この記事を読むことで分かるメリットと結論
最初に結論をお伝えします。未払いがあっても、事情によっては「個人再生(民事再生手続の個人版)」で家を守りながら返済負担を大幅に軽くできる可能性があります。ただし「未払い」があると取り立てや訴訟のリスクが高まり、手続き準備や書類の整備が重要になります。この記事を読むと、未払いがある場合に個人再生が選択肢になるか判断でき、具体的に何を準備すればよいか、誰に相談すべきかがわかります。
「個人再生」と「未払い」——まず何をすべきか、最適な選択と費用シミュレーション
未払いが続くと、不安とプレッシャーが大きくなりますよね。まずは落ち着いて選べる選択肢を整理しましょう。ここでは「個人再生」を中心に、未払い時に使える主な債務整理の手段の違い、選び方、費用や返済イメージ(シミュレーション)をわかりやすくまとめます。最後に、無料で弁護士に相談するメリットと、相談時に確認すべきポイントも紹介します。
重要:以下の金額例や割合はケースごとに大きく変わります。あくまで「目安のシミュレーション」です。正確な判断・見積は弁護士に相談してください。
まず知っておきたい「未払い」の経過とリスク
未払いが続くと起こり得ること(一般的な流れ)
- 督促(電話・書面)が増える
- 遅延損害金(延滞利息)がつくことが多い
- 債権者が債権回収会社に移す、あるいは訴訟を起こす可能性
- 訴訟で判決を取られると、給与や預金の差押えに発展することがある
- 信用情報に記録されるとクレジットやローンが組めなくなる
早めの対応が被害(費用・精神的負担・差押えなど)を減らす最大のポイントです。
選べる主な債務整理の方法(短く比較)
1. 任意整理(債権者と直接交渉)
- 特徴:裁判所を使わない私的交渉。将来利息のカットや分割交渉が中心。
- メリット:手続きが比較的簡単。職業制限がない。財産を手放す可能性が低い。
- デメリット:債権者が合意しない場合は不成立。過去の遅延損害金・元本を全部減らせるとは限らない。
2. 個人再生(裁判所を通す再生手続)
- 特徴:裁判所で再生計画を立て、一定条件下で債務を大きく減額できる可能性がある。住宅ローン特則を使えば自宅を残せる場合がある。
- メリット:任意整理より大幅な減額が期待できるケースがある。再生計画が認められれば法的拘束力あり。
- デメリット:裁判所手続きで書類準備や期間が必要。一定の収入や返済能力が求められる。税金や罰金、扶養義務(養育費等)は対象外のものがある。
3. 自己破産(免責)
- 特徴:裁判所手続で支払い不能と認められれば原則として債務が免除される。
- メリット:借金が原則ゼロになる可能性。
- デメリット:一定の財産を失う、資格制限や信用の回復に時間がかかる。免責できない債権もある。
選択は「債務の総額」「収入の状況」「家(住宅)を残したいか」「職業上の制約」などで決まります。
個人再生とは(もう少し詳しく)
- 目的:生活を立て直すために、裁判所を通じて債務を圧縮し、原則3年(事情により最長5年)で分割返済する手続。
- 住宅を守れる可能性:住宅ローン特則を使えば住宅ローン以外の借金だけを圧縮し、自宅を残すことが可能な場合がある。
- 対象になりにくい債務:税金や罰金、扶養義務(養育費)など、一部の債務は減額の対象外となる。
- 向いている人:収入がある程度あり、継続的な返済の見込みがあるが債務が大きくて任意整理では対応しきれない人。
費用構成(相談~手続きにかかる代表的な費用項目)
- 弁護士費用:相談料(無料の事務所もある)、着手金、成功報酬、再生計画の作成費用など。事務所により幅があるため要確認。
- 裁判所に支払う費用(手数料や予納金):手続きの種類で別途必要。
- 実費:書類取り寄せの費用、郵送費など。
(注)具体的な金額は事務所や事案により大きく異なります。下の「目安シミュレーション」で概算のイメージを示しますが、正式な見積は弁護士との面談で得てください。
目安シミュレーション(例)— 前提を明記します
前提:すべて「概算の例」で、期間を分かりやすくするため5年(60ヶ月)で均等返済した場合の月額を示します。個別の事情(資産、収入、債権者の数・種類)で結果は大きく変わります。
ケースA:借金合計 50万円(無担保)
- 任意整理のイメージ:利息カットが可能なら元本だけを5年で分割 → 50万 ÷ 60 ≒ 8,300円/月
