個人再生 免除率 計算を徹底解説|目安と自分でできる具体的な計算ステップ

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個人再生 免除率 計算を徹底解説|目安と自分でできる具体的な計算ステップ

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この記事を読むことで分かるメリットと結論

結論:個人再生での「免除率」は、まず「対象となる債務総額」と「再生計画で決まる総返済額(裁判所・債権者の合意による)」を押さえれば計算できます。計算式はシンプルで、実務上のポイント(非免除債権の扱い、生活費考慮、手数料等)を正しく扱えば、自分のケースでのおおよその免除率(何割がチャラになるか)を概算できます。本記事では基本の定義から、小規模個人再生と給与所得者等再生の違い、具体的な数値例(借入1000万円→返済200万円など)を使った計算手順、申立ての流れ、専門家の選び方まで、実務的に必要な情報をわかりやすくまとめています。



「個人再生」の免除率(減額率)を自分で計算する方法と、最適な債務整理の選び方・費用シミュレーション

検索キーワード「個人再生 免除率 計算」で来られた方向けに、まず「何が知りたいか」を整理し、計算手順・簡単シミュレーション・他の債務整理との違い・弁護士無料相談を受けるメリットと準備方法まで、実務的にわかりやすくまとめます。この記事を読めば、自分のおおよその減額率(免除率)を試算でき、どの手続が向いているか判断しやすくなります。

注意:以下は一般的な仕組みと「概算シミュレーション」です。正確な計算や手続き可否は個別事情で変わるため、まずは弁護士の無料相談で正式な見積りをとることをおすすめします。

1) まず押さえるポイント:個人再生で「免除される(減額される)」仕組み

- 個人再生は「借金の一部を減らして、残りを分割返済する」手続です。自己破産のように全額免除になる場合と、任意整理のように利息だけ免除する場合とも性質が違います。
- 減額の結果、元の借金の一部を支払わなくてよくなった分が「免除された額」です。免除率(減額率)は次の式で計算できます。
- 免除率(%) = (1 - 再生計画での支払総額 ÷ 元の総借入額) × 100
- 再生計画での支払総額は、裁判所が認める「最低弁済額」や本人の収入・生活費等をもとに決まります。つまり「いくら払うことになるか(支払総額)」がわかれば、免除率は自分で算出できます。

2) 自分で免除率を概算するためのステップ(手順)

1. 現在の総借入額(元本+未払利息や遅延損害金の合計)を把握する。
2. 再生計画での「支払い総額(再生後の返済合計)」を見積もる。
- 支払総額は主に次のいずれか、またはそれらを満たす額になります:
- 個人再生で裁判所が算定する「最低弁済額」(収入と生活費を基に算出)
- 債権者を均等に扱うための最低限度の基準(ケースにより適用)
- 実務的に、裁判所は生活維持に必要な生活費(標準的な生活費)を差し引いた余剰金を基に返済可能額を算出します。
3. 免除率を計算する:
- 免除率(%) = (1 - 支払総額 ÷ 総借入額) × 100

※支払総額には住宅ローンなど別途扱いとなる借入(住宅ローン特則を利用する場合は扱いが異なる)や、担保付債務などは個別に扱われますので、単純には当てはまらない場合があります。

3) 簡単シミュレーション例(すべて概算・説明目的)

以下は計算の流れを理解するための仮の例です。実際は個別事情で変わります。

例A:住宅なし・収入が中程度
- 総借入額(A):3,000,000円
- 月収(手取り):250,000円
- 月の生活費(仮定、家族構成により変動):170,000円
- 毎月の余剰=250,000 − 170,000 = 80,000円
- 標準返済期間を3年(36か月)とすると、返済可能総額 ≒ 80,000 × 36 = 2,880,000円
- 支払総額(仮)=2,880,000円 → 免除される額 ≒ 3,000,000 − 2,880,000 = 120,000円
- 免除率 ≒ (1 − 2,880,000 / 3,000,000) × 100 ≒ 4%

