「個人再生 リース契約」徹底解説|車・機器・住宅の影響と手続きの実務ポイント

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「個人再生 リース契約」徹底解説|車・機器・住宅の影響と手続きの実務ポイント

弁護士事務所写真

この記事を読むことで分かるメリットと結論

まず結論から:個人再生を選んでも「リース契約=全滅」ではありません。リースの種類(運用リース=オペレーティングリース、ファイナンスリース、購入選択権の有無)によって扱いが変わり、ケースによっては継続して使える場合もあれば、解除や再交渉が現実的になる場合もあります。本記事では、車・IT機器・住宅(賃貸型含む)それぞれで何が起きるか、裁判所や債権者との現場でのやり取り、実務的な手続きの順序、保証人への影響と現実的な対策を具体例を交えて丁寧に説明します。読み終えれば、自分の場合に何を優先すべきか、専門家に何を相談すればよいかが明確になります。



個人再生とリース契約──まず押さえるべきポイントと費用シミュレーション

リース契約(車や機器など)を抱えたまま「個人再生」を検討している方向けに、知りたいことをわかりやすく整理しました。リース契約がどう扱われるのか、現実的な選択肢、他の債務整理との違い、費用や返済シミュレーションの例、相談時の準備まで、弁護士への無料相談(※法テラスについては触れません)の活用を前提に書いています。最終的な判断は必ず弁護士と相談してください。

1) 個人再生とは(かんたんに)

- 個人再生は、裁判所を通じて債務(主に無担保債務)を減額したうえで、原則として3~5年で分割返済する手続きです。
- 自己破産と違い、一定の条件のもとで自宅などの資産を維持できる点が特徴です。
- 手続きは裁判所提出の再生計画が認可されることが必要で、債務の構成や資産状況により可否や減額幅が変わります。

(具体的な適用可否や減額割合は個別事情に左右されます。ここに示したのは一般的な概要です。)

2) 「リース契約」はどう扱われるか(まず確認すべき点)

リース契約は「賃貸借」や「所有権留保付きの販売的な契約」など契約類型や契約書の条項によって扱いが変わります。相談前に次をチェックしてください。

- リース契約の種類(普通リース/ファイナンスリースなど)と契約書
- 中途解約の可否・解約料・違約金
- 満了時の買取オプションや残存価値の規定
- リース物件の所有者(リース会社名)と契約番号

これらにより、以下の選択肢の実現可能性やコストが決まります。

3) 個人再生で現実的な選択肢(ケース別の考え方)

リースがある場合、実務上よくとられる選択肢とメリット/デメリットです。

1. 契約を「継続」する(リースをそのまま払い続ける)
- メリット: 車や機器を手元に残せる。
- デメリット: 個人再生後もリース料は通常継続して支払う必要がある。手続き次第で債務として扱われるか確認が必要。

2. 「中途解約して返却」する
- メリット: 将来のリース負担を断てる可能性がある。
- デメリット: 中途解約料や精算金が発生し得る。解約後に残る精算債務が問題になることがある。

3. 「買取(所有権移転)」で清算する
- メリット: 所有権を取得して以後の中途変動を避けられる。
- デメリット: 買取金額が大きければ一時的負担が増える。個人再生計画に組み込めるかは交渉・手続き次第。

どれが最適かは「契約条項」「残債の大きさ」「手元に残したいかどうか」「月々の支払能力」などで決まります。リース会社との交渉が必要になる場面も多く、専門家の介入が有効です。

4) 個人再生と他の債務整理の比較(リースがある場合の選び方)

- 任意整理
- 債権者と直接交渉して利息カットや分割を取り付ける方法。
- リース契約は原則そのまま残るため、リースの整理は別途の交渉が必要。
- 比較的手続は柔軟だが全債務の大幅な圧縮は難しい場合がある。

- 自己破産
- 債務免除が基本。ただし、リース物は所有者がリース会社であれば返還で済むことが多い(物を手放すことが前提)。
- 一部の例外資産(高額な財産等)は処分の対象に。職業制限等が生じる場合あり。

- 個人再生
- 無担保債務を大幅に減らしつつ、住宅ローン特則などにより住宅を残せる可能性がある。
- リース契約は契約形態により「継続」「解約」「清算」の選択肢を考えられる点で、個別の調整がしやすい場面もある。