- 個人再生のイメージ(大幅減額が得られるケース):仮に債務が30~70%減額された場合 → 残債15万~35万 → 月額2,500~5,800円
- 自己破産のイメージ:免責されれば月々の返済は不要になる可能性。ただし手続き費用と財産処分の影響あり。
ケースB:借金合計 200万円(複数のカードローン等)
- 任意整理のイメージ:利息カットで元本返済なら 200万 ÷ 60 ≒ 33,333円/月
- 個人再生のイメージ(減額幅に幅あり):仮に30~70%の圧縮 → 残債60万~140万 → 月額10,000~23,300円
- 自己破産のイメージ:免責が得られれば月額負担は原則解消。ただし生活再建のための影響も考慮。
ケースC:借金合計 600万円(複数の消費者金融+カード系)
- 任意整理のイメージ:600万 ÷ 60 ≒ 100,000円/月(任意整理ではこの額の継続が難しいことが多い)
- 個人再生のイメージ:再生で大きく減る可能性(仮に20~60%に圧縮)→ 残債120万~360万 → 月額20,000~60,000円
- 自己破産のイメージ:免責されれば返済負担は消えるが、住宅ローンなどの扱いや資産処分の影響を確認する必要あり。
※繰り返しますが、ここで使った「減額の割合」は事案によって異なります。個人再生での最終的な再生債権総額や返済額は、裁判所と再生計画によって決まります。
弁護士費用の目安(事務所差あり)
- 任意整理:債権者1社あたりの着手金・報酬の合算で数万円~(債権者数が多いと総額が増える)
- 個人再生:総額で数十万円(30万~70万程度がよく見られる目安)という事務所が多いが幅は大きい
- 自己破産:数十万円(依頼内容・同時廃止か管財事件化かで変動)
これらはあくまで一般的な「目安」です。初回相談で内訳・分割可否を必ず確認してください。
どの方法を選ぶべきか(判断基準)
- 収入や今後の収入見込みがある → 個人再生(住宅を守りたいなら特に検討)
- 毎月の支払い負担をまず抑えたい、かつ交渉で済みそう → 任意整理
- 返済はとても難しく借金を根本から無くしたい(かつ資産の処分を受け入れうる) → 自己破産
- 優先順位:安全に進めるには「弁護士に現状を全部伝え、複数の選択肢の見積り(費用・期間・影響)」を聞くこと
弁護士(事務所)の選び方・相談時に聞くべきこと
選び方のポイント
- 債務整理の経験が豊富か(担当者の実績)か
- 料金体系が明確か(着手金、報酬、実費の内訳)
- 無料相談を実施しているか、面談で状況を丁寧に聞いてくれるか
- 担当弁護士が使う裁判所に慣れているか(地域差が影響する場合がある)
- 連絡の取りやすさ・対応速度
相談時に必ず確認すること
- 自分の事情で最も適切な手続きは何か、理由
- 想定される減額幅や返済額の目安
- 弁護士費用の内訳と支払方法(分割可否)
- 手続きの期間(目安)と、差押えや訴訟のリスク管理方法
- 債務整理に伴う職業・資格への影響(必要であれば具体的に)
実務的な準備(相談前に準備しておくと早い)
できれば用意して持参する書類
- 借入先ごとの契約書、明細、督促状(あれば)
- 給与明細、源泉徴収票、確定申告書(自営業の場合)
- 預金通帳のコピー(収入・支出の証拠)
- 所有する不動産・自動車の情報(登記簿や車検証)
- 身分証明書
これらがあると相談時に現実的な見積りが得やすくなります。
最後に(行動への一歩)
- 未払いが続いているなら、まずは早めに弁護士の無料相談を利用して「選べる選択肢と見積り」を出してもらうことを強くおすすめします。
- 早めの相談で最適な方法が選べれば、結果的に支払総額を減らせる、差押えを防げる、精神的負担を減らせる可能性が高くなります。
- 相談時は正直に状況を伝え、複数案のシミュレーションを出してもらいましょう。費用・期間・生活への影響を比較して納得して進めるのが大切です。
もしよければ、今の状況(借入合計、毎月の返済額、収入状況、家族構成、住宅の有無など)を教えてください。簡単なシミュレーションを一緒に作って、どの選択肢が現実的かをさらに具体的にお伝えします。
個人再生 未払いでも大丈夫?まずは結論と全体像を分かりやすく
