この記事を読むことで分かるメリットと結論
最初に結論をシンプルに言います。住宅ローンを抱えたまま「個人再生」を使えば、条件次第で自宅を手放さずに借金を大幅に圧縮できる可能性があります。ただし、住宅ローンの「住宅ローン特則(住宅資金特別条項)」や、連帯保証人(連帯債務、保証人)の扱いは複雑で、保証人には別途リスクがあります。本記事を読むと、個人再生の仕組み・住宅ローンへの適用可否、連帯保証人が受ける影響、実務的な手続きの流れと費用の目安、そして今すぐ取るべき具体的アクションがわかります。
個人再生 × 住宅ローン × 連帯保証人 — まず知っておくべきことと、費用シミュレーション
住宅ローンがあり、しかも連帯保証人が付いている場合の債務整理は「自分の住宅を守る」「連帯保証人に負担をかけない」ことを同時に考える必要があります。ここでは、検索キーワードに合うように、個人再生を中心に、他の債務整理との違い、注意点、具体的な準備と費用イメージ、弁護士への相談をすすめる流れまで、わかりやすく説明します。
重要:以下は一般的な説明と「例」を用いた試算です。実際の可否や金額はあなたの収入・資産・借入の内訳・債権者の事情などで変わります。最終的には弁護士など専門家に個別相談してください。
個人再生とは(住宅ローンがある場合のポイント)
- 個人再生は裁判所を通して、主に「無担保債務(クレジット、カードローン、医療費、消費者金融など)」の一部を減額し、原則3年(事情により5年まで延長可)で分割返済する手続きです。
- 「住宅ローン特則(住宅資金特別条項)」を使えば、住宅ローン(抵当権付きの債務)を手続きから除外して「住宅を手元に残して」手続きが可能です。つまり住宅ローンは従来どおり直接返済を続けることになります。
- 住宅ローンは担保(抵当権)があるため、個人再生の減額対象には通常入りません。住宅を守る代わりに、住宅ローンはこれまでどおり支払う必要があります。
連帯保証人(連帯保証)への影響 — 最も注意すべき点
- 連帯保証人は主債務者と同じ責任を負う存在です(債権者はまず保証人に請求できます)。
- 個人再生で主債務者の「無担保債務」が減額されても、保証債務については別扱いになることが多く、保証人が債務を請求される可能性があります。
- 結果として、あなたが個人再生で一部債務を減らしても、債権者は住宅ローンの残債(あるいは主債務が減ったことに伴う調整)を保証人に請求する場合があります。つまり、保証人に大きな負担が移る可能性があるため、事前に保証人とよく話す必要があります。
- 対策としては、(1)ローンのリスケジュールや借換えで保証人を外す交渉、(2)事前に保証人と同意のうえでの対応、(3)弁護士を通した債権者交渉、などが考えられます。いずれも専門家の関与が望ましいです。
個人再生と他の債務整理の違い(選び方の観点)
- 任意整理(債権者と直接交渉)
- 長所:手続きが裁判所を介さないため柔軟、費用が比較的少ないことが多い。
- 短所:債権者の同意が必要。住宅ローンや保証人については基本的に影響しないが、保証人への請求リスクは残る。
- 個人再生(今回の中心)
- 長所:住宅を残せる可能性が高い(住宅ローン特則)。無担保債務を大きく圧縮できる。破産より社会的影響が小さいケースもある。
- 短所:一定の支払計画を裁判所に認めてもらう必要がある。保証人への影響が大きい点に注意。
- 自己破産
- 長所:多くの債務が免責される(ゼロになる可能性)。
- 短所:住宅は競売等で失う可能性が高い。資格制限(一定の職業等)や社会的影響がある。保証人は免責されない場合が多く負担が移る。
選び方の基本方針:
- 「住宅をどうしても残したい」→ 個人再生が候補(住宅ローンがあるなら特に)。
- 「住宅は手放してでも借金をゼロにしたい」→ 自己破産が検討対象。
- 「まず利息カット・分割で現実的に返済したい」→ 任意整理。
