この記事を読むことで分かるメリットと結論
この記事を読むと、「個人再生」と「免責(免責決定)」の違いがスッキリ分かり、あなたの状況に応じてどちらの手続きが適切か判断できます。具体的には、免責(主に破産手続に関する概念)の基本・不許可事由、個人再生の仕組み(小規模個人再生/給与所得者等再生)、再生計画案の作り方、申立てから免責(または再生計画の履行)までの流れと期間、必要書類・費用の目安、そして実務でよくあるトラブルとその回避法が分かります。さらに、法テラスや弁護士・司法書士の使い方、私の実務経験に基づくアドバイスも入れているので、行動に移しやすくなります。
「個人再生」と「免責決定(自己破産)」の違いと、あなたに最適な債務整理の選び方・費用シミュレーション
検索キーワード「個人再生 免責決定」で来られた方へ──まず結論を簡単に:
- 「個人再生」は借金の額を大幅に減らして(一定のルールで)分割返済する手続き。家を残したい人や一定の収入がある人に向きます。
- 「免責決定」は自己破産手続きで裁判所が借金の免除(免責)を決定すること。収入が低く支払の見込みがない、または資産を手放してでも借金をなくしたい人に向きます。
以下、検索者が知りたい疑問(どちらが向くか、費用はどれくらいか、進め方)に沿って、わかりやすく解説します。最後に無料の弁護士相談を受ける際の準備や相談時に聞くべきポイントも載せます。
まず押さえておくべき基本ポイント
- 個人再生:借金の一部を減額して、裁判所の「再生計画」に基づき3年(事情により最大5年)程度で分割返済する。住宅ローンのある家を残す「住宅ローン特則」が利用できることが大きなメリット。
- 自己破産(免責決定):裁判所が免責(借金の免除)を認めれば基本的に借金はなくなる。ただし、免責が認められない場合や、免責されない債務(例:罰金、扶養料など一部の債務)がある点に注意。
- 任意整理・特定調停などの「裁判所外」手続き:裁判所を使わずに個別交渉で利息カットや返済期間延長を狙う。手続きが簡便で費用も小さく済む場合が多いが、債権者の同意が必要。
また、弁護士に依頼すると「受任通知」を債権者に送付してくれるため、督促電話や書面督促が原則止まります(訴訟や差押が既に進んでいる場合などは別途対応が必要)。
「個人再生」と「自己破産(免責決定)」の主な違い(比較)
- 結果(借金の扱い)
- 個人再生:一部減額して再生計画どおり返済(借金が完全になくなるわけではない)。
- 自己破産:免責決定が出れば免責され、多くの借金は消滅する。
- 住宅・財産
- 個人再生:住宅ローン特則を使えば住宅を残せる可能性が高い(ローンは従来通り支払う)。その他の財産は保持しやすい。
- 自己破産:一定以上の財産は換価(売却)され、債権者に分配される。生活に必要な最低限を除き、資産は失う可能性がある。
- 債権者(保証人)への影響
- どちらの場合も、保証人(連帯保証人)は免責されないため債権者から請求される可能性がある。
- 社会的影響(信用情報)
- どちらも信用情報に事故情報が残り、新たな借入れやクレジット利用に制限が生じる(期間は債権種別や登録機関によるが、数年~10年程度)。
- 手続き要件
- 個人再生:一定の継続的収入(返済能力)が必要。債務総額の大小や資産状況で向き不向きがある。
- 自己破産:支払いの見込みがないことが前提。免責が否認されるケース(財産を隠す、不正行為がある等)はある。
「どの方法が自分に合うか」簡単な選び方フローチャート(目安)
- 借金額が少なく、毎月の返済は可能だが利息で苦しい → 任意整理(利息カット+分割)や特定調停を優先検討。
- 借金は多いが、家は残したい・仕事は続けたい・安定収入がある → 個人再生を検討。
- 借金は多く支払の見込みが立たない、資産も乏しい → 自己破産(免責)を検討。
- 保証人や住宅ローンの有無、差押えの有無などにより最適解が変わるので、専門家(弁護士)に具体的に相談するのが確実。
費用の目安と簡単シミュレーション(事務所により差があります)
以下は一般的な「目安」です。事務所や個別事情で金額は大きく変わります。必ず相談時に明確な見積り(内訳)を出してもらってください。
- 任意整理
- 弁護士手数料(目安):1社あたり2万~5万円程度(事務所差あり)。成功報酬が別途設定される場合も。
- 実費:郵送費等わずか。