選び方のポイント(リースがあるとき)
- 「生活に不可欠な車などを残したい」→ 継続できるかを弁護士と検討。個人再生が向くことがある。
- 「所有権がないため早期に処分して負担を減らしたい」→ 自己破産や任意整理+リース解約交渉の検討。
- どの方法でも、リース会社との契約条項が結果に大きく影響します。まずは弁護士に契約書を見せて相談してください。

5) 費用の目安とシミュレーション(あくまで例示)

以下は「目安」の費用感と、具体的な返済シミュレーション例です。弁護士費用は事務所・案件により差があります。数値は説明のための仮定で、実際の処理は弁護士の見積りに従ってください。

- 弁護士費用(目安)
- 着手・着手金+報酬で合計:30万円~80万円程度が一般的なレンジ(事務所による)。
- 住宅ローン特則や債権者多数の場合は高めになることがあります。

- 裁判所手数料・事務費等(目安)
- 数万円~数十万円(ケースにより変動)。

- その他実費
- 債権者への通知・郵送費、債権調査費用など。

シミュレーション例(仮定)
ケースA(中規模債務、リース継続希望)
- 総債務(無担保+リースの支払い予定含まない): 1,200,000円
- 弁護士費用: 400,000円(着手含む)
- 再生計画で仮に返済総額を600,000円にできたと仮定(※あくまでモデル)
- 返済期間: 3年(36回)→ 月額返済 = 約16,700円
- トータル初期負担: 弁護士費用400,000円 + 当面の生活資金等(別途)

ケースB(リース解約して精算金が発生)
- 総債務(無担保): 800,000円
- リース中途解約精算: 300,000円(契約条項による)
- 弁護士費用: 300,000円
- 再生計画で支払総額を500,000円にするモデル
- 初期負担(概算): 弁護士費用300,000円 + 解約精算300,000円 = 600,000円
- 月々の返済(3年)= 約13,900円

注意
- 上記は「一例のモデル」であり、実際の減額割合や支払総額は裁判手続きや債権者の状況、資産や可処分所得によって大きく変わります。
- 弁護士費用の分割対応や報酬体系(着手金ゼロで成功報酬あり等)は事務所ごとに差があります。相談時に見積りを出してもらってください。

6) まずやるべき3つのアクション(相談前の準備)

弁護士の無料相談をスムーズにするため、以下を準備して相談に臨んでください。

1. リース契約書(原本またはコピー)
- 契約期間、解約条項、残存価格、所有者の記載が重要です。

2. 債権者一覧(借入の明細)
- 各債権者名、残高が分かる書面(請求書、明細、借入契約書など)。

3. 収入・支出が分かる資料
- 源泉徴収票、給与明細、家計の月別収支がわかるメモ等。

相談時にこれらを見せることで、具体的な選択肢と概算費用を提示してもらいやすくなります。

7) 弁護士に相談するときの「選び方」と「確認ポイント」

リース契約がある場合は通常より専門性が求められます。選ぶ際のチェックリスト:

- 債務整理(個人再生・任意整理・破産)の経験と実績
- リース契約や消費者契約に詳しいかどうか
- 費用の明確さ(着手金、報酬、成功報酬の有無、分割の可否)
- 相談時のレスポンスの速さ、やり取りのわかりやすさ
- リース会社との交渉経験があるか(交渉力の有無)

相談の場で必ず確認すること
- 「私のリース契約は個人再生でどうなる可能性が高いか」
- 「費用の総額と支払方法(分割の可否)」
- 「今すぐ止めるべき差し止め・通知があるか(催告、差押え等)」
- 「弁護士が行う具体的な作業範囲(債権者交渉、裁判書類作成、手続代理など)」

8) 最後に:まずは「無料相談」で現状を整理しましょう

リース契約があると債務整理後の取り扱いが複雑になりがちです。契約書の細かい条項やリース会社の運用次第で、結果が大きく変わります。まずは弁護士の無料相談を受けて、あなたの契約書・収支をもとに「選べる選択肢」と「現実的な費用・返済案」を提示してもらうのが一番確実です。