例B:借金大きめ・収入少なめ
- 総借入額:6,000,000円
- 月手取り:220,000円
- 生活費:180,000円
- 毎月余剰=40,000円 → 36か月で1,440,000円
- 支払総額 ≒ 1,440,000円 → 免除額 ≒ 4,560,000円
- 免除率 ≒ 76%

例C:住宅ローンあり(住宅ローン特則利用を想定)
- 住宅ローンは基本的に別枠で扱い、住宅を残すためには住宅ローンは引き続き支払う必要あり(特則適用時)。そのため、再生で減額されるのは住宅ローン以外の債務部分。
- 住宅ローン特則を使うと、住宅を手放さずにその他の借金を大幅に減らすことが可能。個別に試算が必要。

重要:上の数値はあくまでイメージです。実際は裁判所や再生手続での「生活費の基準表」や家族構成、車の有無、各債権者のデータなどで金額が変わります。

4) 個人再生が向いているケース/向かないケース

向いているケース(検討優先):
- 借金の元本を大幅に減らしたいが、勤務・収入があり破産は避けたい人
- マイホームを手放したくない(住宅ローン特則を利用可のとき)
- 比較的安定した収入があり、分割で支払っていける見込みがある

向かない・別の手続を検討した方が良いケース:
- 収入が極端に少なく、再生計画での支払が現実的でない場合(自己破産や特定調停を検討)
- 職業上の制限や資格制限を避けたいが、自己破産のデメリットが大きいと思われる場合は個人再生が有利なこともあるが、個別判断が必要

5) 他の債務整理手段との違い(比較のポイント)

- 任意整理
- 主に利息や将来利息のカット、毎月の支払額調整を交渉する手法。
- 裁判所を通さないため手続は比較的早いが、元本全額が残る場合が多い。
- 信用情報への登録はある(おおむね5年程度の記録)。
- 個人再生
- 借金の一部を法的に減額、残額を分割返済。
- 住宅ローン特則を使えば自宅を維持できる可能性がある点が大きなメリット。
- 手続は裁判所を通すため、書類準備や手続きは複雑。
- 自己破産(個人破産)
- 原則として免責が認められれば借金の支払義務が無くなる(大幅な免除)。
- 但し一定の財産は処分される、職業制限・資格制限(一定職業)などの影響がある。
- 社会的影響と実務的影響を考慮して選ぶ必要がある。
- 特定調停
- 簡易裁判所の調停委員を間に入れて経済的合意を目指す手続。
- 費用・負担が比較的軽い反面、法的強制力は限定的で、債権者が同意しないと進まないこともある。

選び方のポイント:所有資産(住宅の有無)、収入の安定性、職業上の制約、どれだけの減額が必要か、手続のスピードや費用負担の許容度などで選ぶ。

6) 個人再生にかかる費用の目安(概算)

※具体的費用は弁護士事務所や事情で異なります。以下は一般的な目安です。
- 弁護士費用(着手金+成功報酬):おおむね数十万円~数百万円の範囲(事案の複雑さで幅が出ます)
- 裁判所費用・官報掲載費用等:別途(数万円~十数万円程度が一般的)
- 必要書類取得費(戸籍謄本、住民票、借入明細等):小額の実費
- 日常生活費や当面の生活資金:相談時に確認が必要

費用は事務所によって分割支払や成功報酬型の設定があるので、弁護士の無料相談で見積りと支払い方法を確認してください。

7) 弁護士無料相談を受ける理由(強く推奨)

- 個人再生の可否、支払総額、免除率は個々の収入・家族構成・資産・債権者構成で大きく変わるため、概算を確定値にするには専門家の診断が不可欠です。
- 無料相談で「現実的にどれだけ減るか」「手続にかかる概算費用」「必要書類」「スケジュール感」を教えてもらえます。
- 手続経験が豊富な弁護士は、債権者への通知や再生計画の作成・裁判対応を代理するため手続負担を大幅に軽減してくれます。