ただし、連帯保証人の存在があると、どの方法でも保証人への影響を考慮する必要があるため、個別の判断が重要です。
実際の費用イメージと簡単なシミュレーション(例)
下はあくまで代表的な費用の目安と、よくある債務額での「個人再生後の月額返済(例)」です。実際の計算は裁判所・再生委員・弁護士の判断で変わります。
- 弁護士費用(目安)
- 着手金:20万~40万円程度(事務所による)
- 成功報酬:20万~40万円程度(減額・認可に応じて)
- 合計のよくある目安:30万~80万円程度(案件の難易度や事務所による)
- 裁判所関連費用・予納金
- 合計で数万円~十数万円程度になることが多い(ケースにより増減)。
- その他
- 再生委員が付く場合の報酬や鑑定費用など、追加費用が必要なケースあり。
費用合計(目安):50万~100万円程度を準備している事務所が多いですが、事務所によって料金体系は大きく違います。必ず事前に見積もりを取ってください。
シミュレーション例(単純化したモデル。無担保債務のみを対象、返済期間36ヶ月で均等分割と仮定)
1) 軽度のケース
- 無担保債務合計:80万円
- 個人再生で減額後の想定支払額(例):80万円 → 裁判所判断によるが、全額を36ヶ月で返済する場合
- 月額:約22,200円(800,000 ÷ 36)
- 弁護士費用等:50万円(別途)
2) 中程度のケース
- 無担保債務合計:300万円
- 仮に個人再生で半分(150万円)になると想定
- 月額(36ヶ月):約41,700円(1,500,000 ÷ 36)
- 弁護士費用等:60万円(別途)
3) 高額のケース
- 無担保債務合計:1,000万円
- 仮に再生で60%圧縮し、支払額が400万円になると想定
- 月額(36ヶ月):約111,100円(4,000,000 ÷ 36)
- 弁護士費用等:80万~100万円(別途)
注意点:
- 上の「減額率」はあくまで例であり、実際は破産した場合の配当、可処分所得の3年分、保有資産の価値などをもとに裁判所が判断します。したがって試算は参考値です。
- 住宅ローンは別途通常どおり返済継続が必要です(住宅ローンの月額は上記にプラスされます)。
- 連帯保証人への影響対策(保証人を外す交渉等)には追加の時間・費用がかかる場合があります。
個人再生を検討する際の実務的な進め方(弁護士相談までの準備)
1. まず自分の借入全体を整理する
- 借入先、残高、毎月の返済額、遅延の有無、担保(住宅ローン等)と無担保の区分、連帯保証人の有無を一覧にする。
2. 重要書類を用意する
- 直近の給与明細(3~6ヶ月分)、源泉徴収票または確定申告書、預金通帳の写し、借入残高が分かる明細(取引残高証明等)、住宅ローン契約書、登記簿(物件の所有関係確認)など。
3. 連帯保証人と事前に話す
- 手続きによっては保証人に影響が及ぶため、相談前に事情を伝えておいた方がスムーズです。ただし「相談の有無」が債務整理の方法選択に影響する場合もあるので、具体的にどう伝えるかは弁護士に相談して決めるのが安全です。
4. 弁護士に相談する(無料相談をうまく使う)
- 初回無料相談を設けている事務所も多いです(事前確認を)。個人再生に詳しい弁護士に相談し、あなたのケースで住宅を守れるか、保証人にどのような影響が出るか、現実的な返済額の見込みと総費用を算出してもらいましょう。
弁護士の選び方 — 何を基準に選ぶか
- 個人再生の取り扱い実績(特に住宅ローン・保証人が絡む事例の有無)
- 住宅ローン特則を使った経験が豊富かどうか
- 費用体系が明瞭か(着手金・報酬・裁判所費用の目安)
- 連帯保証人対応や債権者との交渉力があるか
- 相談時の説明がわかりやすいか、相性(信頼できるか)
複数の弁護士に相談して比較するのも有効です。最終判断は「あなたの事情に最も合った」「説明が明確で費用・方針に納得できる」弁護士を選んでください。
よくあるQ&A(簡潔に)