相談の際は上記の資料を用意して、具体的な質問(例:「このままリースを続けられるか?」「解約したらいくらかかるか?」)をすると、より有益な回答が得られます。

もしよければ、今の状況(総債務額、リース内容の要点、収入の目安)を教えてください。概算で考えられる選択肢や想定の手順をさらに具体的に整理してお伝えします。


1. 個人再生とリース契約の基礎理解 — まずはここを押さえよう

個人再生(民事再生法に基づく手続)は、借金(債務)を減額して再生計画で数年間に分けて返済することで生活再建を図る制度です。個人再生には「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」などの類型があり、通常は原則3年の返済期間を基本に、事情があるときは最長5年まで認められることがあります。リース契約は「賃貸借」に近い性質を持ちますが、その中でも次の点で扱いが分かれます。

- 物件の所有権:リース物件は通常、リース会社(リース業者)が所有しています。債務整理で所有権が移転するわけではありません。従ってリース物件は債務圧縮の対象となりにくい一方、未払いのリース料(過去分)は債権者への債権(未払い債務)として扱われます。
- ファイナンスリース(実質的に割賦販売と同じ構造)の場合:契約の実態が「実質的な売買」であると裁判上・実務上に認められれば、債務の性質が「売買代金の債務」に近づき、担保性や優先順位に影響することがあります。判別は契約書の条項や実務上の運用を確認する必要があります。
- 継続債務か一括債務か:過去の未払分は個人再生の「債権一覧」に載せて減額の対象になり得ますが、再生計画で認められた後も、リース会社が所有物の引揚げや契約解除を主張してくる可能性があります。つまり「再生後に使い続けられるか」は別問題です。

ここで大事なのは「契約の種別・契約書の条項・保証の有無」を早めに洗い出すこと。僕(筆者)が見た相談例でも、同じ“車のリース”でも契約内容次第で結果が全く違いました。契約書を確認せずに先走ると、後で思わぬ引揚げや違約金の請求を受けることがあるので注意しましょう。

1-1. 個人再生とは何か? 仕組みと目的を分かりやすく

個人再生は、裁判所の関与のもとで債務を圧縮し、その圧縮後の金額を原則3年(事情により5年まで)で返済して生活の立て直しを図る制度です。自己破産と違い、原則として住宅ローンを抱えている場合に住宅を保持できる特例(住宅資金特別条項)が用意されていること、職業制限や一定の資格制限がない点が特徴です。また、免責されない例外債権(税金や養育費等)には注意が必要です。個人再生は、債権者の同意ではなく裁判所の手続で進められるため、債権者の反対があっても計画が認可されれば効力が及ぶ点が大きなメリットです。一方、再生計画が成立するには一定の可処分所得や最低弁済額の要件を満たす必要があります。ここで言う“債務”には未払いのリース料も含まれるため、リース契約の未払い分は通常債務整理の対象になります。

1-2. リース契約とは? 賃貸借契約との違いと特徴

リース契約は一般に「リース会社が物件を所有し、利用者に使わせる」契約です。賃貸借と似ていますが、リース業界では「ファイナンスリース」と「オペレーティング(運用)リース」に分かれます。ファイナンスリースは、契約期間が実質的に物件の経済寿命に近く、利用者が事実上の所有者のように扱われるケースが多い一方、オペレーティングリースは短期間や更新を前提に所有権がリース会社に残ることが明確な契約です。実務上の違いは会計・税務や、債務整理時の扱い(実質的売買なら債権の性質が変わる)に影響します。契約書の「所有権の帰属」「購入選択権(オプション)」「中途解約条項」「違約金」などの条項が極めて重要です。まずは契約書をスキャンして、どのタイプかを特定することが最初の一歩です。

1-3. 個人再生とリース契約の法的な関係性

個人再生手続では、債権は債権目録に記載され、再生計画に基づいて弁済(減額)が行われます。未払いリース債務は原則として「一般債権(無担保債権)」に分類され、再生計画で一部免除されることがあります。しかし以下の点に注意が必要です。

- リース物件の所有権がリース会社にある限り、個人再生の手続きだけでは物件の返還を阻止できない場合がある。リース会社は契約違反(未払)を理由に物件を引き揚げることができるため、実務上は「使用継続の交渉」「再生計画での弁済条件の設定」が重要になる。
- ファイナンスリースの実態が「売買に近い」と判断されれば、債権者の地位や優先順位に影響が出ることがある(その判断は契約条項や運用実態による)。
- 住宅ローン特例(住宅資金特別条項)を使う場合、リース契約が住宅に関するものかどうかで適用の可否が異なる(賃貸型住宅リースやリース方式の住宅資金は適用要否の確認が必要)。