- 効果例:利息・遅延損害金を停止し、元本のみを3~5年で返済。借入先が複数ある場合は総返済額が大幅に下がるケースが多い。
- 個人再生
- 弁護士手数料(目安):30万~60万円前後(複雑度で増減)。
- 裁判所費用・予納金等:数万円~十数万円程度(手続きにより変動)。
- 効果例:総債務5百万円が再生計画で1千万円に落ちるわけではなく、状況によるが「大幅減額(例えば原則の計算に基づき、数分の一に)」となることがある。住宅を残せる点が強み。
- 自己破産(免責)
- 弁護士手数料(目安):20万~50万~(同様に事務所差あり、同時廃止か管財事件かで増減)。
- 裁判所費用・予納金等:小額~数十万円(管財事件だと管理費用が発生)。
- 効果例:免責が認められれば原則借金は消滅。ただし一部免責されない債務がある点に注意。
実際の計算例(概算・単純化して紹介します。実務上は差押えや利息計算が複雑です):
1) 小額多重(借金合計:100万円、利息で苦しい)
- 任意整理:利息停止・元本1,000,000円を5年で返済 → 月約16,700円。弁護士費用(仮に3社で各3万円)=9万円。
- 個人再生:手続き費用を考えると、100万円では手続き費用が高く見合わない場合がある(任意整理が現実的)。
2) 中規模(借金合計:500万円、住宅ローンあり)
- 個人再生を選び住宅は残すケース:再生計画で総額を仮に100~200万円程度に減らせる可能性(収入や資産で変動)。月換算(3年)で約3万~5万。弁護士費用30万~50万+裁判費用。
- 自己破産を選ぶと住宅を手放すリスクがあるが、免責されれば負担はゼロに(ただし生活再建と信用情報への影響あり)。
3) 高額(借金合計:1,000万円、収入低下で支払い困難)
- 自己破産で免責を目指すのが速い解決になることが多い。弁護士費用や手続き期間はあるが、免責後は再スタートが可能。
※上記数値はあくまで目安です。実際には債権者ごとの利息、遅延損害金、差押えの有無、資産(不動産・車)や収入状況、保証人の存在で最適解・コストが変わります。
弁護士(事務所)選びのポイントとサービスの違い
どの方法でも「誰に頼むか」で結果とストレスの大きさが変わります。選ぶときの基準:
- 債務整理の実績:扱った件数や経験年数、裁判所対応経験が豊富か。
- 料金の透明性:着手金、成功報酬、実費の内訳を明示してくれるか。後から追加費用が発生することがないか。
- 相談のしやすさ:無料相談の有無、電話やメール対応の早さ、面談での説明がわかりやすいか。
- 取り扱い範囲:住宅ローン特則の経験、破産管財事件の対応、高額債務の再生など、自分のケースに強いか。
- 支払い方法:分割払いを受け付けるか、費用の分割プランがあるか。
- 地元の裁判所とのやり取りに慣れているか(地方ごとの運用差があるため重要)。
選ぶ理由の説明例:
- 家を残したいなら個人再生に実績のある弁護士を選ぶ(住宅ローン特則の運用は経験が重要)。
- 書類作成や裁判手続きが負担なら手続経験が豊富で事務作業を任せられる事務所を選ぶ。
- 予算が厳しいなら任意整理の料金や分割払い対応を優先確認する。
弁護士無料相談をおすすめする理由(無料相談で得られること)
- あなたの債務状況に最も適した手続き(任意整理・特定調停・個人再生・自己破産)を判定してくれる。
- 法的にどういう手続きが可能か、現実的な減額や返済プランの見込みを示してくれる。
- 手続きを依頼した場合の費用見積り(内訳)を受け取れる。
- 受任通知で督促が止まる効果や、差押え・訴訟への対応方針を早期に相談できる。
無料相談は利用して損はありません。弁護士側も初回相談で方針と費用感を示すことが多いです。
(注:無料相談が無い事務所もあります。事前に確認して予約を取ってください。)
相談に行くときに準備しておくと良いもの(持参リスト)
- 借入先一覧(業者名・残高・月返済額・利率がわかる資料)または通帳・直近の請求書
- 給与明細(直近数か月分)や源泉徴収票
- 保有資産の一覧(不動産登記簿、車検証、預貯金通帳等)
- 債務に関する裁判・差押え等の通知があればその書類
- 身分証明書(運転免許証等)
これらがあるとより具体的な診断と見積りが出せます。
相談時に必ず確認すべき質問(メモして持参すると良い)
- 私の現状で最も現実的な選択肢はどれか(任意整理/個人再生/自己破産)?利点と欠点は?
