個人再生 抵当権を守る方法|自宅を残すための手続き・競売回避・費用目安を徹底解説

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個人再生 抵当権を守る方法|自宅を残すための手続き・競売回避・費用目安を徹底解説

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この記事を読むことで分かるメリットと結論

結論:抵当権のついた自宅でも、状況次第で個人再生は有効な選択肢です。住宅ローン特則(住宅資金特別条項)を利用すれば、抵当権付きの住宅を手放さずに再生計画を進められるケースが多く、競売(強制売却)を回避するための実務的手順やタイミング、必要書類、費用の目安をこの記事で整理します。弁護士や法テラスを早めに頼ることが成功率を上げる鍵です。



「個人再生」と「抵当権」──住宅を守りたい人が最初に知るべきこと


「住宅ローンが残っているけど、他の借金が増えて生活が苦しい」「個人再生で借金を減らしたいけど、抵当権(=住宅ローンの担保)がついた家はどうなる?」――こうした不安で検索している方向けに、知っておきたい仕組み、実務上の選択肢、簡単な費用・返済シミュレーション、弁護士への相談時の準備と相談の進め方をわかりやすくまとめます。最終的に専門家の無料相談(弁護士)を受けて判断する流れへつなげられる内容です。

※以下は一般的なルール・実務の説明と、分かりやすくするための仮定に基づいたシミュレーション例です。最終判断・具体的処理は弁護士との相談で決めてください。

まず押さえるポイント(要点)


- 抵当権とは:主に住宅ローンで使われる、不動産を担保にする権利。借金を返せないとき、抵当権があれば債権者はその不動産から優先的に回収できます。
- 個人再生(個人向け民事再生)の特徴:主に「住宅ローンを除く無担保債権(クレジット、カードローン、消費者ローンなど)」を大幅に圧縮できる制度。原則、住宅ローンに付された抵当権をそのまま残して住宅を保有する選択肢があります(住宅ローン特則)。
- 抵当権がある場合の重要点:不動産の評価額がローン残高より低ければ、その差額部分は無担保債権として個人再生の対象になり得る。逆に評価額がローン残高より高ければ、通常、抵当権は残るため住宅ローン自体は原則として減らない。
- 住宅を手放す選択肢もある:抵当権設定物件を手放す(競売や任意売却により債権者が回収)ことで、そこで生じる扱いはケースごとに異なります。どの選択が有利かは債務総額・不動産評価・収入見込みで決まります。

個人再生で住宅を「残す」「手放す」それぞれの扱い


1. 住宅を残す(住宅ローンは契約どおり返済)
- 「住宅ローン特則(住宅資金特別条項)」を利用することで、住宅ローンの支払いは従来どおり続け、その他の借金だけを再生計画で整理します。
- ただし、ローン残高が不動産評価を上回る場合、超過分は無担保債権として個人再生の対象になることが多いです(その分は圧縮対象となり得ます)。
- メリット:住み続けられる。ローン自体は通常減らないが、生活再建のための余裕が生まれる。
- デメリット:住宅ローンは引き続き返済が必要。最終的に返済不能になると競売などのリスクは残る。

2. 住宅を手放す(担保物件を引き渡す/売却する)
- 競売や任意売却で不動産が処分され、取得価格と債権額の差額(不足額)が無担保債権として扱われることがあります。
- 手放すことで個人再生や自己破産の処理がしやすくなる場合もあります。
- メリット:住宅にかかる負担(固定資産税、維持費、ローン)がなくなる。全体の債務整理がシンプルになることも。
- デメリット:住まいを失う・引っ越しが必要。

よくある疑問(Q&A)


Q. 個人再生で住宅ローンは絶対に減らせないの?
A. 基本的に住宅ローンに付く抵当権部分は再生計画で減額されない扱いが原則です。ただし、担保価値(不動産評価)よりローン残高が多い場合の超過分は無担保債権として扱われ得ます。具体的処理は個別ケースで変わります。

Q. 抵当権を外すにはどうしたらいい?
A. 抵当権を外すには債権全額を弁済するか、抵当権者と合意して解除する(または競売・売却後に債権処理される)必要があります。個人再生の枠内で抵当権を解除する方法は限定的です。

Q. 自己破産と比べてどっちがいい?
A. 自己破産は原則として免責(借金免除)を得られますが、抵当権のついた住宅は維持が難しい場合が多いです。個人再生は住宅を残す可能性が高い一方で、免除されない債権(住宅ローンなど)がある点は注意が必要です。