以上を踏まえ、リース契約は「債務整理の対象となる債務」と「リース物件の保有(使い続けられるか)」の二つの観点で別々に判断するのが実務上のコツです。

1-4. 小規模個人再生とリース契約の扱いのポイント

小規模個人再生は、債権者の数や規模に応じて柔軟に弁済額を定められる手続です。小規模個人再生では、債権者の議決(反対の有無)を得やすく、生活再建に有利なケースが多い一方、リース契約の未払債務は減額の対象になり得ます。実務でよくあるパターンは次の通りです。

- リース料の未払分を債務一覧に含め、再生計画で割合的に圧縮する(例:未払100万円のうち30%を弁済する等。割合は個別事情により異なる)。
- 継続して使いたい場合は、リース会社と「再生計画認可後の支払い方法」や「支払遅延のカバー」を交渉し、契約解除を回避する。
- 担保や保証が付いている場合(例えば保証会社の介入や連帯保証人がいる場合)は、別途保証人へ請求が行く可能性があるため、保証人対策を早めに検討する。

ここでも重要なのは「早めの情報整理」。リース会社名、契約番号、未払い額、契約書の重要条項を一覧表にしておくと、専門家に相談する際に手続きがスムーズになります。

1-5. 住宅資金特別条項(住宅資金特例)とリース契約の関係

住宅資金特別条項(住宅ローン特例)は、住宅ローンがある場合に住宅を手放さずに個人再生を行える重要な仕組みです。ただし、この特例が適用されるのは通常「住宅ローンのように住宅の取得のために組まれた借入」が対象です。賃貸的な形態の住宅リース(例えばリース形式で住宅を利用しているケースやリース契約の中に買い取りオプションがある場合)は、特例の適用要件に合致するかどうかを慎重に判断する必要があります。具体的には、以下をチェックします。

- その契約が「住宅の取得を目的とした融資に該当するか」。
- 住宅に関する担保(抵当権)が設定されているか、またその担保をどのように扱うか。
- 住宅資金特別条項を使う場合は、当該住宅にかかる債務(住宅ローン)が再生計画の外で扱われ、かつ住宅を維持するための条項が裁判所で認められることが必要。

結論として、賃貸型のリース住宅は一般的な住宅ローン特例の対象外になりやすく、個別判断が不可欠です。必ず裁判所・弁護士・司法書士と相談しましょう。

1-6. 実務上の注意点とよくある誤解(免責とリースの取り扱い、契約解約のリスクなど)

よくある誤解として「個人再生をすれば全ての契約をそのまま継続できる」という考えがありますが、実際は違います。個人再生は債務の圧縮に主眼があり、リース会社が所有する物件そのものを手放させない仕組みではありません。具体的注意点は次の通りです。

- 再生で「過去の未払金」が圧縮されても、リース会社は契約違反(未払)を根拠に物件を回収できることがある。回収の可否は契約条項、裁判所の処分、交渉結果に依存。
- 解除条項や違約金が高額に設定されている場合、解除は現実的でない(違約金負担が家計再建を阻害する)。
- リース会社が保証会社や連帯保証人を通じて別途回収するケースがある。保証人がいる場合は保証人保護の観点からも早めに相談を。

僕が支援したケースでは、早期に弁護士が介入してリース会社と再交渉したことで、車両の引揚げを回避し、再生計画に沿って分割で支払うことで使用を継続できた例もあります。鍵は「情報整理・早期交渉・契約内容の正確な把握」です。

2. リース契約の種類別の影響と対応 — ケース別で具体的に考える

ここからはリースの種類別に「どうなるのか」「何を優先すべきか」を掘り下げます。各項目で、判断のポイントと実務的に取るべきアクションを明示します。

2-1. 自動車リースにおける個人再生の影響と判断ポイント

自動車リースは最も相談が多い分野です。見落としやすいポイントは「車両の所有者はリース会社」「ドラレコやカーナビの取り扱い」「中途解約条項の有無」など。具体的判断ポイントは次の通りです。