Q. 個人再生で住宅ローンの残債は圧縮できますか?
A. 原則として住宅ローン自体は個人再生の減額対象にはなりません。住宅を保持する代わりにローンは通常どおり支払い続けることが条件です。
Q. 連帯保証人は必ず請求されますか?
A. 「必ず」とは言えませんが、主債務者の支払能力が低下した場合、債権者が保証人に請求する可能性は高くなります。保証人への影響をどう抑えるかは重要な検討事項です。
Q. 個人再生だと何年で返すことになりますか?
A. 標準は3年(事情により最長5年まで延長可能)。収入や裁判所判断で変わります。
Q. 今すぐ弁護士に相談した方がいいですか?
A. はい。特に住宅ローンの滞納が始まっている、または連帯保証人がいる場合は早めの相談をおすすめします。早期相談で交渉や手続きの選択肢が増えます。
最後に — 次のアクション(相談の申し込みまでの流れ)
1. 借入一覧と上で挙げた書類をざっと整理する。(印刷/スキャンしておくとスムーズ)
2. 個人再生に強い弁護士事務所にまずは無料相談を申し込む(初回相談で状況説明し、方針と概算費用を確認)。
3. 弁護士と相談して、個人再生が最適か(あるいは任意整理・自己破産が適切か)を決定。連帯保証人への影響や具体的な対策も同時に検討する。
4. 手続き開始後は弁護士に一任して債権者対応を進めてもらう。住宅ローンは並行して支払いを継続するか、弁護士を通して銀行と協議する。
専門家に相談すれば「住宅を残す」「保証人への影響を最小限に抑える」ための具体的な道筋と費用明細を示してもらえます。まずは早めに弁護士の無料相談を利用して、あなたのケースに合った最善策を確認してください。
必要であれば、以下を教えてください。簡易的な試算や優先順位の整理を一緒にします(個別の金額や返済計画の目安を提示します)。
- 無担保債務の合計額と毎月返済額
- 住宅ローン残高と月々の支払額、滞納の有無
- 連帯保証人の有無(いるなら関係性)
- ご本人の月収(手取り)と家族構成(扶養等)
※ 上の情報をいただければ、より具体的な例を示した概算シミュレーションを作成します(あくまで参考値)。
1. 個人再生と住宅ローン・連帯保証人の基礎を押さえる — まずは全体像をつかもう
個人再生(小規模個人再生を含む)は、債務者の返済負担を減らして生活の再建を図るための法的手続きです。ここでは、基本の仕組み、住宅ローンとの関係、連帯保証人の立場について、やさしく整理します。
1-1. 個人再生とは何か、どんな場合に選択肢になるのか
個人再生は「民事再生法」に基づく手続きで、主に以下のような人が選びます。
- 住宅を残したい人(住宅ローン特則を使える場合)
- 借金総額が多く、返済が苦しいが破産(自己破産)までは避けたい人
- 債務の大幅な圧縮(例:債務総額の5分の1~1/2程度の返済になることがある)を目指す人
一般的には、借金の種類(住宅ローンは担保付き債務)や収入の見込み、資産の状況などで適否が決まります。私は相談経験で、住宅を残したいがために個人再生を選んで手続きがスムーズに進んだケースを見てきました(後述の事例参照)。
1-2. 住宅ローンと個人再生の基本的な関係性
重要ポイントは「担保付き債務(住宅ローン)は通常、個人再生で圧縮対象にならない」という点です。つまり住宅ローンの本体は担保(不動産)に基づく債権なので、原則として個人再生の再生計画で減額されません。ただし「住宅ローン特則」を利用すると、一定の条件の下で自宅を維持しつつ、その他の借金(消費者金融やカードローン等)を圧縮することが可能です。住宅ローン特則を使う場合、住宅ローンについては原則どおり銀行へ支払いを継続する必要があります(具体的条件は後述)。