(注)無料相談を利用するときは、相談時間や相談の範囲(何が無料か)を事前に確認してください。

8) 無料相談に行く前の準備(持参書類・確認リスト)

以下を用意すると相談がスムーズです。可能な範囲で揃えてください。
- 借入先ごとの最新の残高がわかる明細(カード会社・ローン会社の取引明細)
- 毎月の収入がわかる書類(給与明細3ヵ月分、源泉徴収票、確定申告書など)
- 家賃・住宅ローン、光熱費、保険料などの毎月の支出一覧
- 所有資産の資料(預金残高証明、不動産の権利証やローン契約書、車検証など)
- クレジットカード明細や携帯代の請求書など日常の債務状況
- 本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカード等)

相談時に聞くべき主な質問例:
- 私の場合、個人再生でどれくらい減額できますか?
- 支払総額の目安と支払期間は?
- 手続にかかる弁護士費用とその他実費はどれくらい?
- 住宅を残したい場合、どのような条件が必要ですか?
- 手続きのスケジュール(申し立てから再生計画成立までの期間)

9) 相談先の選び方(弁護士事務所の比較ポイント)

- 個人再生や破産・任意整理の実務経験が豊富か(相談時に過去事例の数などを確認)
- 料金体系が明確で、見積りを出してくれるか(着手金、報酬、成功報酬、分割可否)
- 対応スピード(初回相談のレスポンス、面談の取りやすさ)
- 連絡の取りやすさ、書類作成や裁判手続を代理してくれるかどうか
- 事務所の雰囲気や担当弁護士との相性(実際に会って判断するのが重要)

無料相談で複数の事務所を比較してから決めるのが安全です。

10) 最後に:次のアクション(おすすめの流れ)

1. 上記の「準備リスト」をもとに現状の借金額・収入・支出を整理する(Excel等にまとめると分かりやすい)。
2. 弁護士の無料相談を複数件受けて、「再生計画の概算」「費用見積り」「スケジュール感」を比較する。
3. 事務所選定後、正式に依頼→書類準備→申し立て、という流れになります。

まずは弁護士の無料相談で、あなたのケースでの「支払総額の試算」と「期待できる免除率(減額率)」を出してもらってください。実務に即した数値を出せるのは専門家だけです。必要なら、私から相談時に使える「現状を整理するテンプレート(簡易)」や「相談時に必ず聞く質問リスト」を作成して差し上げます。ご希望があれば教えてください。


1. 免除率の基礎と計算の前提を押さえる — 「免除率って何?」をはっきりさせよう

まず用語の整理から。ここをはっきり理解しておくと、実際の計算や専門家との話がスムーズになります。

- 免除率の定義(シンプル版)
- 免除率(%)=(免除される金額 ÷ 対象債務総額)×100
- 例:対象債務が1,000万円で、再生計画の返済総額が200万円なら、免除額は800万円で免除率は80%です。

- 「対象債務総額」とは何か
- 個人再生の手続で処理対象となる債務だけを含めます。税金や扶養料、罰金など非免除の債権は除外するのが通常(後述の非免除債権の項目で詳述)。

- 「再生計画で決まる総返済額」とは
- 裁判所に提出・認可される再生計画(支払総額・分割回数)の総和。これには元本と、場合によっては利息相当が含まれることがあります。最終的な総返済額が小さいほど免除率は高くなる、という構図です。

- 免除率を計算する際の注意点(前提条件)
- 分母(対象債務)に何を含めるか:住宅ローンの残債や優先債権をどう扱うかで計算が変わる。
- 非免除債権(税金、罰金、養育費など)は基本的に免除対象外で、別途支払い義務が残ることが多い。
- 再生計画は「最低弁済額」の規定(法令や裁判所の運用)を満たす必要があり、可処分所得や生活費の評価で決まるため、単純に任意で決められるわけではない。

筆者メモ(体験談)
私が関わったケースでは、クライアントが「全債務を丸ごと比べて免除率を予測」してしまい、税金滞納分を含めていたため当初の期待とはずれてしまいました。実務では「どの債務が個人再生の対象か」を最初に整理することが重要です。