- 未払リース料(過去分):個人再生の債務一覧に含めて圧縮対象にできる。ただし圧縮後もリース会社は契約違反を主張して車両を回収する可能性があるため、単に「減額される=使える」とは言えない。
- 継続して使う場合:リース会社と交渉して再生計画下での支払いスケジュールを合意することが実務上よく行われる。裁判所も当事者間の合意がある場合は計画を認可しやすい。
- 解除・返却のコスト:中途解約違約金や車両返却時の原状回復費用が高額になるケースがある。今後の生活再建において負担可能かを試算する。
- ファイナンスリースか運用リースか:ファイナンスリースで実質購入に近いと判断されれば、債務の性質や担保性が異なることがある。契約書の「所有権移転」や「残価設定」「購入オプション」条項をチェックすること。

実務アドバイス:車が生活に不可欠(通勤、仕事用)である場合は、「継続交渉」を最優先に。弁護士経由でリース会社と和解案を作ると、引揚げを回避できるケースが多いです。逆に車が贅沢品に近い場合は、解約して現金負担を減らす選択も現実的です。

2-2. 機器リース(オフィス機器・IT機器等)と個人再生の関係

オフィス機器やIT機器はビジネスに直結するので、再生後の事業継続に直結します。注意点は次の通りです。

- 業務上必須であれば、契約継続交渉を優先:リース会社は回収して転売するよりも契約を継続してもらったほうが回収しやすい場合もあるため、交渉余地がある。
- 機器の所有権と保守契約:保守がある場合、未払が続くとサポートを受けられなくなるリスクがある。事業継続性を考えると、再生計画で最低限の支払を優先するとよい。
- 代替案の検討:中古機器への切替やクラウドサービスへの移行(初期費用を抑えられる場合)など、リース物件に依存しない選択肢を検討する。

実務例:ある個人事業主のケースでは、IT機器リースの未払分を弁護士経由で分割和解し、並行してクラウド移行計画を実行。結果、月額コストを圧縮して再生計画の弾力化に成功しました。

2-3. 住宅リース(賃貸住宅・リース契約型住宅)と個人再生の適用

ここで注意すべきは「住宅ローン特例が使えるか」「リース形態の住宅が対象になるか」です。賃貸を借りている場合は一般的に個人再生で賃貸契約そのものは整理後も継続可能ですが、リース方式で住宅取得をしている(リースと購入選択権がつく等)場合は慎重な判断が必要です。

- 賃貸借(普通の賃貸):個人再生が賃貸契約自体を直ちに解除させるわけではない。ただし家賃の滞納があると賃貸人(大家)からの契約解除が現実的。
- リース形式で住宅を取得している場合:住宅資金特別条項が使えるかどうかは契約の性質次第。特例が使えないと住宅を保持できない可能性があるため、早めに専門家に確認すること。
- 引越し費用・再契約費用の試算:住宅を手放す選択をする場合、敷金・礼金・引越費用なども計算して比較検討すること。

2-4. リース契約の延長・更新時の留意点

リース契約の更新・延長時には注意点がいくつかあります。更新手続きで新たな契約条件が発生すると、個人再生手続に影響を与える場合があります。

- 更新前の未払いがある場合は、更新条件として一括清算を求められることがある。
- 更新をしてしまうと「新たな債務」とみなされ、再生予定の債務と別扱いになる可能性があるため、弁護士と相談のうえで更新の是非を決めること。
- 更新交渉で「減額」や「免除」を狙うのは難しいが、支払条件の緩和(支払期間の延長など)は交渉で得られることがある。

2-5. リース解除が現実的なケースとその条件

リース解除(解約)を検討するのは、違約金や返却費用を踏まえてトータルで得策かどうかを判断する場面です。解除が現実的な条件は次の通り。

- 違約金+原状回復費用が再生後の負担より低い場合。
- リース物件が不要で他の手段で代替可能な場合(例えば車を手放して公共交通や配車サービスに切替)。
- リース会社が回収を強硬に進める見込みがあり、交渉余地がない場合。

解除の手順は契約書に従い、違約金の算出方法や返却場所・検査基準を確認してから決断します。解除後の生活再建プラン(移動手段の確保や事業の代替など)を同時に準備しましょう。