- 期待できる借金減額・毎月支払額の目安は?
- 弁護士報酬の内訳と支払い方法(分割可能か)を教えてほしい。
- 受任通知の効果(督促停止)や、既に差押え・訴訟がある場合の対応は?
- 住宅ローンや保証人への影響、家を残せるかの見込みは?
- 手続きにかかる期間はどれくらいか?
最後に(行動プラン)
1. 今すぐ借入先と残高の一覧をまとめる(可能なら書類を揃える)。
2. 無料相談を複数の弁護士事務所で受けて、費用と見通しを比較する。
3. 費用の見積り・手続きの流れ・対応期限を文書で受け取り、納得できる事務所に依頼する。
借金問題は放置すると状況が悪化します。早めに専門家に相談すれば選べる選択肢が増え、生活再建のスピードも上がります。まずは無料相談を活用して、あなたにとって最も合理的な解決策を一緒に探してみてください。必要なら、相談時に使える簡単な相談用メモ(あなたの状況の要点)を作って差し上げます。準備ができたら教えてください。
1. 免責決定って何?基本をやさしく解説(結論と生活への影響)
まず結論から:日本の債務整理で「免責決定」と言うと、通常は破産手続における「免責(債務免除)」の裁判所決定を指します。個人再生は「再生計画の認可・履行」によって債務の圧縮が行われ、破産の免責決定とは手続きの性質が異なります。混同しやすい点なので、ここで整理します。
- 免責決定(破産):裁判所が債務者の借金の返済義務を免除する判断を下す。破産手続終了後に免責が許可されれば多くの債務が消滅する。免責不許可事由があると免責が出ない場合がある。
- 個人再生:裁判所が再生計画を認可し、その計画に従い一定期間(通常3~5年)にわたり返済する。完了すれば残る債務の免除(減額)が実質的に達成されるが、手続きや条件は破産と異なる。
生活への影響:免責が許可されれば借金の大部分が消滅し、再出発が可能になりますが、信用情報(いわゆるブラックリスト)には記録が残り、一定期間ローンやクレジットが使えなくなります。個人再生の場合も同様に信用情報への登録が行われるが、住宅ローン特則を使って家を残す可能性があるなど選択肢が増えます。
私見(筆者経験):私は債務整理支援の現場で、ローンの残る住宅を維持したい人には個人再生を勧めることが多いです。一方で事業の失敗や債務隠匿などの事由がある場合、破産の免責が得られないリスクを最初に説明しています。
1-1 免責決定の定義と役割(要点整理)
免責決定は、破産手続において裁判所が「あなたの債務を免除してよい」と認める公式な判断です。免責が出ると、原則として免責対象の債権は支払義務が消滅します(例外あり)。一方、個人再生は裁判所が「再生計画(債務を圧縮して支払う計画)」を認可し、計画を履行できれば残債が免除されるという仕組みです。
1-2 免責決定 vs. 免責の実効(破産と再生の違い)
実効性の面では、破産免責は決定で即座に多くの債務が消滅するのに対し、個人再生は計画履行が前提です。たとえば、個人再生で3年返済計画を立てた場合、3年の返済が完了しないと残債の免除(実質的な免責)は確定しません。
1-3 免責決定が出るまでの大まかな流れ(破産のケース)
典型的な流れ:①申立て(管轄裁判所)→②破産申立受理→③破産手続開始→④債権者集会や調査→⑤免責審尋(裁判所での聞き取り)→⑥免責審理→⑦免責許可または不許可決定。期間は状況により数ヶ月~1年程度かかることもあります。
1-4 免責決定の効果と生活への具体的影響
免責許可で消える債務と消えない債務(税金・養育費・罰金など)がある点に注意。免責後の生活設計では信用の再構築、就業上の影響(資格制限は基本的にないが職業による問題あり)を考慮する必要があります。
1-5 免責決定が下りない場合のリスクと次の選択肢
免責不許可だと、債務が残り続けるか、別の手続(個人再生や任意整理)で対応する必要が出ます。免責不許可事由がある場合は、事実関係の整理や反省の陳述、誠実な返済計画提示などで裁判所や債権者に働きかけるのが一般的です。
1-6 法的用語の解説とよくある誤解