1-1 免責と減額の違いを整理して理解する

法律用語は似ていてややこしいので、ここで簡単に区別します。

- 免責(破産手続で使われることが多い)
- 破産で免責が認められると、多くの債務が法的に支払義務が消滅(免責)します。免除率というより「免責の可否」が問題になります。

- 減額(個人再生での扱い)
- 個人再生は債務を「減額(再生計画に基づく弁済)」し、残った部分は事実上免除されます。つまり個人再生の「免除率」は減額後にどれだけ残高がカットされるかの割合です。

図でイメージ(言葉で説明)
- 債務総額:1000万円
- 再生計画で返済:200万円(5年分割など)
- 減額後(免除額):800万円 → 免除率80%

1-2 免除の対象となる債権の種類を整理する

どの債権が個人再生の「対象」になるかで免除率は変わります。代表的な分類を挙げます(詳細は後で事例と照合)。

- 一般的に対象になりやすい債務
- 消費者金融・カードローンの借入、銀行のカードローン、リボ残高、サラ金、クレジットカードのショッピング残高(分割払いの残債含む)
- 借入の元本・利息(ただし法的計算で変動)

- 優先的・担保付きで扱いが特殊な債務
- 住宅ローンや自動車ローン(担保付き債務)は、担保を残す(引き続き返済)か抵当権・担保権の処理を行うことで扱いが変わる
- 優先債権(破産手続で優先される債権)は個人再生の中でも別扱いになることがある

- 非免除債権(個人再生では原則免除されないことが多い)
- 税金・公課、過去の一部の罰金、扶養料・養育費、故意による不法行為に基づく損害賠償等
- これらは手続のタイプや個別判断で異なるため、該当債務がある場合は専門家が重要です

1-3 非免除債権とは何か—対象外となるケースを把握する

もう少し掘り下げます。非免除債権が含まれていると実際の「手取り負担」が変わります。

- 非免除債権の代表例と実務上の扱い
- 税金:地方税・国税は手続によっては免除対象外。滞納処分(差押え等)に対する別処理が必要な場合がある。
- 養育費:家族法上の扶養義務に関連する債務は免除されないことが多い。
- 罰金や科料:刑事責任に伴う支払いは免除にならない場合がある。
- 計算上の取り扱い
- 非免除債権は、免除率を算出する際の「対象債務総額」から除外して考えるのが実務的です。つまり「個人再生で免除可能な債務」だけで免除率を計算するのが正確な見積りになります。

注意喚起
非免除債権が少額でも毎月の生活を圧迫することがあるので、免除率だけを見て安心するのは危険です。私が関与した案件では、税金の滞納処理を別途行ったことで月々の負担が思ったより残ったケースがありました。

1-4 再生計画が免除率に与える影響と計算の前提条件を確認する

免除率の鍵は「再生計画」で決まる返済総額。ここで動く主な要素は次の通りです。

- 可処分所得(毎月の収入 − 必要生活費)
- 裁判所・担当書記官は収入と家族構成、必要生活費の基準(裁判所基準や実務での標準)を用いて可処分所得を算定します。
- 可処分所得が大きいほど返済可能額は増え、結果として免除率は下がります(つまり減額が小さくなる)。

- 生活費の見積り(家族人数や居住地で差が出る)
- 裁判所は全国一律の生活費早見表などを参考にすることがあり、実際の支出よりも標準値で判断される場合があります。

- 優先的支払い(養育費や税金等)と計画の相互作用
- 非免除債権が多いと、再生計画で許容される返済余地が限られるため、結果的に免除率の計算対象が変わることがあります。

実務的なヒント
再生計画の数字は、単に借金総額を見て「いくらカットされるか」を決めるのではなく、上の要素(収入、標準的生活費、非免除債権の有無)を組み合わせて決まることを覚えておいてください。

2. 小規模個人再生と給与所得者等再生の免除率の違いと計算のコツ — どちらが有利?

