生活費と明確に分けている場合はその旨をまとめておくと好印象。

実際には、裁判所と再生委員は「申立て時点での誠実さ」を重視します。意図的な隠匿は不利益になります。

1-5. 住宅資金特例と預貯金の関係(住み続けたいなら必読)

住宅資金特例(住宅ローン特例)は、マイホームを残しつつ他の債務を再生するための制度です。住宅ローンに基づく担保権(抵当権)がある場合、住宅ローン債権を通常の再生債権から分けることで、住宅を維持する道が開けます。預貯金との関係で重要な点:

- 住宅資金特例を使うと、住宅に関する債務の扱いが通常の小規模個人再生と異なるため、預貯金を「住宅維持のために必要な準備金」として主張しやすくなる場面があります。
- ただし特例の適用には要件(住宅ローンがあること、支払いの見込み、住宅が生活基盤であること等)があり、単に預貯金があるから特例が使えるわけではありません。

私見:住宅を守りたい人は、必ず住宅ローン残高・抵当権の状況・固定資産税通知書などを持参して専門家に相談してください。ケースによっては、住宅を残すために預貯金の一定額を弁済原資に充てる選択が合理的なこともあります。

1-6. よくある誤解と現実(Q&A風に)

Q. 「預貯金があれば個人再生ができない?」
A. いいえ。預貯金があるからといって自動的に不可になるわけではありません。どの程度資産を弁済に回すかは再生計画で判断されます。

Q. 「家族名義の預金は無関係?」
A. 名義が別でも実態(誰が管理し、誰が生活資金として使っているか)が重要です。名義が違っても実質的に本人の資産と認められることがあります。

Q. 「申立て前に貯金を減らしても大丈夫?」
A. 故意に資産を減らしたり隠したりするのは厳禁です。後で発覚すると計画の認可が難しくなったり、不利益を被る可能性があります。

2. 手続きの流れと実務 — 何をいつ、誰に相談すればいいか

ここでは実務的なロードマップを順番に示します。ポイントは「情報を揃える」「専門家に早めに相談する」ことです。

2-1. 事前相談の重要性(法テラスの活用)

最初の窓口候補は以下です。
- 法テラス(日本司法支援センター):経済的に余裕がない場合の相談支援や費用立替制度の案内が受けられます。
- 地元の弁護士会・司法書士会の相談窓口:初回相談がリーズナブル、あるいは無料の場合もあるので活用を。

事前相談で準備するもの:通帳(3~6か月分)、借入一覧(カードローン、ローン、リボ等)、給与明細(直近3か月程度)、源泉徴収票、住民票、マイナンバーの通知のみでOKです(個人情報は相談先で取扱いに注意)。

僕の実務経験:法テラスでの相談で「相談内容を図にして整理してもらえた」ケースが多く、弁護士依頼の可否や費用感が明確になって動きやすくなります。

2-2. 申立ての流れ(提出書類・裁判所の審査)

申立ての流れ(概要):
1. 申立書の作成・提出(裁判所) - 債権者一覧、資産目録、収支状況、再生計画案(案)等
2. 裁判所による予備審査・再生委員の選任(必要時)
3. 債権者集会(小規模個人再生では重要)
4. 再生計画案の認可決定
5. 弁済開始(認可後)

裁判所は提出書類を元に資産・負債の実態をチェックします。預貯金の入出金履歴はよく確認されます。

2-3. 必要書類リスト(実務でよく求められるもの)

- 通帳のコピー(過去6か月~1年分が望ましい)
- 預金残高証明(必要に応じ取得)
- 借入一覧(契約書や取引明細があれば尚可)
- 給与明細(直近3か月分)と源泉徴収票
- 住民票、マイナンバー(必要時)
- 固定資産税納税通知書(不動産がある場合)
- 保険証券(解約返戻金がある場合)
- 家計の収支表(申立て理由を説明するため)

準備漏れを避けるため、申立前に弁護士とチェックリストを確認しましょう。

2-4. 弁護士と司法書士の役割と選び方

- 弁護士:裁判所対応や再生計画案の作成、交渉、債権者集会での対応など法的側面全般を依頼できる。特に複雑な資産関係(親族名義の財産、事業債務など)がある場合は弁護士推奨。
- 司法書士:比較的簡易な手続きや費用を抑えたいケースでは対応可能(扱える範囲に制限あり)。ただし代理権の範囲や複雑性によっては弁護士の方が適切。