2-6. 連帯保証人・保証契約がある場合の対応

保証人や保証会社が関係するリース契約は、個人再生後も保証人に請求が行くリスクがあります。個人再生は債務者自身の責任を整理する制度ですが、保証人は別個の債務者とみなされることが多く、債権者は保証人に対して残債を請求します。実務上の対応は以下の通りです。

- 早めに保証人に事実を伝え、専門家を通じた交渉の準備をすること。保証人が状況を知らなかった場合、後でトラブルが大きくなることがある。
- 保証会社が介入する場合、保証会社との和解交渉が必要。保証会社は債権回収に敏感なので、分割や減額交渉は弁護士の介入で有利になることが多い。
- 保証人の生活防衛を考え、保証人が負うリスクを最小化する戦略(財産分与や支払能力の証明)を専門家と一緒に検討する。

3. 実務の手順と専門機関の活用方法 — やることリストと時間軸

個人再生を選ぶ場合の実務的な流れと、リース契約に関して具体的にやるべきことを時系列で整理します。早めにやるほど交渉がしやすくなるのが実情です。

3-1. 事前整理ポイント(債務の把握、リース契約の一覧化)

まず最初にやることは「情報をそろえること」。具体的なリストを作っておきましょう。

- 全債権者一覧:債権者名、金額、契約番号、最終支払日。
- リース契約一覧:契約書のスキャン(PDF)、契約開始日、期間、月額、未払額、違約金条項、所有権に関する条項、購入選択オプションの有無。
- 保証関係:保証人、保証会社の有無、連帯保証の内容。
- 生活収支の現状:月収、固定費、最低生活費をまとめる(弁護士や司法書士に渡すとスムーズ)。

この一覧化は僕の現場でも効果は抜群で、専門家が計画を立てる際の情報効率が非常に上がります。特にリース契約の原本・PDFがあると交渉の切り札になります。

3-2. 相談窓口の選び方(弁護士・司法書士・公的窓口)

債務整理にあたって相談先の選択は重要です。選び方のポイントは次の通りです。

- 法的紛争や交渉が必須なら弁護士:リース会社との契約解除や回収に関する法的交渉、保証人問題が絡む場合は弁護士が適任です。
- 事務的な整理や簡易な相談は司法書士:金額や事案が一定の範囲内で司法書士が代理できる場合がありますが、訴訟や債権者と激しく対立する見込みがあれば弁護士選択を検討してください。
- 法テラス(日本司法支援センター):費用面での相談や臨時的な法律援助を受ける際に有用。収入が一定以下の場合、無料相談や弁護士費用の立替制度を利用できることがあります。
- 弁護士会の法律相談や自治体の窓口:初動相談として専門家の意見を幅広く得ることができます。

選ぶ際は「リース対応の実績があるか」「個人再生の経験が十分か」「費用と成功報酬のバランス」が重要です。相談前に上でまとめた一覧を持参すると相談時間を有効に使えます。

3-3. 手続きの流れ(申し立てから審理・計画認可までのステップ)

個人再生の代表的な流れを簡潔に示します(裁判所や個別事情で差があります)。

1. 事前準備:債権一覧作成、収支表、必要書類準備(住民票、給与明細、契約書等)。
2. 申立て:地方裁判所に再生手続開始の申立てを行う。申し立てと同時に保全的措置の申立てが可能な場合あり(差押え・引揚げの一時差止めなど)。
3. 債権者集会・意見陳述(必要な場合):債権者の意見収集や協議。
4. 再生計画案作成:弁済額の算定(最低弁済額・可処分所得等に基づく)。
5. 再生計画の提出・認可決定:裁判所が計画を認可すれば弁済開始。
6. 弁済の実行:裁判所の監督のもとで返済を実行。何らかの理由で履行不能なら別途対応が必要。

リース契約に関しては、申し立て前にリース会社と「一時的合意(支払猶予など)」を取り付けられるか確認することがトラブル回避に効果的です。裁判所は当事者間の合意を重視します。

3-4. 住宅資金特例の適用要件と申請手順

住宅資金特別条項を利用する場合、適用要件を満たすことが前提です。ポイントは次の通りです。

- 対象となる債務が住宅取得のための借入であること(住宅ローンであること)。
- 裁判所に対して、住宅を維持するための支払い能力や計画を示すこと。
- 住宅ローン債権者との間で、住宅を残すための合意や弁済方法を明確にすること。