1-3. 小規模個人再生と通常の民事再生の違い
実務上よく使われるのは「小規模個人再生」。要点は次のとおりです。
- 小規模個人再生:主に個人向け。債権者数が少ない、再生価値の算定で返済比率が決まる。
- 一般の民事再生:法人や大口債務者向けに使われることが多い。
小規模個人再生では、債権者の多数の同意を得る代わりに裁判所が計画の可否を判断します。債務の圧縮割合や返済期間(通常3~5年、事情により延長される場合あり)も法令と判例に基づき決まります。
1-4. 連帯保証人の責任範囲と影響の仕組み
連帯保証人・保証人(連帯債務含む)は、主債務者が支払えないときに借金を肩代わりされる立場です。重要なのは、個人再生の手続きによって主債務者の返済が減っても、保証契約は保証人に影響を及ぼします。具体的には:
- 主債務者の支払額が減れば、債権者は残りの債務を保証人に求めることがあり得る
- 連帯保証は独自の債務であり、主債務とは別に請求される(民法の規定に基づく)
そのため、連帯保証人となっている家族や第三者は早めに情報を得て、銀行や弁護士に相談することが重要です。
1-5. 競売リスクと現状回避のポイント
住宅ローンの延滞が続くと、担保である不動産は抵当権の実行(競売)により売却されるリスクがあります。個人再生を申立てることで手続きの開始時点から債権者による差押えなどが一定程度制限される場合もありますが、住宅ローンについては銀行側が独自の手続きを取ることがあり得ます。競売回避のためには、まずは早期に弁護士や法テラスへ相談し、銀行と交渉(返済猶予やリスケジューリング)することが現実的な対応です。
1-6. 実際のケースを見てみる(相談事例)
私がかつて相談を受けた事例を一つ紹介します(個人情報は変更済み)。40代・夫婦で住宅ローン残高3,000万円、消費者金融やカードローンが合計800万円で滞納が続いているケース。個人再生(住宅ローン特則の利用)で消費者金融等を圧縮、住宅ローンは従来どおり支払い継続を条件に自宅を維持できました。重要なポイントは、申立て前に主債務者・保証人双方が情報を共有し、弁護士が銀行との交渉と再生計画の作成を行った点です。
2. 手続きの流れと準備を具体的に解説 — 今すぐ準備すべきこと
ここでは、個人再生を検討するときに必要な準備、弁護士や法テラスの使い分け、申立ての流れ、費用目安、必要書類、連帯保証人への対応方法を具体的に並べます。
2-1. 事前準備のチェックリスト(すぐ使える)
- 家計の現状:収入・支出の明細(給与明細、源泉徴収票、確定申告書)
- 借入一覧:借入先、残高、利率、返済期限、返済額(カード、消費者金融、住宅ローン)
- 資産一覧:不動産(土地・建物)、自動車、預貯金、有価証券
- 支出の領収書:光熱費、保険料、学費など
- 書類のコピー:運転免許、住民票、登記簿謄本(不動産)、借入金の契約書や明細
このチェックリストを揃えておくと、相談がスムーズになります。私の経験上、最初に書類を揃えておく人は手続きが早く進みます。
2-2. 依頼先の選び方:弁護士・司法書士・法テラスの使い分け
- 弁護士:個人再生は弁護士が窓口になることが多く、交渉・裁判手続き・再生計画の作成を包括的に行えます。特に銀行交渉や保証人問題が絡む場合、弁護士の対応が有利です。
- 司法書士:簡易な手続きや書類作成で依頼可能。ただし個人再生では代理権の範囲に制限がある場合があるため、内容次第で弁護士が望ましいことも。
- 法テラス(日本司法支援センター):収入が少ない人向けに無料相談や民事法律扶助を提供。収入基準以下なら弁護士費用の立替制度が使えることもあります。