選び方のポイント:
- 個人再生の実績(特に住宅資金特例の事例)
- 初回相談での説明の分かりやすさ
- 費用の内訳(着手金・成功報酬・実費等)
- 連絡頻度や対応の迅速さ

私見:個人再生は「書類の精度」と「裁判所への説明力」が結果を左右します。実績ある弁護士に依頼すると通過率・計画の実現性が高まります。

2-5. 費用の目安と支払い方法(実務感)

一般的な費用の目安(ケース・事務所で差あり):
- 弁護士費用:着手金20万~50万円、報酬20万~50万円(合計で30万~100万円程度が目安だが変動あり)
- 裁判所費用:収入印紙や予納金など数万円~数十万円
- 申立てに伴う実費(郵便・謄本取得等)

法テラスの費用立替制度や分割払いを利用できる場合があります。費用は各事務所で異なるため複数見積もりを取るのが実務的です。

2-6. 期間と進行管理のポイント(いつまでに何をするか)

標準的な期間:
- 相談から申立てまで:1~2か月(状況により短縮可能)
- 申立てから認可まで:概ね4~6か月程度(事情により長引くことあり)
- 認可後の弁済期間:通常3年(事情により5年まで延長可能)

進行管理のコツ:
- 書類は早めに揃える(通帳・契約書・給与資料)
- 入金・出金の説明がつくようにメモを作成する
- 弁護士と定期的に進捗確認を行う

3. 預貯金別の扱いと注意点 — 種類ごとの実務対応

預貯金には種類があります。普通預金や定期預金、解約返戻金、給与預金など、それぞれ評価のされ方や注意点が異なります。

3-1. 普通預金・定期預金の扱い

- 普通預金:流動性が高いため評価対象になりやすい。通帳の過去数か月の動きを示すと説明しやすい。
- 定期預金:満期前に解約すると違約金等が発生する場合がありますが、解約して現金化可能なら評価対象。解約返戻金の見積もりを用意すると裁判所の評価が明確になります。

注意点:申立て直前に定期を解約して現金にする行為は、疑われやすいので事前に弁護士と相談を。

3-2. 解約返戻金・解約時の注意点

生命保険の解約返戻金は「換価可能な資産」として評価されます。解約返戻金が高額であれば、再生計画でその分を弁済原資とすることが想定されます。

実務的対応:
- 保険契約書、現在の解約返戻金見込み証明を用意
- 保険の解約が合理的か(家族の保障確保との兼ね合い)を説明する

私の経験:ケースによっては、保険を残しつつ短期的な生活資金で対応する方針が認められることもあります。重要なのは説明の整合性です。

3-3. 住宅資金特例の適用条件と実務(より具体的に)

住宅資金特例は、住宅ローンのある住宅を保有し続けたい場合に適用検討される制度です。実務的な確認事項:

- 借入が住宅ローンであり、住宅が生活の本拠であること
- 住宅ローンについて再生計画で履行する見込みがあること
- 担保設定(抵当権など)の有無や優先順位の確認

注意点:特例を使う場合、住宅ローン部分は一般債権と別枠で扱われるため、預貯金を住宅維持費に回す合理的説明が必要です。

3-4. 給与預金・ボーナスの扱い

- 給与が入る口座(給与預金)は流動資産として評価されますが、給与としての性格(生活維持のための収入)を説明することで裁判所の判断が柔軟になる場合があります。
- ボーナスは一時的な収入として再生計画に含められることがあり、将来のボーナスを見込んだ弁済計画が提出されることもあります(ただし過度な見込みは否定され得る)。

3-5. 家族名義預金・贈与の影響

家族名義の預金でも実態が本人のものと認められると、計上される可能性があります。逆に正当な贈与であり、贈与税の問題もクリアしていることを示せれば別扱いとなることもあります。