申請は再生申立て時に一緒に行い、裁判所に提出する書類に住宅ローンに関する書類(借入残高証明、抵当権設定書類等)を添付します。実務上、住宅金融支援機構が絡むケースや地方銀行などローンの相手先で対応が異なるため、早めに専門家と打合せをして申請書類を整えることが成功のポイントです。

3-5. 実務的な費用感と期間の目安

個人再生の費用は事案の複雑さや依頼先によって大きく変わりますが、一般的な目安は以下の通りです(目安であり事務所によって差があります)。

- 弁護士費用:着手金+報酬で合計数十万円~(案件により増減)。分割支払いを受け付ける事務所もあります。
- 裁判所費用:申立費用等が数万円程度。
- 手続き期間:申立てから再生計画認可まで3~6か月程度が一般的。複雑化すると半年~1年程度かかる場合もあります。

リース契約の交渉が長引くと全体の手続き期間が延びることがあるため、事前交渉を並行して行うことをおすすめします。費用面で不安がある場合は法テラスの費用立替制度なども検討しましょう。

3-6. 専門機関の活用事例と具体的な相談先

現実的にどこに相談すればいいのか、代表的な窓口を挙げます。

- 法テラス(日本司法支援センター):無料相談(条件あり)や費用立替制度の利用。経済的に厳しい方にとって有用。
- 弁護士会の法律相談サービス:地域の弁護士会(例:東京都弁護士会、大阪弁護士会)で初回相談を受けることで方向性を整理できる。
- 司法書士会:比較的手続きが簡便な案件や登記関係で相談が可能。ただし訴訟代理が必要な場合は弁護士が必要。
- 地方裁判所の民事再生関係窓口:提出書類の形式や手続きの流れについて事前に窓口で確認可能。

事例として、ある相談者は法テラスの無料相談で方向性を決め、その後東京都内の弁護士事務所と着手契約してリース会社と個別和解を成立させ、車の引揚げを回避したというケースがありました。公的窓口と民間の専門家を併用するのは賢いやり方です。

4. よくある質問と注意点 — ここで疑問を全部解消します

この章では検索ユーザーが最も気にする具体的なQ&A形式で解説します。実務でよくある疑問を1つずつわかりやすく整理しました。

4-1. リース契約を途中解約することは可能か?

多くのリース契約には中途解約条項と違約金が規定されています。契約解除自体は可能でも、違約金や残存価値を請求されることがあります。個人再生で未払が圧縮されても、違約金請求は別途行われる場合があるので、解約のコストを試算してから判断することが重要です。弁護士経由で交渉し、違約金の減額や分割払いを合意することも可能です。

4-2. 個人再生後もリース契約は継続できるのか?

再生で過去の未払債務が減額されても、リース会社が契約違反(滞納)を理由に使用停止や引揚げを行えるケースがあります。継続を望むなら、再生申立て前にリース会社と交渉し、再生後の支払計画を合意しておくことが有効です。裁判所は当事者の合意を重視するため、合意があれば継続しやすくなります。

4-3. 返済計画の見直しが認められる条件とは?

返済計画(再生計画)は、収入や生活状況の変化で見直しが必要になる場合もあります。計画認可後に事情変更があれば、裁判所に対して計画変更の申し立てが可能です。ただし計画変更が認められるかは事情次第であり、証拠(収入減少、病気等)を用意する必要があります。専門家と相談して手続きを進めましょう。

4-4. 保証人がいる場合の影響と対応

個人再生で債務者の負担が減っても、保証人の責任は消えないのが原則です。債権者は保証人に対して残債を請求することができるため、保証人がいる場合は早期に保証人へ状況を説明し、保証人向けの対応(和解交渉、支払計画)を専門家と一緒に検討することが重要です。

4-5. 自分のケースでどの道が最適かの判断材料

判断材料は主に次の項目です:リースの未払総額、違約金の有無と金額、物件を使い続ける必要性(生活・事業への影響)、契約の種類(ファイナンスか運用か)、保証人の有無。これらを一覧化して、専門家と一緒にトータルコストで比較すると選択がしやすくなります。

4-6. よくある誤解と正しい情報の見分け方

よくある誤解は「個人再生=すべてがゼロになる」「保証人も自動的に解放される」「リース物件は自動的に手元に残る」などです。正しい情報を得るためには、公式(裁判所、法務省、法テラス)や実務家(弁護士・司法書士)による確認を優先しましょう。