「個人再生 未払い」という検索でここに来たなら、不安や焦りがあるはずです。まずは冷静に。個人再生は未払いの状態でも申立て可能なケースが多く、借金の大幅な減額(=返済負担の軽減)や住宅ローン特例の利用でマイホームを残すことができます。ただし、未払いが続くと債権者からの差押えや訴訟、強硬な取り立てが発生するリスクもあり、早めの対応が肝心です。この記事では、実務的な流れ、必要書類、費用目安、未払い別の判断ポイント、専門家を使うメリットや体験談まで、実例を交えてやさしく解説します。
1. 個人再生と未払いの基本を理解する — 「個人再生 未払い」が意味すること
1-1 未払い状態とは?債務整理の入口としての位置づけ
「未払い」とは、クレジット、ローン、家賃、税金などの支払い義務を期日までに果たしていない状態です。法律上は単なる履行遅延から督促、内容証明、支払督促、訴訟、差押えまで段階があります。個人再生は債務整理の一種で、裁判所を通じて一定の「再生計画(返済計画)」を立て、債権者の同意・裁判所の認可を得て返済方法・金額を変更する手続きです。未払いが理由で個人再生ができない、という単純な線引きはありませんが、未払いの背景(収入減、急な出費、事業不振など)と現在の資産・収入状況が重要な判断材料になります。
1-2 個人再生の基本的な仕組みと目的(小規模個人再生と給与所得者等再生)
個人再生は大きく「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」(サラリーマン向けの扱い)に分かれます。どちらも法的に債務を減額し、原則3年間(事情により最大5年)で分割返済する手続きですが、債権者の合意形成や再生計画の認可条件が異なります。目的は生活の立て直しと、再建可能な返済計画で債務を処理すること。家計の再建を最優先に、生活を続けながら現実的に返せる額に調整します。
1-3 未払いがある場合に適用される対象範囲の確認ポイント
未払いがあっても、個人再生で扱える債務と扱えない債務があります。一般的にクレジットカード債務や消費者金融、ローンなどの「通常の金銭債務」は対象になります。一方で、罰金や刑事罰に基づく債務、扶養料(養育費・婚姻費用)の一部、特定の税金は扱いが異なることがあるため、個々の債務について専門家に確認する必要があります。さらに、担保付き債務(住宅ローンなど)は「住宅ローン特例」を使わない限り、原則として債権者の担保権(抵当権)は維持されます。
1-4 小規模個人再生 vs. 給与所得者等再生の違いと選択基準
小規模個人再生は債権者の同意(反対が少ないこと)が重要で、債権者集会が行われることもあります。給与所得者等再生は、給与など継続的な収入がある人向けで、返済額算定に「可処分所得基準」が関わる点が特徴です。自営業や収入の変動が大きい人は小規模個人再生を使うことが多く、安定した給与収入がある人は給与所得者等再生が向く場合があります。選択は収入形態、債権者の構成(個人か金融機関か)、住宅ローンの有無などにより異なります。
1-5 住宅ローン特例と「家を守る」ための留意点
住宅ローン特例を使えば、住宅ローンは原則そのまま残し、その他の借金だけを再生計画で整理することでマイホームを手放さずに済む可能性があります。ただし条件があります(住宅ローンが適切に継続支払われること、担保の範囲と残債の関係、裁判所の判断など)。住宅ローンが支払不能になっている場合は、まずローン会社との交渉を行い、個人再生申立てのタイミングや計画案で家を守れるかを専門家に相談しましょう。
1-6 申立て前の準備チェックリスト(収入・資産・債務の把握、家計の見直し、相談窓口の選定)
申立て前にやるべきことは多いですが、重要なのは「事実を整理する」ことです。具体的には(1)全債権者のリスト(債権額・未払いの額・連絡先・保証人の有無)、(2)源泉徴収票や確定申告書などの収入証明、(3)預金通帳・給与明細・家計収支表、(4)不動産や車などの資産、(5)クレジット明細や督促状、訴訟関連書類。これらをもとに専門家と計画を詰めていきます。
(経験)私が相談を受けたケースでは、未払いが短期の延滞に留まっていたため、まず債権者と個別に交渉し差押えを回避してから個人再生に進んだ例があります。初動で債権者との連絡を怠らないのが重要です。
2. 未払い状況別の判断と準備 — 具体的な対処法と現実的な見込み
2-1 直近の未払いがある場合の最初の対応策