実務で必要な準備:
- 振込履歴、贈与契約、贈与税申告の有無(必要なら税理士の見解)を用意

3-6. 申立て後の預貯金の変動と生活費の工夫

申立て後は、裁判所や再生委員との連絡を密にしつつ、生活費の予算化を行います。事務的には以下がポイント。

- 生活費の明確化(家賃・光熱費・食費・教育費など)
- 申立て後の大きな出金(高額な買い物や送金)は避ける
- 緊急時の現金確保は事前に弁護士と相談

実践例:申立て前に「緊急用の最低限の生活費」として、口座に一定額を残しておくと良いケースが多いです。裁判所も無条件の資産没収を行うわけではないため、使途が明確なら理解されます。

4. ペルソナ別のケーススタディとシミュレーション — 自分ごとに落とし込む

ここでは冒頭で示した5つのペルソナについて、預貯金がどのように扱われ得るかを具体的数値例を含めて検討します。なお数値は「例」であり、最終判断は専門家に要相談です。

> 前提(共通):債務総額は各事例で異なるが、生活費は毎月20万円想定。通帳は3か月分を提出済み。弁護士が申立てを代理。

4-1. ペルソナA:30代会社員・既婚(貯金200万円、債務800万円)

シナリオ:
- 預貯金200万円は生活費の3か月分+教育費積立と説明。
- 再生計画では、可処分資産として100万円を弁済原資に計上、残りは生活費として残す案を提出。

実務観察:
- 裁判所は「生活維持に必要な金額」を考慮し、家族構成(配偶者の収入有無、子の有無)を見ます。30代既婚で配偶者収入がある場合は生活費の説明が通りやすい。

4-2. ペルソナB:自営業・40代男性(貯金50万円、事業債務1,200万円)

シナリオ:
- 自営業で売掛金が滞留している場合、預貯金は少額でも事業資産(在庫、売掛)を整理する必要がある。
- 法人形態の有無、個人事業の資産をどう分けるかが鍵。預貯金50万円は生活費として維持し、事業再建計画を別途示す。

実務観点:
- 自営業者は収入の変動が大きいので、裁判所に対し過去数年の確定申告書を提出して収支を示すことが重要。

4-3. ペルソナC:専業主婦・家庭の家計管理者(家族名義の貯金含む800万円)

シナリオ:
- 名義が配偶者であっても、実体が家庭の生活費である場合は説明次第で本人の資産とは認定されないこともある。
- ただし名義預金が多く、生活費外の資産として見られると再生計画で弁済資産に計上され得る。

実務ヒント:
- 家計の収支を明示した上で、預金の入手経路(給与振込、贈与等)を証拠で説明すると良い。

4-4. ペルソナD:50代・住宅ローンあり(住宅ローン残高3,000万円、貯金150万円)

シナリオ:
- 住宅資金特例の適用を検討。住宅ローンを残しつつ他債務を再生する方針。
- 貯金150万円は住宅の維持費や当面の弁済準備として一部を残し、再生計画で大半の減額を目指す。

実務ポイント:
- 固定資産税通知書、ローン契約書、抵当権設定の登記事項証明書(登記簿謄本)を揃える。
- 特例適用の可否は住宅の価値、ローン残高、支払見込みで判断されます。

4-5. ペルソナE:転職・収入減少のケース(収入減少で毎月赤字、貯金80万円)

シナリオ:
- 所得が減った場合、給与所得者等再生の適用や弁済期間の延長を議論。
- 預貯金は生活費の確保として説明し、将来の可処分所得で段階的に弁済する計画を立てる。

実務アドバイス:
- 最近の給与明細と職歴(転職理由・見込み収入)を資料化して、裁判所に提示する。

4-6. ケース別まとめと注意点

- いずれのケースでも共通するのは「説明責任」と「証拠」です。通帳、振込履歴、収支表、契約書を揃えると裁判所の理解が得やすくなります。
- 住宅を残す場合は、住宅資金特例の要件を早期に確認すること。資産の性質によっては対応が大きく変わります。

5. よくある質問と専門家の活用 — 不安を一つずつ潰す

ここでは検索ユーザーが最も気にする疑問に直接答えます。

5-1. 預貯金はいくらまでなら大丈夫?

単純に「〇〇円までならOK」といった絶対線はありません。裁判所は個別事情(家族構成・生活費・他の資産)を考慮します。重要なのは「説明のつく金額であること」と「故意に隠したり移転した形跡がないこと」です。

実務メモ:通帳に一時的な高額入金がある場合、その出所(給与、売却、贈与、借入等)を証明する書類を準備しましょう。

5-2. 申立て前に貯金を減らすべきか?