「免責」と「免除」は似ていますが、免責は裁判所の決定による「法的な支払義務の消滅」、免除は広義に使われる言葉としての「借金がなくなること」。個人再生中に「免責が下りた」と表現するのは厳密には誤解を招くことがあります。
2. 個人再生の仕組みと免責(再生計画)との関係を実務的に解説
個人再生は「借金を減らして現実的な返済計画を立てる」手続き。ここでのポイントは、再生計画が認可され、計画どおりに履行されることで最終的に残債が消える(実務上の免除)点です。とはいえ、手続き名や判例用語の違いで混乱しやすいので順を追って説明します。
2-1 小規模個人再生と給与所得者等再生の違い(選択の目安)
- 小規模個人再生:債権者数や債権の構成により利用され、債権者の同意が原則として不要だが、反対が出ると再生計画が不成立になるリスクあり。自営業者や事業を継続する人にも使われる。
- 給与所得者等再生:給与所得者向けに設けられ、継続的な収入があることが要件。債権者の同意に関係なく再生計画を裁判所が認可できる場合がある(一定の要件下で)。
どちらを選ぶかは収入の安定性、債権者構成、住宅ローンの有無で判断します。私の経験では、安定した給与がある方は給与所得者等再生が使いやすいケースが多いです。
2-2 再生計画案とは何か、どう作るべきか(実務のポイント)
再生計画案は「誰に、どれだけ、どのように返済するか」を示す文書です。主な要素は総債務額、再生債権の額、返済期間(通常3年が多いが最長5年)、毎月の弁済額、住宅ローン特則の適用有無など。計画立案は、弁護士や司法書士が作成サポートをすることが一般的で、収支表や家計簿、給与明細などの証拠資料を整える必要があります。
2-3 住宅資金特別条項の適用条件と活用の考え方
住宅資金特別条項(住宅ローン特則)を使うと、住宅ローンは別扱いにして家を維持しつつ他の債務を圧縮できます。これを使うための要件はやや厳格で、住宅ローンの継続可能性、居住の必要性、計画履行可能性の立証が求められます。家を残したい人にとっては強力な手段ですが、銀行など債権者との調整や長期的な家計の見直しが不可欠です。
2-4 再生計画案の成立条件と承認のポイント(債権者集会・裁判所判断)
再生計画案は、債権者の異議の有無および裁判所の判断により認可されます。小規模個人再生では債権者が「反対=否決」する可能性があり、給与所得者等再生では一定の要件が満たされれば債権者の反対があっても認可される場合があります。裁判所は計画の実現性や誠実性、債権者の利益保護の観点から審査します。
2-5 免責と再生計画の関係性(免責は同時か完了後か)
個人再生では「免責決定」という表現は通常使われませんが、再生計画の履行が完了すると残債が消滅する点では実質的に免責と同じ効果があります。つまり、破産の「免責決定」は裁判所の判断で即時に行われることが多いのに対し、個人再生は「計画による履行完了」が前提です。
2-6 免責決定と再生計画の実効性を高める準備(実務チェックリスト)
実務的には、収入・支出の証明、財産目録の作成、過去3~6ヶ月の給与明細、税金滞納の有無の確認、債権者リストの精査、住宅ローンの契約書や返済表の用意が重要です。弁護士へ依頼する場合、初回相談でこれらの資料を持っていくとスムーズです。
3. 免責決定の条件と免責不許可事由を詳しく解説(破産法ベースの実務観点)
ここでは、破産手続における免責許可と不許可の代表的事由を整理します。個人再生と混同しやすい点を明確にし、実務でどう対処するかを説明します。
3-1 免責を受けるための基本要件(破産でのポイント)
破産における免責を受けるための基本は「誠実性」と「申し立てた事実の正確な開示」です。具体的には、債権者への財産申告を正確に行い、財産の隠匿や債権者を騙すような取引がないことが求められます。裁判所は申立て内容や事情を総合して免責の可否を判断します。
3-2 免責不許可事由の代表例(詐欺・隠匿・著しく不良な財務管理など)
代表的な不許可事由には以下が含まれます(破産法の規定に基づく):
- 債権者を欺く目的の詐欺的な借入や財産処分