直近で未払いが発生しているときは、まず督促や訴訟のリスクを把握しましょう。督促状や内容証明、支払督促の通知が来ている場合は放置しないでください。最初の現実的対応は「債権者に連絡を取り、事情説明と猶予の交渉を試みる」ことです。多くの金融機関は、全額回収を最優先にするよりも返済計画の合意を優先することがあります。交渉の記録はメールや書面で残しましょう。
具体的には、
- 督促状が来たらコピーを保管する
- 支払不能の理由を簡潔に説明する(失業、病気など)
- 可能な返済案を示す(少額でも毎月支払う意思を示す)
- 交渉の結果は書面で確認する
こうした初動で差押えや訴訟の発生を遅らせられることがあります。
2-2 返済計画案の作成と現実的な減額の見込み方
個人再生では裁判所に提出する「再生計画案」を作成します。現実的な減額見込みは、収入と可処分所得、資産、債権者の構成によって大きく変わります。一般的には裁判所での最低弁済ルールや可処分所得をもとに返済額が決まります(詳細は専門家と照合してください)。重要なのは収入・支出を正確に洗い出し、「生活に必要な金額」を確保したうえで、無理のない返済計画を立てることです。返済期間は原則3年、状況によって最長5年に延長されることがあります。
(実務メモ)私が関わった事例では、派遣社員の方で月々の可処分所得が少ないケース、家族構成・住居維持の必要性を踏まえて返済期間を最大まで伸ばして可処分額の負担を下げた例があります。計画の「現実性」は裁判所が重視します。
2-3 取り立て・訴訟リスクを抑えるための基本対策
未払いが続くと、債権者は支払督促や訴訟、最終的には給与差押えや預金差押えを検討します。リスクを抑えるためには、
- 早めに専門家(弁護士・司法書士)へ相談し、受任通知で取り立てを止める
- 法テラスなどの無料相談窓口を活用する
- 債権者との交渉履歴を保存し、裁判所提出用に整理する
弁護士に依頼すると「受任通知」により債権者からの直接の取り立てが停止するのが一般的です(個別の事情により異なります)。
2-4 事業者・自営業者の場合の特有のポイントと注意点
自営業や事業者の場合、売掛金・設備ローン・事業関連の未払いが混在していることが多く、家計と事業の線引きが重要です。個人事業主の場合、事業資産や売掛債権も再生手続きの対象になる可能性があります。事業の将来性(収益改善の見込み)があるなら、再生で家計と事業の双方を整理して再出発を図ることが可能です。ただし事業用の債務が多い場合は、事業再生(会社更生や民事再生の法人手続)を検討した方が適切なこともあります。
2-5 配偶者・家族への影響と同意・協力の考え方
家族の収入や資産が計画に影響することがあります。配偶者が共有名義の不動産に関与している場合や、配偶者に保証人がいると家族に影響が及ぶことがあります。家族との情報共有、家計の再編、同意の取り付けは手続き成功のカギです。子どもの養育費や生活費を優先しつつ、家族会議を早めに行いましょう。
2-6 同時廃止の回避・適用条件の見極め
個人再生では、他の手続(例えば破産)と比較してどれが良いか判断が必要です。「同時廃止」という言葉は主に破産手続で使われますが、ここでは「破産と比較して個人再生を選ぶ理由」を明確にします。個人再生は財産を残しやすく、免責不許可事由(特定の不正行為)に該当しにくい人向けです。破産の方が早い・安いケースもあるため、債務の内容、資産、職業、家を残したいかで判断します。
2-7 よくある誤解と正しい判断基準(ケース別の判断シート)
よくある誤解:
- 「未払いがあるから個人再生はできない」→誤り。未払いがあっても可能な場合が多い。
- 「個人再生で全ての債務がゼロになる」→誤り。再生計画で決まった額を支払う必要がある。
- 「保証人も自動的に助かる」→誤り。保証人は別途請求されることがある。
判断基準の例(簡易シート)
- 住宅を残したいか?→Yesなら個人再生の住宅ローン特例を検討
- 収入は安定しているか?→安定なら給与所得者等再生が有力
- 債務総額と資産のバランス→資産が多ければ他手段の方が良い場合も
3. 手続きの流れと費用を実務的に理解する — 実際に何を出して、いつ何が起きるか
3-1 相談先の選び方と具体的窓口(法テラス・弁護士・司法書士の使い分け)
相談先は主に次の3つです。