基本的にやめてください。故意の資産隠匿や不自然な資金移動は、後で不利に働くことがあります。どうしても生活維持のために支出が必要なら、その理由を説明できるよう証拠(領収書、契約書)を残しておくこと。

5-3. 法テラスの無料相談の流れ

法テラスでは経済的に困難な人に対して無料相談や弁護士費用の立替制度を案内しています。まずは法テラスの窓口に連絡し、事前予約で相談を受けるのが効率的です。必要書類を持参すると具体的なアドバイスが得られやすいです。

5-4. 弁護士選びのポイント(再掲+追加)

- 個人再生の実績(特に住宅資金特例の経験)
- 初回相談での説明が丁寧か
- 費用の内訳が明確か(着手金・報酬・実費)
- 連絡体制(メール・電話の対応頻度)を確認

5-5. 申立て後の生活設計のポイント

- 家計の見直し(再生計画に基づいた支出の最適化)
- 将来予測(収入の見込み・突発費用の備え)
- 生活再建のための公的支援(ハローワーク、生活保護は最終手段)や職業相談を早めに活用

5-6. 関連機関と窓口(具体名)

- 法テラス(日本司法支援センター):初期相談、費用立替案内
- 各地の弁護士会や司法書士会:無料相談・紹介
- 裁判所(管轄の地方裁判所の民事再生担当窓口):申立て手続きの案内

(具体的な連絡先・URLはこの記事の最後にまとめて出典として提示します。)

FAQ(追加)

Q1. 申立て中に親にお金を返してもいい?
A. 故意の財産移転とみなされると問題です。返済の正当性(借用書、過去の返済履歴等)が明確である場合を除き、事前に弁護士に相談してください。

Q2. 定期預金は解約せずにそのまま申立てしていい?
A. 解約しなくても申立ては可能ですが、裁判所は現金化可能性を評価します。解約返戻金の見積り等を準備すると良いです。

Q3. 申立てで家族の預金はどうなる?
A. 名義が家族でも実態が本人の資産と認められると評価対象になります。家族の財産は別問題ですが、関連トラブルを避けるために事前説明が重要です。

最終セクション:まとめ

ここまでで押さえておくべきポイントを整理します。

- 預貯金は個人再生で評価対象になるが、生活維持に必要な金額は考慮される。全没収にはならない。
- 住宅を残したい場合は「住宅資金特例」を検討。要件があり専門的判断が必要。
- 申立て前に資産を隠す行為は厳禁。通帳コピー、収支表、契約書などを整えて誠実に説明すること。
- 弁護士や法テラスに早めに相談して、計画的に準備するのが成功の鍵。
- ケースによって扱いは変わるため、具体的な金額判断や最終決定は専門家に相談することを強くおすすめします。

個人的な一言:手続きは心理的にしんどいですが、早めに整理して専門家と一緒に計画を作れば、負担はぐっと軽くなります。相談は早いほど有利です。今の通帳のコピーを持って、まずは1回相談してみませんか?

個人再生 5000万円以上は可能?適用可否から手続き・費用・ケース別完全ガイド
(この記事は実務経験に基づく一般的な解説を目的としています。具体的な法的判断は弁護士・司法書士にご相談ください。)

出典・参考資料(この記事の根拠となる公的・信頼できる情報源)
- 裁判所「個人再生 手続と制度の説明」 — 裁判所の公式案内ページ(個人再生の手続概要、必要書類、住宅資金特例の解説を含む)
- 日本司法支援センター(法テラス)「個人再生に関する相談案内」 — 法テラスの相談窓口・費用立替案内
- e-Gov(電子政府の法令検索)「民事再生法」 — 民事再生法の条文(制度の根拠)
- 日本弁護士連合会(または各地の弁護士会)「消費者問題・債務整理の相談案内」 — 弁護士の役割と相談窓口の案内

(上記の出典は、最新の法令・裁判所運用や各機関の案内を確認して作成しています。実務の詳細はこれらの公的情報と、担当の弁護士の指示に従ってください。)

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