実際の選び方は、費用、手続きの難易度、交渉が必要かどうかで判断します。迷ったら法テラスで初回相談→弁護士紹介、が効率的です。
2-3. 申立ての流れと主要な手続き工程
1. 初回相談(弁護士・法テラス):現在の状況と希望を整理
2. 書類準備:収入証明、借入明細、資産証明等を揃える
3. 申立て準備:再生計画案の作成(弁護士が作成することが一般的)
4. 裁判所へ申立て:管轄裁判所に申立書を提出
5. 再生手続開始決定:裁判所が手続開始を決定(債権者への通知)
6. 債権届出と債権調査:債権者が債権を届け出る
7. 再生計画案の審査・債権者集会(必要時):裁判所と債権者が計画を審査
8. 再生計画の認可決定:裁判所が計画を認可
9. 実行(返済開始):再生計画に基づいた返済を開始
この流れは地域や案件で差が出ることがありますが、大まかな標準手順です。
2-4. 費用の目安と資金調達のコツ
- 弁護士費用:着手金+成功報酬で、相場は数十万円~100万円超(案件による)。法テラスを利用できると負担が軽くなる場合があります。
- 裁判所費用:申立手数料や郵券代など数万円程度
- 書類取得費:登記事項証明書、戸籍、住民票、印鑑証明などで数千円~数万円
費用を抑えるコツは、必要書類を自分でしっかり揃えて作業時間を減らす、法テラスの援助を検討することです。ローンの借り換えや親族からの一時的な資金援助は慎重に考えましょう。弁護士事務所によっては分割支払や後払いに対応するケースもあります。
2-5. 書類準備の詳細リスト(ここが肝心)
- 直近の源泉徴収票 or 確定申告書(直近2~3年)
- 給与明細(直近数ヶ月)
- 借入明細(各金融機関の残高証明、取引履歴)
- 登記簿謄本(不動産の登記事項証明書)
- 固定資産税の納税通知書
- 銀行通帳(取引履歴)
- 保険契約書、年金受給証明書(該当する場合)
これらは裁判所や弁護士が再生計画を作る上で不可欠です。書類が不足すると手続きがストップすることがあります。
2-6. 連帯保証人への通知・対応の基本
- 法律上、連帯保証人には債務が及ぶ可能性があるため、主債務者は原則として事前に事情を伝えるべきです(感情的にならないよう注意)。
- 連帯保証人の同意が必要になる場面は多くないが、保証人に請求が行く可能性を説明しておくのが礼儀であり実務的にも重要。
- 連帯保証人側は弁護士に相談し、自分の責任範囲や対応策(分割交渉・時効の検討)を確認することが大切です。
3. 連帯保証人がいる場合の対策と注意点 — 家族や第三者を守る方法
ここでは、連帯保証人がいる場合の具体的なリスク管理と銀行交渉のポイントを整理します。銀行名を挙げた実務的な交渉例も紹介します。
3-1. 連帯保証人の責任の仕組みとリスクの現実
連帯保証人は「主債務者と同等の支払い義務」を負います。現実的には:
- 主債務者が支払不能になると銀行はまず主に請求を行いますが、その後保証人に請求します。
- 保証人は給与差押えや預金差押えを受ける可能性がある
- また、信用情報に問題が生じると将来の金融取引に影響が出ることもある(例:住宅ローンの審査、クレジットカードの発行等)
こうしたリスクは、連帯保証契約の内容や時期、主債務の減少の有無に影響を受けます。
3-2. 保証人を守る具体策(責任の限定、保証契約の見直し等)
可能な対策:
- 保証契約に「限定約款」がないか確認する(期間限定や一定額までの限定が付いている場合もある)
- 銀行と交渉して保証内容の変更や代位弁済後の分割交渉を行う
- 主債務者が個人再生をする場合、保証人は弁護士に相談して自分の責任範囲や反訴(不当な請求があれば)を検討する
- 既往の時効や帳簿上の計算ミスをチェックする(専門家でないと気づきにくい)