5. 専門機関・窓口リスト(実践的な参照先)

ここでは実際に相談する際に便利な公的・準公的な窓口を例示します。各機関は対応範囲や要件が異なるため、使用前に確認してください。

5-1. 法務省・司法制度に関する公式情報の入口

法務省や裁判所の公式サイトは、個人再生の法的枠組み、提出書類の様式、裁判所受付の案内など、手続きの基本情報が得られます。書式や必要書類の最新情報をチェックすることは手続きのスムーズ化に役立ちます。

5-2. 法テラス(日本司法支援センター)への相談

法テラスは費用面での相談支援や無料の法律相談を提供しています。収入や資産が一定以下の場合、費用立替制度を利用できるケースがあるため、初動相談に有効です。

5-3. 日本司法書士会連合会の窓口案内

司法書士は簡易な債務整理や登記関係の手続きで対応可能です。司法書士会の紹介窓口で地域の事務所を探すことができます。ただし、訴訟代理や複雑な交渉が必要な場合は弁護士に相談することが推奨されます。

5-4. 東京地方裁判所・大阪地方裁判所など、都道府県別の裁判所情報

個人再生の申立ては原則として住所地の地方裁判所で行います。各地方裁判所の「民事再生関係」窓口で必要書類の形式や提出方法を確認できます。裁判所の窓口は事務的だが正確な手続き案内が得られるため、申立て準備時に役立ちます。

5-5. 東京都弁護士会・大阪弁護士会の相談窓口

地域の弁護士会が運営する相談窓口で、初回の方向性整理や弁護士紹介を受けられます。費用や相談枠は会により異なりますので、事前に確認してから予約しましょう。

5-6. 公的機関の手続き案内と、民事再生関連の公表資料の探し方

裁判所や法務省の公開資料(手続解説、Q&A、書式)を読むことで、手続きの流れや注意点が理解しやすくなります。リース関連の判例検索や、実務家の解説も参考になりますが、最終的には専門家に事案を見てもらって判断するのが確実です。

最終セクション: まとめ — まずは情報整理、次に専門家へ相談

長くなりましたが、要点をまとめます。

- リース契約は「物件の所有権」「契約種類(ファイナンス vs 運用)」「保証の有無」により個人再生時の扱いが大きく変わります。
- 未払いのリース料は個人再生の債務整理の対象になり得ますが、リース物件の引揚げや契約解除のリスクは別に存在します。
- 自動車リースや事業用機器では、交渉による継続が実務上よく行われる。生活や事業に不可欠な物は継続交渉を優先。
- 住宅リースと住宅資金特別条項の関係は複雑で、賃貸型は特例の適用外になりやすい。住宅を保持したい場合は早めに専門家に相談を。
- 保証人がいる場合、保証人保護の観点から早期に連絡し、和解や分割を協議することが重要。
- 実務の第一手は「情報整理(契約書・未払額・保証の状況を一覧化)」→「専門家(弁護士が望ましい)に相談」→「リース会社と交渉(必要なら裁判所に保全を申し立て)」の順です。

最後に一言。債務整理は心理的にも負担が大きいですが、情報を整理し、早めに専門家の助けを借りれば、思ったより選択肢は多いです。まずは契約書を手元に用意して、法テラスの窓口や弁護士への相談を予約してみてください。あなたの状況に応じた最善策が見つかるはずです。
個人再生 2000万|2000万円の借金でも家を守れる?手続き・返済シミュレーションをわかりやすく解説

出典・参考(記事内では途中に出していません。必要に応じて各サイトで最新情報をご確認ください)
1. 民事再生法(日本の法令に関する条文解説、民事再生手続の概要)
2. 裁判所(各地方裁判所の民事再生手続案内ページ)
3. 法テラス(日本司法支援センター)の個人向け債務整理ガイド
4. 東京都弁護士会・大阪弁護士会等の法律相談案内
5. 日本司法書士会連合会の相談窓口案内

(注)本記事は一般的な解説です。個別の法的判断や契約書の解釈はケースごとに異なります。正確な判断を必要とする場合は、弁護士・司法書士などの専門家に必ずご相談ください。

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