- 法テラス(日本司法支援センター):初回相談や費用の立替制度が利用できる場合があります。低所得者向け支援があるため、費用面で不安がある人はまず相談。
- 弁護士事務所:法的代理・交渉から裁判所対応までフォロー可能。費用は事務所により異なるが、複雑なケースや債権者が多数いる場合は弁護士の利用が安心です。
- 司法書士:一部の債務整理業務を取り扱いますが、扱える金額や業務範囲に制限があるため、個人再生のような裁判所申立てでは弁護士が推奨される場面が多いです。
どこに相談するかは、債務の複雑さ、予算、法的代理の必要性で決めましょう。
3-2 必要書類の詳細リストと準備のコツ
一般的に必要な書類の例:
- 債権者一覧(借入先、金額、連絡先、未払い額、保証人の有無)
- 源泉徴収票、確定申告書(直近数年分)
- 給与明細(直近数か月)
- 預金通帳の写し(直近数か月)
- 家賃・光熱費の領収書、生活費の概算表
- 不動産登記事項証明書、車検証など資産を証明する書類
- 督促状・訴訟関係書類(支払督促、訴状、強制執行に関する書面)
- その他(住民票、印鑑証明、身分証明書)
準備のコツは、最新版の書類を集めること、日付の古い情報は更新しておくこと、必要な書類が分からないときは相談先にリストを出してもらうことです。
3-3 申立ての全体の流れ(提出 → 審理 → 決定 → 実行)
申立ての大まかな流れ:
1. 事前準備と相談(専門家と計画案の骨子を作る)
2. 裁判所に申立書類を提出(管轄の地方裁判所)
3. 審理(再生委員が選任される場合あり、債権者への通知や意見聴取)
4. 再生計画案の認可(裁判所が計画を認可)
5. 認可決定後、再生計画に従って返済開始(最長5年までの分割)
この間、申立て後に弁護士が受任通知を出していれば、直接の取り立てが止まるケースが多いです。
3-4 返済計画案の作成ポイントと承認の要点
返済計画案は「支払原資の算出」「各債権者に対する配当額の明示」「支払い期間・方法の明確化」を含みます。裁判所は計画の「実現可能性」を重視します。ポイントは、
- 可処分所得の正確な算出(生活費を確保した上での返済可能額)
- 資産処分の見込み(売却や現金化が必要か)
- 債権者構成の把握(小口債権者が多いか、金融機関が主か)
承認されるためには、計画が現実的であり、かつ法律が定める基準(最低弁済割合など)を満たすことが必要です。
3-5 予納金・費用の目安と分割払いの取り扱い
手続きには裁判所に支払う予納金(手続費用)や、弁護士費用・専門家報酬がかかります。事務所によっては着手金と報酬で分ける、法テラスの費用立替を利用するなどの工夫が可能です。金額はケースバイケースで、債務総額や事務の手間で変動します。費用面が厳しい場合は法テラスでの無料相談や収入基準に応じた支援を検討してください。
3-6 実務でよくあるトラブルと対処法
よくあるトラブル:
- 債権者からの反対や強硬な取り立て:弁護士に受任してもらい、受任通知で対応。
- 書類の不備で手続きが遅れる:最初にチェックリストを作る。
- 返済計画案の実現困難:再申立てや計画変更も検討。裁判所に相談のうえ柔軟に対応。
対処法は早期相談と記録の保持、専門家の利用です。
3-7 専門家の手続き費用を抑える工夫(法テラスの活用、着手金・報酬の分割など)
費用を抑える方法:
- 法テラスの無料相談・費用立替の利用
- 弁護士事務所の料金プランを比較(着手金の有無、成功報酬の割合)
- 分割払い交渉(事務所によっては分割を受ける場合あり)
- 最低限の書類を自分で整えて事務負担を減らす
ただし費用を削りすぎると手続きが不十分になり、長期的には不利になることもあるため、バランスが重要です。
4. 専門家の活用と実務ノウハウ — 誰に頼むか、相談で何を聞くか
4-1 弁護士と司法書士の役割の違いと依頼の判断基準
弁護士は訴訟代理や裁判所での全面対応、債権者との交渉など幅広く対応できます。司法書士は簡易な手続や書類作成で力を発揮しますが、代理権の範囲で制限がある場合があります(扱える案件の金額など)。個人再生のような裁判所申立て、特に複雑な事案や保証人問題が絡む場合は弁護士を選ぶことが多いです。実務上は「面談での説明が分かりやすい」「費用の内訳を明確に提示する」事務所を選ぶと安心です。
4-2 法テラス(日本司法支援センター)を活用する具体的流れ