ここでは「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」という2つの代表的な個人再生の類型を比較します。どちらを選ぶかで計算の枠組みが変わります。

- 小規模個人再生(概念)
- 主に自営業者や不定期所得の人向け。債権者の意向(異議の有無)によって強制的な減額が可能になる場面がある。
- 債権者集会で一定の合意が得られない場合でも、裁判所判断で調整されることがあるため、結果的に免除率が高くなるケースも。

- 給与所得者等再生(概念)
- サラリーマンや安定収入のある給与所得者向け。収入と生活費ベースで「最低弁済額」が算出されるため、再生計画の返済額が明確になりやすい。
- 可処分所得に基づく計算は透明ですが、必然的に返済総額が大きくなることがあるため免除率は小規模再生より低くなる場合もあります。

- 代表的な違い(実務上の感覚)
- 小規模再生は債権者集会の結果次第で自由度があるぶん、交渉次第でより多く減額できる可能性あり。
- 給与所得者等再生は「安定収入がある」と見なされるため、裁判所は生活費以外の余剰金を返済に回す姿勢をとりやすい。

計算のコツ(実務的)
- どちらの方式でも、まず「対象債務総額」と「非免除債権」を明確に分ける。
- 小規模の場合、債権者の名簿と各債権の額面(契約書)を整理して、債権者集会での交渉材料(理由、財務状況の証拠)を用意する。
- 給与所得者等の場合は、源泉徴収票・給与明細で可処分所得を丁寧に証明し、必要生活費の根拠を用意する。

私見(経験)
個人的には、収入が不安定で債権者が多数に分かれているケースは小規模個人再生を検討する価値が高いと感じます。一方、毎月の給与が安定している人は給与所得者等再生の方が手続きがスムーズなことが多いです。

2-1 返済額の設定方法・モデルケースを確認する(実践的)

ここで実務でよくある「モデルケース」を用いて考え方を示します。各モデルは「対象債務総額」「生活費」「可処分所得」を仮定して、再生計画の返済額→免除率を示します。

モデルA(自営業・小規模向け)
- 対象債務:1,200万円
- 再生計画での返済総額(見込み):240万円(5年で月4万円=計240万円)
- 免除額:960万円 → 免除率80%

モデルB(給与所得者等)
- 対象債務:800万円
- 可処分所得が高めのため返済総額(見込み):320万円(5年で月5.3万円)
- 免除額:480万円 → 免除率60%

ポイント解説
- 同じ債務総額でも生活状況(可処分所得)で結果が大きく変わります。
- モデルはあくまで「見込み」。裁判所の判断、債権者の反応、提出する証拠によって最終数字は変化します。

2-2 免除率の目安とケース別の差を整理する

実務で見られるおおよその目安(参考値)を挙げます。ここでは過度に断定はしませんが、ケースごとの典型的な幅を示します。

- 小規模個人再生
- 目安の免除率:50%~90%(対象債務の状況と債権者の同意次第で大きく変動)
- 給与所得者等再生
- 目安の免除率:30%~70%(可処分所得や生活費の見積りにより幅がある)

これらはあくまで目安です。個別案件では上記を大きく外れることもあります。

2-3 計算時の注意点(利息・遅延損害金・非免除債権を含む影響)

計算で見落としがちなポイントをまとめます。

- 利息・遅延損害金の扱い
- 実務上、元本と利息・遅延損害金をどう扱うかで再生計画の「総額」が変わります。債権者の請求の仕方や合意により一部カットされるケースがあります。
- 債権間の優先順位
- 担保付き債権(住宅ローンなど)は担保処理を別にすることが多く、計算から除外することがある。
- 計算上の落とし穴
- 「借入総額」と「個人再生の対象となる債務総額」を混同しない。
- 非免除債権を計算に入れると見かけの免除率は変わるが、実際の家計の負担は別建てで残る点に注意。