金融機関の対応は各行で微妙に異なるため、個別具体的な交渉がカギです。
3-3. 信用情報への影響とその回避策
個人再生等の債務整理は信用情報に登録されます(CIC、JICC、全国銀行協会の情報センターなど)。影響は以下の通りです:
- クレジットカードやローンの新規利用が一定期間制限される
- 登録期間は情報機関や整理の種類で異なる(概ね数年~10年程度)
回避策としては、早めに信用情報を開示して状況を把握し、生活設計を立てること。信用回復については、返済実績の積み重ねや、必要に応じて信用情報機関への訂正申請を行うことが考えられます。
3-4. 銀行・金融機関との交渉のコツ(実際の対応例)
銀行との交渉では次の点が有効です。
- 事前準備:返済能力を示す書類(給与証明、家計表)を持参する
- 正直に事情を説明:返済可能な金額と理由、再発防止対策を提示する
- 交渉の場には弁護士が同席すると話が早い
実例:
- みずほ銀行:住宅ローンのリスケ(返済期間延長、返済一時猶予)等の相談窓口が設置されている
- 三井住友銀行・三菱UFJ銀行:債務整理について専用相談窓口やフローがあり、担当者と具体的に条件交渉可能
各銀行は対応方針が公表されている場合があるので、事前にWEBで確認した上で相談に臨むとよいです。
3-5. 法的支援の利用先(具体的窓口)
- 法テラス(日本司法支援センター):無料相談や収入基準下での弁護士費用立替を提供
- 日本弁護士連合会や各都道府県弁護士会:弁護士検索、無料相談情報
- 全国の司法書士会:登記や一部の債務整理手続きの相談窓口
連帯保証人としての権利や対応策は専門的なので、早めにこれらの窓口で相談することをおすすめします。
3-6. 連絡・相談のタイミングと注意点
最も重要なのは「早めに相談する」ことです。延滞が長引いてからだと選択肢が狭まります。家族や保証人への説明は感情的になりやすいので、第三者(弁護士や司法書士)を交えて説明するのがおすすめです。
4. ケース別の現実的シナリオと実践アドバイス — あなたの状況に当てはめて考える
ここでは代表的なケースごとに、現実的な対応策と注意点を提示します。自分のケースに近いものを見つけて、次の一手を考えてください。
4-1. 自宅を手放さず再生を目指すケース
条件が揃えば「住宅ローン特則」を使い自宅を維持できます。重要条件は主に次の通り:
- 住宅が生活再建に不可欠であることの説明
- 住宅ローン自体は再生計画に含めない旨の整理(引き続き銀行へ支払い)
- 裁判所への申立てと並行して銀行との交渉を行うこと
実務的には、弁護士に依頼して銀行と交渉しつつ、裁判所へ住宅ローン特則付きの再生計画を提出する流れが一般的です。
4-2. 返済総額の圧縮を重視するケース
住宅を手放すことを容認できる場合、担保を外して債務整理(個人再生や場合によっては任意売却)を進め、総負担を減らす選択もあります。担保放棄で得られる効果と生活面の影響(住替えコストなど)を比較検討することが必要です。
4-3. 自営業者が個人再生を選ぶケース
自営業者は収入が不安定なため、収入証明や事業計算書の提示が重要になります。確定申告書類が主要な証拠になるため、直近数年分をきちんと整理しておきましょう。事業資金の借入れが多い場合は、事業再生と個人再生の両面で専門家と相談することが望ましいです。
4-4. 保証人保護を最優先にするケース
保証人の保護を最優先にする場合、まずは銀行に対して保証人に請求が行く前提での分割交渉や代位弁済後の条件変更を求める交渉を行います。場合によっては保証契約の瑕疵(説明不足や契約条件の不備)を検討し、不当請求があれば法的反論を準備します。