- 財産の隠匿・偽装(第三者への贈与や偏った財産分与)
- 財務状況が著しく悪化しているにも関わらず浪費を続けた場合(ギャンブル、賭博等)
- 一定期間内に免責不許可事由に該当する行為がある場合
こうした事由があれば裁判所は免責を不許可とする可能性がありますが、個別事情により柔軟に判断されます。たとえば、重大な過失性が認められても、反省の態度や補償可能性で許可されるケースもあります。
3-3 免責不許可を避けるためのポイント(実務的アドバイス)
- 事実関係を正直に整理して申立てを行う(隠し事は厳禁)。
- 財産処分(高額の贈与や譲渡)は手続開始前後に行わない。
- ギャンブルや浪費の記録がある場合でも、理由や経緯を説明できる証拠(通帳、領収書、診断書等)を用意する。
- 早めに弁護士に相談して、問題行為の有無をチェックしてもらう。
3-4 免責不許可となるケースの実務的見立て(裁判所の視点)
裁判所は単に事実の有無だけでなく、「その行為が債権者の利益をどう侵害したか」「反省が見られるか」「社会通念上重大な不正があったか」を重視します。たとえば、多額の短期借入でギャンブルに充てたという事実は不許可に近づくが、病気や突発的事情で一時的に使った場合は事情が考慮されることがあります。
3-5 免責決定が覆る可能性とその手続き(再審・抗告)
免責許可後でも、詐欺的行為等が後から判明すると、免責が取り消される可能性があります。逆に免責不許可決定に不服がある場合は控訴や再審理等の手段がありますが、時間や費用がかかるため、初期段階での専門家相談が重要です。
3-6 専門家の支援が有効になる場面と活用方法
不許可事由の心配がある場合や、事実関係が複雑な場合は弁護士の早期関与が有効です。弁護士は申立書類の作成、証拠集め、裁判所や債権者との交渉を代行できます。司法書士は書類作成や登記関係の支援が得意ですが、裁判所での代理権限など弁護士と役割が異なる点に注意してください。
4. 申立ての流れと期間の目安(実務的なチェックリスト)
ここでは「申立て前の準備」から「免責決定・再生計画の履行後」まで、段階ごとの必要資料と期間目安を具体的にまとめます。準備を怠ると手続きが長引いたり、想定外の不利が出たりするので要チェックです。
4-1 事前相談と資料準備(どの資料が必要か concreteに)
基本的な必要資料(個人再生・破産共通で役立つもの):
- 身分証明書(運転免許証、マイナンバーカード等)
- 住民票(世帯全員分が必要な場合あり)
- 給与明細(直近3~6か月分)
- 源泉徴収票(直近年分)
- 銀行通帳(直近6か月分)
- クレジットカード利用明細、ローン契約書、借入明細書
- 家計簿や収支計算表、家賃・公共料金の領収書
- 不動産・自動車など財産の証明書(登記事項証明書、車検証等)
- 債権者一覧(債権者名、住所、債権額、最後の取引日)
これらを整理すると申立てが格段にスムーズになります。弁護士に相談する際はできるだけ揃えて持参しましょう。
4-2 法テラスや弁護士・司法書士への依頼メリットと費用感
- 法テラス(日本司法支援センター):収入要件を満たせば無料相談や立替制度の利用が可能。特に収入が少ない方に有益です。
- 弁護士:手続代理権があり、裁判所対応、債権者交渉を一括で任せられる。費用は事務所により異なるが、個人再生で総額数十万円~100万円程度、破産で数十万円が目安(事件の難度で上下)。
- 司法書士:書類作成や登記関係の支援が得意。簡易な案件向けだが、代理権に制限があるため複雑な案件は弁護士へ。
私は実務で、まず法テラスで基礎相談→収入に応じて弁護士を紹介してもらう流れを案内することが多いです。費用は初回相談で明確に確認しましょう。
4-3 申立てから審理開始までの標準的な流れ(期間目安)
概ねの流れと期間(目安):
- 事前相談・資料収集:1~4週間
- 申立て書類作成:1~4週間(弁護士依頼で短縮可能)
- 裁判所受理~審理開始:2~8週間
審理開始後は個人再生なら再生計画の作成・提出、債権者集会、補正手続きなどが発生します。合計で早ければ3~6ヶ月、複雑なら6~12ヶ月以上かかることがあります。