2-4 実務で使えるコツと落とし穴を整理する

- 準備する書類は多めに用意:契約書、返済履歴、源泉徴収票、確定申告書(自営業者の場合)、銀行通帳、家計の証明など。
- 債権者リストを自分で作る:債権者名、残高、最終返済日、担保の有無を一覧にする習慣をつけると専門家に相談しやすい。
- 生活費の根拠をしっかり用意:領収書や家計簿で実支出を示せると裁判所の判断に説得力が出る。

ワンポイント
実務で「免除率だけを先に求めたい」という相談をよく受けますが、まずは「対象債務の特定」と「非免除債権の有無」を整理する作業が不要不急の時間短縮になります。

3. 実例で学ぶ免除率の計算 — 手を動かして理解しよう

ここからは具体例を順を追って計算します。各例で、対象債務の特定、再生計画での返済見込み、非免除債権の扱いを示します。

3-1 例1:借入総額1,000万円、再生計画で返済200万円の場合の計算

ケースの前提
- 対象債務総額(個人再生の対象にできる部分):1,000万円
- 非免除債権は別途(ここでは0として計算)
- 再生計画での総返済額:200万円

計算手順
1. 免除額 = 対象債務総額 − 再生計画での返済総額
→ 1,000万円 − 200万円 = 800万円
2. 免除率 = 免除額 ÷ 対象債務総額 × 100
→ 800万円 ÷ 1,000万円 × 100 = 80%

解釈
- このケースでは8割がチャラになる計算です。
- ただし、現実には税金や扶養費があると「家計上の負担」は別に残ります。

注意点
- 「返済200万円」は裁判所が可処分所得等を基準に認めた額である必要があります。単に「200万円で合意したい」と言っても、証拠が無ければ却下されることがあります。

3-2 例2:借入総額500万円、再生計画で返済100万円の場合の計算

ケースの前提
- 対象債務総額:500万円
- 非免除債権:50万円(税金) — これは個人再生の対象外
- 再生計画での返済総額:100万円(対象債務分)

計算手順
1. 対象債務総額(個人再生対象) = 500万円(税金の50万円はここに含めない)
2. 免除額 = 500万円 − 100万円 = 400万円
3. 免除率 = 400万円 ÷ 500万円 × 100 = 80%

家計上の実負担
- 個人再生での支払い:再生計画による100万円(分割)
- 非免除の税金:別途50万円の支払い(分割や別措置の必要あり)
- 合計で考えると150万円相当を別途考慮しなければならない

ポイント
- 表面上の免除率(上の80%)は魅力的でも、非免除分が家計を圧迫する場合があるため、合計の負担で判断することが重要です。

3-3 税金・公課・罰金等の非免除債権を含むケースの処理

ここは非常に実務的で重要なポイントです。

- 税金・公課の扱い
- 多くの場合、税金(国税・地方税)は個人再生で免除されないか、免除対象外と判断されることが多いです(手続やケースにより差あり)。
- 税金は滞納処分(差押え等)や分納交渉で別に対応が必要となることがある。

- 罰金・科料
- 刑罰に基づく支払いは免除されないことが多いが、個別の事情で判断が変わる可能性あり。

- 実務での処理例
- 個人再生の申立てとは別に税務署や市区町村役場と分納協議を行い、月次での支払い計画を作る。
- 事前に税金の扱いを弁護士と確認し、再生計画に取り込める部分と取り込めない部分を明示する。

私の経験談
ある案件で、税金滞納が判明していなかったため、再生計画成立後に税務署から差押え予告が来てしまい、追加の交渉が必要になったことがあります。事前の債務棚卸(リスト化)は本当に重要です。

3-4 住宅ローン・自動車ローンなど優先債権の扱い

担保付き債務の扱いは個人再生では特に注意が必要です。

- 住宅ローン特則(リスケと同時利用の注意点)
- 住宅ローンを残したまま個人再生をする場合、住宅ローン特則の適用や担保権者との交渉が必要になることがあります。担保を残す選択なら、住宅ローン自体は再生計画の対象から外されるケースが多い。
- 自動車ローン
- 担保(車両)が残る場合、ローンを残す・引き上げられるリスクを検討する必要がある。
- 計算への影響
- 担保付き債務が対象外の場合、免除率は担保がない債務のみで計算すべきです。誤って担保付き債務を含めると期待値と実際が乖離します。