4-5. 収入の安定化と再生後の資金計画
再生計画が認可された後も、家計管理は不可欠です。短期的には収支バランスの見直し、長期的には貯蓄の習慣化や副収入源の確保を検討します。再生後に信用を徐々に回復させるためには、計画どおりに返済を続けることが最も効果的です。
4-6. ケース別の注意点と失敗を防ぐポイント
- 書類不備で申立てが遅れることがある → 早めに準備する
- 銀行との交渉を怠ると競売リスクが高まる → 弁護士同席で交渉
- 保証人に知らせずに手続きを進めると後で家族関係が悪化 → 事前説明と第三者立会いを
これらは実務でよく見かける失敗例です。失敗を避けるために「早めに・正直に・専門家と一緒に」進めるのが鉄則です。
5. 実務で使えるリソースとチェックリスト — すぐ使えるツール一式
ここでは、申立てや相談の際に役立つ具体的な窓口、書類チェックリスト、信用情報の開示方法、銀行相談の準備法を詳しく示します。
5-1. すぐ使える書類チェックリスト(詳細版)
- 本人確認資料:運転免許証、マイナンバーカード等
- 住民票(世帯全員分が必要なことも)
- 戸籍謄本(相続等が絡む場合)
- 源泉徴収票、確定申告書(直近2~3年)
- 給与明細(直近3~6ヶ月)
- 借入明細・契約書・返済予定表(各金融機関)
- 預金通帳の写し(直近6~12ヶ月)
- 登記簿謄本(不動産)
- 固定資産税の納税通知書
- 各種保険証券、年金受給証明
これらをリスト化してクリアに保管することで、相談→申立てのスピードが格段に上がります。
5-2. 法テラスの使い方と予約の手順(地域別の窓口)
法テラスは初回相談や一定の条件下で弁護士費用の立替を受けられる制度があります。利用の流れ:
1. 法テラスWebまたは電話で予約
2. 相談窓口で事情を説明(収入基準がある)
3. 必要書類を提示して支援の可否を確認
法テラスの支援を使うと費用負担を軽くできます。東京など都市部だと予約が取りにくいことがあるので早めの連絡が吉です。
5-3. 弁護士・司法書士の探し方と費用の目安
- 日本弁護士連合会や各都道府県弁護士会の検索を利用
- 弁護士ドットコムなどのポータルサイトで実績や費用の相場を確認
- 費用は着手金+報酬が基本で、案件により複雑さで上下する(一般的に着手金20~50万円、報酬も同等~事案に応じて)
面談時に費用の内訳を明確にしてもらい、支払方法(分割可否)を確認してください。
5-4. 信用情報機関の確認方法(CIC等)
- CIC、JICC、全国銀行協会の情報センターで自分の信用情報を開示できます。
- 手続きはWeb・郵送・窓口のいずれかで可能。開示手数料は機関によって異なりますが数千円程度。
- 開示しておくと、どの債権がどのように登録されているか把握でき、誤情報があれば訂正申請が可能です。
5-5. 銀行・金融機関へ相談する前の準備と伝え方
- 準備物:家計表、収入証明、借入一覧、返済希望額の目安
- 伝え方:現状と希望(例:「3年で再建したいので月々×万円での分割を希望します」)を明確に提示
- 同席者:可能なら弁護士や司法書士を同席させる
銀行はケースバイケースで対応するので、こちらの誠実さと再建計画の現実性を示すことが重要です。
5-6. よくある質問と回答(専門用語の解説つき)
- Q:住宅ローンも減るの?
A:原則減りません。ただし住宅ローン特則を使えば自宅を残せるケースがあるが、ローン自体の支払いは通常通り継続します。
- Q:連帯保証人はどうなる?
A:保証人は主債務者が支払えない場合、請求される可能性があります。保証人側も早めに専門家に相談するべきです。
- Q:個人再生と自己破産の違いは?