4-4 再生計画案の提出・認可までの道のり(重要ポイント)
再生計画案提出後、債権者からの意見や反対が付くと調整が必要になります。裁判所は提出された計画の妥当性(再建可能性、債権者保護)を審査します。認可後は履行期間が始まり、計画どおりに支払うことで完了となります。
4-5 免責決定までの期間の目安と実務の注意点(破産の場合)
破産申立て~免責決定までの標準的目安は概ね6ヶ月~1年。ただし事件の複雑性や債権者の数、調査の深度により変動します。免責審尋の結果次第で不許可となる可能性もあるため、申立て前の証拠整理と説明準備が重要です。
4-6 申立て費用の目安と費用節約のコツ
- 弁護士費用:個人再生で総額数十万~100万円、破産で数十万円。着手金・成功報酬・実費(裁判所手数料、郵便費用等)を合算して確認。
- 費用節約のコツ:法テラスや自治体の無料相談を活用、初期段階で弁護士に相談して不必要な手続きを省く、資料を事前整理して弁護士の作業工数を減らす。
5. よくあるトラブルと解決策(申立て中・後に起きやすい問題と専門家への相談タイミング)
ここでは具体的トラブル事例とその実務的な対応方法を挙げます。経験上、早期に問題を認識して専門家に相談することで被害を小さくできます。
5-1 申立てが遅れてしまうケースとその影響
仕事の多忙・資料不足・家族の反対などで申立てが遅れると、利息や督促が続き精神的・金銭的ダメージが増えます。特に滞納で家賃を失うリスクや、保証人に影響が出る場合は早めの相談が重要です。
5-2 免責決定が遅れる/出ない場合の対処法
免責が出ないときは、理由(不許可事由)を明確にして対応策を考えます。債務の一部を任意整理で処理する、再生計画に切り替える、返済能力を示す追加資料を提出するなどが考えられます。弁護士を介して債権者と和解交渉を行う場合もあります。
5-3 財産の取り扱いと隠匿のリスク(最悪のケース回避)
財産隠匿は最もやってはいけない行為です。第三者への名義変更、過度の贈与、資産の不正移転は免責不許可や刑事責任につながることがあります。処分前に必ず専門家に相談しましょう。
5-4 弁護士費用・司法書士費用の現実的な負担と工夫
費用は大きな懸念ですが、裁判所手続に慣れた弁護士は手続きの短縮や書類不備の防止で結果的に費用対効果が高くなることが多いです。分割払いや法テラスの立替制度を利用して費用面を工夫するのが現実的な選択です。
5-5 公的支援の活用:法テラスの使い方と手続き
法テラスは無料相談や弁護士費用立替などの支援があり、収入基準を満たせば利用価値が高いです。初回相談で事情を簡潔に伝え、支援の可否と手続きの流れを確認しましょう。
5-6 申立て後の生活設計と再建プランの策定
債務整理後は、信用回復計画(貯金の習慣化、収支管理、クレジットカード利用の抑制等)を作ることが重要です。具体的には、家計簿をつける、緊急用の生活資金を確保する(目安:生活費の1~3か月分)、雇用や収入源の安定化を図ることが再出発の鍵です。
6. 実例とケーススタディ(具体的な想定ケースで分かりやすく)
ここでは実務でよくある5つのケースを挙げ、どの手続きが適切か、注意点は何かを解説します。事例は実務での典型パターンに基づく想定で、具体的な数字も織り交ぜています。
6-1 ケースA:小規模再生で免責(実質的な債務減免)成立、生活再建の第一歩
Aさん(30代会社員):総債務1200万円、毎月の可処分所得で3年計画が可能と判断。小規模個人再生を選択し、再生計画で債務を約1/3(約400万円)に圧縮。毎月の弁済額を確保して計画どおり履行。結果的に完了後は残債が消滅し生活再建に成功。ポイントは家計のスリム化と再発防止の習慣化。
6-2 ケースB:住宅資金特別条項を活用して家を維持しつつ債務圧縮
Bさん(40代自営業):住宅ローンが残っているため破産は避けたい。給与の流れは不安定だが継続可能と判断し、住宅ローン特則を付けた再生計画を提案。銀行と調整して住宅ローンは従来どおり返済、他債務を圧縮。重要なのは銀行の了承と継続的なキャッシュフローの証明。