3-5 計算のチェックリストと注意点

最後に計算ミスを防ぐチェックリストを提示します。

- 対象債務リストは作ったか?(債権者名・金額・担保の有無)
- 非免除債権は特定できているか?(税金・養育費等)
- 再生計画に含める利息・遅延金の扱いはどうなるのか確認したか?
- 返済期間と分割回数(5年が基準になることが多いなど)を確認したか?
- 裁判所基準の生活費と自分の実支出に大きな差はないか?(差があれば証拠を準備)

ツール的アドバイス
簡易なエクセル表で「債権名・金額・非免除(Y/N)・計算用残高」と列を作っておけば、計算ミスをかなり減らせます。私も相談時は必ずこの表を作るようにしています。

4. 申立ての流れと専門家の活用 — 実務ステップを具体的に示す

申立ての一般的な流れと、各段階で用意すべきことを順に示します。

4-1 申立ての全体の流れ(予備調査から裁判所提出まで)

1. 予備調査・自己診断
- 債務の棚卸し、収入・支出の把握、非免除債権の確認。
2. 専門家(弁護士/司法書士)への相談
- 相談で見込みの再生計画を仮作成し、手続きの可否・費用見積りを確認。
3. 必要書類の収集(詳細は次節)
4. 申立書類の作成(再生計画案を含む)
5. 裁判所提出・受理
6. 債権者への通知・債権者集会(小規模の場合)
7. 再生計画の認可(裁判所の認可決定)
8. 実行:再生計画に従った支払開始

所要期間
- 申立てから認可まで数か月~1年程度が目安(個別事情により変動)。

4-2 必要書類の準備と整理のコツ

代表的な提出書類(一覧)
- 債権者一覧(債権者名、住所、各債務の残高)
- 借入契約書・保証契約書の写し
- 給与明細、源泉徴収票、確定申告書(自営業者)
- 銀行通帳の写し(数か月分)
- 家計状況を示す資料(光熱費、家賃等の領収書)
- 住民票、戸籍謄本(必要時)
- その他:賃貸借契約書、車検証(自動車ローンがある場合)

整理のコツ
- 重要書類は原本とコピーを用意。裁判所提出用はコピーでOKな場合が多いが、原本提示が求められる場面もある。
- 日付順・債権者別にファイルを分けると弁護士や裁判所とのやり取りがスムーズ。

4-3 弁護士・司法書士の役割と選び方のポイント

誰に頼むかで手続きのスムーズさや結果に差が出ることもあります。

- 弁護士の役割
- 法的アドバイス、書類作成、債権者との交渉、裁判所対応まで包括的に担当可能。複雑な税金絡みや異議対応が予想される場合は弁護士が有利です。
- 司法書士の役割
- 債務額が比較的小規模で、手続が比較的単純な場合に一定範囲で代理が可能(ただし代理できる金額の上限等、業務範囲の制限あり)。
- 選び方ポイント
- 個人再生の経験豊富な事務所かどうか(過去の手続の実績)。
- 費用の内訳が明確か(着手金、報酬、別途実費)。
- 初回相談での説明がわかりやすいか。

4-4 公的サポートの活用:法テラスほかの利用方法

- 法テラス(日本司法支援センター)
- 経済的に困難な場合、法律相談や弁護士費用の立替制度を利用できる場合があります。条件や手続きの詳細は法テラスに確認が必要です。
- 日本弁護士連合会・地方の司法書士会
- 相談窓口の案内や、無料相談の情報を提供しています。