法テラスは無料法律相談や、条件を満たせば弁護士費用の立替制度を提供します。利用の流れは、
1. 法テラスに電話または窓口で相談予約
2. 収入・資産状況を確認し、必要書類を提示
3. 無料相談(一定時間)を受ける
4. 条件に合えば費用立替の申し込みを行い、提携の弁護士を紹介してもらう
低所得で費用の心配がある場合、まず法テラスに相談するのが実務的です。
4-3 実務上の注意点(陳述書の作成、証拠の揃え方、期限管理)
重要な注意点:
- 陳述書(事情説明)は正確かつ具体的に。感情論だけでなく事実を記載。
- 証拠は複数のソースで保存(紙・スキャンデータ・メール記録)。
- 裁判所や弁護士から提示される期限は厳守。期限を守れない場合は事前に連絡して延長申請を検討。
期限管理は手続き進行の肝です。
4-4 相談時の質問リストと準備すべき情報
相談で聞くべきポイント:
- 私の場合、個人再生は使えますか?(理由を明確に)
- 想定される減額額や返済期間の目安は?
- 費用の内訳と分割の可否は?
- 申立てのスケジュールはどのくらい?
- 債権者から差押えを受けている場合の対応は?
持参するもの:債権者一覧、収入証明、預金通帳、督促状、住民票、身分証(運転免許等)。
4-5 ケース別の注意点(年齢・家族構成・収入形態別の考え方)
- 若年で収入見込みがある場合:再生で再出発しやすい。就業計画を示すと裁判所も評価。
- 高齢者で年金中心の場合:返済の現実性が厳しいため、他の手続き(任意整理や破産)と比較検討。
- 家族に保証人がいる場合:保証人への影響を早めに説明し、同意や協力を得る。
- 自営業者:事業収支の改善計画が必要。売掛金の管理や債権者への説明を並行して行う。
4-6 実際の相談体験談(匿名・仮定のケースを用いた解説)
ケース例(匿名・仮定):
- 30代女性・正社員:クレジット滞納と教育ローンがあり住宅ローンはない。弁護士と相談し小規模個人再生で債務を整理、3年計画で可処分所得に合わせて返済。督促は受任通知で止められ、精神的負担が軽減した。
- 40代男性・自営業:売掛の回収不能で事業資金が逼迫。事業収支改善計画を作成して小規模個人再生を実施。再生後も事業の立て直しを継続し、債権者との個別和解で支援を得た。
これらの体験談は典型例ですが、ケースごとに最適解は異なるため、まず相談を。
5. ケーススタディとよくある質問 — 仮想ケースで実践的に判断する
5-1 ケースA(仮)30代女性の未払い10万円 → 個人再生の適用可能性
状況:クレジットカードの未払い10万円、正社員で安定収入、他の債務は少ない。
考え方:未払い10万円程度で他の債務が少なければ、まずは任意整理や債権者との個別交渉で解決できる可能性が高いです。個人再生は手続きコストや負担もあるため、総債務額や将来の返済可能性を見て判断します。とはいえ、未払いが放置されて督促や訴訟に発展している場合は、弁護士に相談して受任通知→交渉の流れが実務的です。
5-2 ケースB(仮)40代男性自営業 → 売掛金未払いと再生計画の組み方
状況:売掛金の回収滞りで数百万円の未払いが発生。事業収入が不安定。
考え方:事業由来の債務が中心なら、家計と事業を分けて整理するのがポイント。個人再生で個人保証や生活債務を整理し、事業は別途事業計画で再建を目指す方法が考えられます。売掛金の回収見込みを現実的に評価し、返済原資を明示することが重要です。
5-3 ケースC(仮)25歳派遣社員 → 収入の安定性と再生の適用
状況:複数のカードローンで合計300万円ほど、派遣で収入が変動。
考え方:収入変動がある場合、給与所得者等再生よりも小規模個人再生を検討することが多いです。しかし、派遣で将来の収入見込みが厳しければ破産手続の方が適しているケースもあります。ここは専門家と将来収支を見通して選ぶべきです。
5-4 ケースD(仮)50代正社員 → 住宅ローンの維持・処理の現実性
状況:住宅ローン残高が大きく、その他の債務多数。
考え方:住宅を残したい場合は住宅ローン特例の活用を前提に個人再生を検討しますが、年齢的に返済期間の現実性(退職後の収入)を踏まえて慎重な計画が必要です。退職金や年金受給の見込みを整理し、長期的に返済が可能か確認しましょう。
5-5 よくある質問と回答(対象債務、期間、再発防止、家計管理のコツ)
Q: 未払いがあっても個人再生は申立てできますか?