6-3 ケースC:免責不許可となってしまったケースと反省点
Cさん(50代):破産申立て後に過去の大口贈与(近親者への高額送金)が発覚し、免責不許可。結果として債務は残り、追加の民事追及を受ける可能性が出た。反省点は「申立て前の行為の整理不足」と「証拠の不備」。事前に弁護士に相談していれば回避できた可能性が高い典型例です。
6-4 ケースD:自営業者の再生計画作成と実務のポイント
Dさん(自営業):毎月の収入が変動するため、再生計画は保守的に作成。季節変動や過去の確定申告書を基に平均値を採用し、返済計画は余裕をもたせる。税金滞納や未申告がある場合は先に処理しておくのが肝要。弁護士と税理士の連携が成功の鍵です。
6-5 ケースE:年齢と収入バランスを踏まえた免責・再生の判断材料
Eさん(60代無職に近い):年齢や収入の乏しさから、長期の再生計画が相当か判断が分かれるケース。破産で免責を得る方が早期に再出発できる場合が多いが、年金を主たる収入にする場合は任意整理や家族との協議も選択肢になる。高齢者は生活保護や公的支援に関する相談も含め総合的に判断する必要があります。
補足の実務メモ:裁判所・相談窓口の活用(東京を例に)
実務上、法テラス東京や東京地方裁判所の窓口、各弁護士会の無料相談を活用することで、初期の不安を減らせます。最寄りの家庭裁判所や地方裁判所での手続き方法や受付時間は事前に確認しておきましょう。地域の弁護士会・司法書士会は地域特有の相談窓口情報を持っています。
FAQ(よくある質問と簡潔な回答)
Q1. 個人再生で「免責」が下りることはありますか?
A1. 厳密には個人再生では「免責決定」という表現は使わず、再生計画認可後に計画どおり履行されることで実質的に残債が消滅します。破産の免責決定とは手続きとタイミングが異なります。
Q2. 免責不許可事由があるか不安です。どうすればいい?
A2. まず事実関係を整理して弁護士に相談してください。隠匿や贈与の履歴、ギャンブル等の出費は証拠を用意し、事情説明を準備することで結果が変わることがあります。
Q3. 申立てにかかる費用を抑えたい。方法は?
A3. 法テラスの無料相談・費用立替制度の利用、資料の事前整理、信頼できる弁護士との費用見積もり比較が有効です。
Q4. 家族にバレたくない。秘密にできますか?
A4. 手続きの種類や生活状況によっては周囲に知られるリスクがあります。たとえば、給与差押えや債権者からの督促は第三者に知られる場合があります。弁護士に代理交渉を依頼すると、債権者対応を一括してもらえ、家族に知られにくくする工夫が可能です。
まとめ(もう一度、結論と次の一手)
- 「免責決定」は主に破産手続に関する用語で、免責が許可されれば債務が法的に消滅する。一方「個人再生」は再生計画の認可・履行により債務を圧縮・実質的に免除する手続きで、住宅を残したい人などに向く。
- 免責不許可事由(隠匿・詐欺的行為・浪費等)は重大なリスク。申立て前に事実を整理し、早めに専門家に相談することで回避やリスク軽減が可能。
- 申立ての成功には資料準備、誠実な説明、収支の見直しが不可欠。法テラスや弁護士を有効活用して手続きを進めるとよい。
- 最後に私見:事情が複雑な場合は自己判断で進めず、専門家に一度相談することが最もコストと時間の節約になります。無料相談や法テラスをうまく使って、一歩ずつ進みましょう。疑問があれば、まずは資料を揃えて相談窓口に問い合わせてみてください。
「個人再生 アコム」を徹底解説|アコムの借金を減らす手続きと実践ガイド
出典・参考(この記事作成で参照した主な公的情報・法令・実務ガイドライン)
- 民事再生法(日本国法令)
- 破産法(日本国法令)
- 裁判所:破産・個人再生手続の解説ページ
- 法テラス(日本司法支援センター):債務整理・費用立替に関する案内
- 日本弁護士連合会/日本司法書士会連合会:相談窓口情報および業務案内
(注)上の出典は、正確な手続き・要件確認や最新の運用については各公式サイトや担当弁護士にて必ず最新情報をご確認ください。