実例
- 生活保護や低所得者向けの支援制度を利用して、手続き費用の一部をカバーするケースが実務であります。まずは法テラスに相談してみるのがおすすめです。

4-5 費用の目安と資金計画・分割払いの選択肢

- 弁護士費用(目安)
- 着手金+成功報酬で設定している事務所が多く、総額で数十万円~数百万円の幅があります(案件の複雑性による)。事務所ごとに幅があるため、複数見積もりを取るのが安全です。
- 裁判所手数料
- 書類提出や手続きにかかる実費は別途必要です(数千円~数万円)。
- 支払い方法
- 多くの事務所が分割払いを受け付けています。法テラスの立替制度を利用できるか確認してみてください。

アドバイス
費用を理由に相談を先延ばしにするのは避けましょう。早めに相談することで手続きの選択肢や負担軽減の道が見えることが多いです。

5. よくある質問と実務のポイント — 読者の疑問を丸ごと解消

ここではFAQ形式で、よくある疑問を簡潔に回答します。

5-1 免除率が変動する要因と判断のポイント

Q:なぜ同じ借金額でも免除率が違うの?
A:主要因は「可処分所得」と「非免除債権の有無」、そして「債権者の反応(小規模再生での異議)」です。裁判所は家計の実情を見て返済可能額を算定します。

5-2 再生計画の変更・修正は可能か

Q:一度認可された再生計画は変更できる?
A:認可後の変更は限定的で、計画を変更するには再度の手続や債権者の合意が必要になる場合があります。急な収入悪化など特別な事情がある場合は弁護士と相談してください。

5-3 免責と免除の違いの理解を深める

Q:個人再生と破産の違いは?
A:個人再生は債務の一部を返済して残りを免除(減額)してもらう手続で、住宅ローンを残せる点が破産と異なります。破産は裁判所が免責を認めれば広範囲に債務が消滅する一方、資産処分などのデメリットもあります。

5-4 よくある誤解と正しい理解の整理

- 誤解:個人再生すればすべての借金が消える
- 正:非免除債権や担保債務は残ることが多い。
- 誤解:免除率=家計負担が完全に軽くなる指標
- 正:免除率はあくまで対象債務に対する割合。非免除分や手続費用は別途負担となる。

5-5 まとめと今後の行動計画(次の一歩)

ここで、読者がすぐ取れる実務的なアクションプランを示します。

短期(今すぐ)
- 債務の一覧表を作る(債務名、残高、連絡先、担保の有無、非免除の可能性)
- 源泉徴収票・給与明細・確定申告書など、収入の証拠を集める

中期(1~2週間)
- 法テラスもしくは弁護士事務所へ初回相談を予約する
- 必要書類の不足をチェックして補う

長期(決断後)
- 弁護士と再生計画案を作成、裁判所へ申立て
- 認可後は再生計画に従った返済管理を厳格に行う

最後の一言
「何から始めればいいかわからない」という声をよく聞きます。まずは債務棚卸しと収入証明の準備から始めるだけで、道筋がはっきりします。早めの相談が最も有効な対策です。

最終セクション: まとめ

ポイントを短く整理します。

- 免除率はシンプルに「(対象債務 − 再生計画での返済)÷対象債務」で計算できる。
- 正確な免除率を出すには、「対象債務の特定」「非免除債権の除外」「可処分所得の正確な把握」が必要。
- 小規模個人再生と給与所得者等再生で制度運用や計算の枠組みが変わるため、どちらが有利かは個別事情次第。
- 手続の流れ、必要書類、費用について事前に整理し、法テラスや弁護士を活用して進めるのが賢明。
- 最終的には専門家の確認が不可欠。この記事で概算の見通しを立て、次の一手(相談予約)につなげてください。
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参考・出典(この記事で参照した公的情報や実務解説)
- 裁判所「民事再生手続(個人再生)の概要」ページ
- 法務省「民事再生法に関する解説」
- 日本司法支援センター(法テラス)「個人再生・債務整理に関する相談案内」
- 日本弁護士連合会・各地方弁護士会による債務整理ガイド
- 金融庁および関係省庁の債務整理に関する公表資料

(注)本記事は一般的な情報提供を目的としています。具体的な適用・判定は個別事案ごとに異なるため、最終的な判断や手続きは弁護士または司法書士などの専門家にご相談ください。

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