A:自己破産は原則として財産を処分して債務を免除する手続き。個人再生は一定の返済計画で債務を減らし、生活再建を目指します。
(専門用語:担保=抵当権など借金の返済が滞った場合に債権者が取り戻す権利、差押=給与や預金を強制的に取り立てる手続き、再生計画=裁判所の許可を得る返済スキーム)
6. よくあるケーススタディ(実名機関を交えた具体例)
ここでは実際に相談窓口や金融機関名を挙げ、現場でどう動くかをイメージしやすく示します。
6-1. 法テラスでの初回相談の流れ(例:法テラス東京)
法テラス東京に電話またはWebで予約→窓口で事情聴取→収入基準に合致すれば弁護士費用の立替対象か確認→必要書類の案内がある、という流れです。法テラスは地方にも窓口があり、まずは足を運ぶ価値があります。
6-2. 三井住友銀行で住宅ローンについて相談する場合
三井住友銀行は住宅ローン相談窓口を設けており、リスケジュールや返済方法の見直しを相談可能です。金融機関ごとの窓口を活用し、担当者と具体的な返済計画を詰めましょう。
6-3. CICやJICCで信用情報を確認した事例
情報開示を行った結果、思わぬ誤入力(債務額の表示誤り)を発見した例があります。誤りがあれば情報機関へ訂正申請を行い、銀行との交渉で有利に働くこともあります。
6-4. 裁判所での再生計画認可のイメージ
再生計画案が裁判所に提出され、裁判所は債権者の意見や計算内容を精査したうえで認可の可否を判断します。認可されれば計画どおりの返済を行うことになります。
7. FAQ(よくある質問と平易な回答)
Q1:個人再生で住宅ローンは絶対に守られる?
A1:絶対ではありません。住宅ローン特則の適用が認められる条件を満たす必要があり、かつ銀行との関係や担保の状況によります。専門家に早めに相談してください。
Q2:連帯保証人は無関係にできないの?
A2:単純に「無関係」にすることは難しいです。保証契約の内容次第で見直しや交渉は可能ですが、保証人保護のためには法的助言が必要です。
Q3:個人再生の手続き期間はどれくらい?
A3:申立てから再生計画の認可まで通常数ヶ月~1年程度が目安。ケースにより短縮または長引くことがあります。
Q4:費用が無い場合はどうする?
A4:法テラスで相談し、立替制度を利用できるか確認。地域の無料法律相談や弁護士会の相談窓口も活用しましょう。
8. まとめ — 今すぐやるべき3つのアクション
最後に、今すぐできる具体的アクションを3つだけ挙げます。
1. 書類を揃える(源泉徴収票、借入明細、登記簿謄本など) — これが早期解決の鍵。
2. 法テラスまたは弁護士に早めに相談する — 早い相談で選択肢が広がります。
3. 連帯保証人へ状況を共有する(感情的にならず、第三者同席で説明) — 家族トラブルを避け、現実的な交渉を進めるため。
個人的な意見としては、「悩んでいる時間が最も損失が大きい」です。私自身、相談が遅れたために選択肢を狭めてしまったケースを見てきました。だからこそ、早めに情報を集め、信頼できる専門家と一緒に進めることをおすすめします。
よくある質問以外にも不明点があれば、このページを保存して、まずは法テラスや弁護士会の無料相談を予約してみましょう。最初の一歩で状況は大きく変わります。
出典・参考(記事内では触れなかった詳細情報や公式窓口)
- 法務省(個人再生・民事再生に関する説明ページ) — https://www.moj.go.jp/
- 法テラス(日本司法支援センター) — https://www.houterasu.or.jp/
- 日本弁護士連合会(弁護士検索・相談窓口) — https://www.nichibenren.or.jp/
破産宣告 したら どうなる?初心者にもわかる完全ガイド ? 手続き・影響・再建まで
- 裁判所(民事再生手続の案内) — https://www.courts.go.jp/
- 株式会社CIC(信用情報の開示方法) — https://www.cic.co.jp/
- 株式会社日本信用情報機構(JICC) — https://www.jicc.co.jp/
- 全国銀行協会(個人信用情報に関する案内) — https://www.zenginkyo.or.jp/
- みずほ銀行(住宅ローン窓口) — https://www.mizuhobank.co.jp/
- 三井住友銀行(住宅ローン相談) — https://www.smbc.co.jp/
- 三菱UFJ銀行(住宅ローン相談) — https://www.bk.mufg.jp/
(注)本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別具体的な法的助言を代替するものではありません。個別の事情については、弁護士や司法書士などの専門家へご相談ください。