A: 多くの場合できます。ただし債務の種類や背景により手続きの適否が変わるため専門家に確認してください。
Q: 個人再生でどれくらい減るの?
A: 債務額や収入で変わります。一般的な基準がありますが、個別に算定する必要があります。
Q: 住宅は本当に残せますか?
A: 住宅ローン特例を利用すると残せる可能性が高いですが、ローンの支払いを継続できることが条件です。
Q: 再発防止のために今すぐできることは?
A: 家計の見直し、収支の記録、生活費の最低限化、緊急費用の積立、収入増加(副業・資格取得)の検討です。
5-6 実務で役立つ「質問テンプレート」と「初回相談の持ち物」リスト
質問テンプレート(相談で聞くこと):
- 私の債務総額はどの程度整理できますか?
- 手続きにかかる概算費用とスケジュールは?
- 住宅ローンにどんな影響がありますか?
- 保証人はどうなりますか?
持ち物リスト:
- 借入先と金額がわかる明細(通帳・契約書)
- 収入証明(源泉徴収票・確定申告書)
- 運転免許証・保険証など身分証
- 督促状・訴訟関連書類(あれば)
最終セクション: まとめ — 未払いがある場合の優先行動
最後に、未払いがある状態で「個人再生」を考えるときの優先行動を簡潔にまとめます。
1. 現状把握:全債権者・未払い額・督促状の有無をリスト化する。
2. 早期相談:法テラスや弁護士に早めに相談し、取り立て・差押えリスクを低減する。
3. 証拠収集:収入証明、通帳、契約書、督促状などを整理・保管する。
4. 施策選択:個人再生、任意整理、破産などを比較し、住宅の有無・職業・収入で最適解を選ぶ。
5. 実行とフォロー:再生計画の実行後も家計管理を継続し、再発防止に努める。
(一言)未払いは放置すると状況が悪化する一方で、早めに動けば選べる選択肢は多くなります。悩んでいるならまず無料相談窓口や弁護士に一度相談してみましょう。行動することで見える未来が変わります。
FAQ(簡潔版)
- Q: 個人再生と任意整理、どちらがいい?
A: 債務の総額、住宅の有無、保証人の有無で異なります。住宅を残したいなら個人再生、裁判所を介さず交渉だけで済ませたいなら任意整理が向く場合があります。
- Q: 弁護士に頼むとすぐ取り立てが止まる?
A: 通常、弁護士が債権者に受任通知を出すと直接の取り立ては止まることが多いです。ただし個別の差押えが既に始まっている場合は専門家と速やかに対応を。
個人再生 選べるを徹底解説!小規模・給与所得者等の違いとあなたに合う債務整理の選び方
出典・参考(この記事で根拠にした主な公的機関・解説ページ)
- 法務省(民事再生法に関する基本案内)
- 裁判所(民事再生手続に関する説明ページ)
- 日本司法支援センター(法テラス)の相談案内
- 各地の地方裁判所(例:東京地方裁判所・大阪地方裁判所)の民事再生手続ページ
- 日本弁護士連合会、各都道府県弁護士会の債務整理解説
(注)記事内の具体的な手続きや金額、適用可否は個別事情により異なります。最終的な判断や申立ては、必ず弁護士や法テラスなどの専門家に相談のうえ行ってください。