費用と期間の目安(一般的な想定)


※実際の費用・期間は事務所や案件で大きく異なるため、以下は「一般的な目安」です。相談先で必ず見積もりを確認してください。

- 個人再生の弁護士費用(目安):30万円~60万円程度(着手金+成功報酬などの合算)。事務所により分割払いに対応することが多いです。
- 裁判所費用・手数料:数万円~十数万円(申立て、登記等の実費)。
- 期間の目安:申立てから再生計画確定までおおむね4~12か月程度が多い(ケースにより短い・長い)。
- 任意整理の場合:弁護士費用は1社あたり数万円~、合計で数十万円程度が一般的。再交渉で債務が圧縮されるが、担保のある債権は対象外になることが多い。
- 自己破産の場合:弁護士費用は30万円前後~、裁判所費用・予納金等が別途必要。住宅ローン付き不動産は処分対象になることが多い。

(繰り返しますが、事務所ごとに報酬体系や割引、分割対応は異なります。初回相談で詳細見積を必ず取ってください。)

シンプルな返済シミュレーション(数値例で比較)


以下は「例」で、実際の裁判所の判断や個別条項に依存します。実務判断は弁護士に確認してください。

前提(仮定)
- 住宅評価額:2,000万円
- 住宅ローン残高:2,500万円(抵当権あり)
- 他の無担保債務合計:400万円
- 年収・家族構成等はここでは簡略化(個人再生の可否や最低弁済額は収入等で左右されます)

ケースA:個人再生で住宅を残す(住宅ローン特則)
- 抵当権の目的物評価が2,000万円なので、抵当権に基づく優先弁済の範囲は2,000万円とみなされ、残り500万円(= 2,500−2,000)は無担保債権として扱われる可能性あり。
- 無担保債権(元々の400万円)+超過分500万円=900万円が個人再生の圧縮対象になる可能性。
- 圧縮後(仮に再生プランで総額の40%を支払うと仮定):900万円 × 40% = 360万円を分割で支払う(3~5年等)。
- 住宅ローンは契約どおり支払い継続(残り2,500万円の分割返済は別途継続)。

ケースB:任意売却/手放して個人再生
- 住宅を売却し取得額が1,800万円だった場合、売却で回収されても残債は700万円(= 2,500−1,800)が残る。これが無担保債権になる可能性がある。
- 無担保債務400万円+残債700万円=1,100万円が整理対象に。仮に40%で整理できれば支払額は440万円に。
- 住宅は手放すため引越しが必要。

ケースC:自己破産
- 一般には無担保債務は免責される可能性があるが、抵当権付き不動産は債権者の回収対象になり、住宅を維持するのは難しいケースが多い(特別な事情があれば異なることもあり得る)。
- 住宅を維持したい場合は個人再生の方が向いていることが多い。

※上の「40%」という数字は説明のための仮定です。実際の弁済割合・最低弁済額は収入・家族・財産状況等で算出されます。必ず弁護士に個別見積を取ってください。

弁護士(債務整理)に無料相談するメリットと選び方


メリット
- 抵当権や不動産評価、再生計画の作成など専門的判断が必要な場面で的確な選択肢が得られる。
- 競売・任意売却、住宅ローン特則の適用可否や、具体的な返済額シミュレーションを提示してくれる。
- 債権者対応(受任後の督促停止や交渉)を任せられるため精神的負担が軽くなる。

選ぶときのチェックポイント
- 「個人再生」と「抵当権」についての経験が豊富か(同種案件の実績)
- 不動産評価や担保処理に慣れているか(住宅を残したい人は重要)
- 費用体系が明確か(着手金・成功報酬・分割可否)
- 初回相談時に具体的なシミュレーションや書類リストを出してくれるか
- コミュニケーションが取りやすく、説明が分かりやすいか

無料相談に行く前に準備しておくと話が早いもの(持参・整理リスト)


- 借入一覧:債権者名、債権残高、借入日、返済条件が分かるもの(最新の取引残高証明、請求書、契約書等)
- 住宅に関する書類:登記簿謄本(全部事項証明書)、ローン契約書、返済予定表、不動産査定書や固定資産税評価額の資料があれば便利
- 家計の状況:直近の給与明細(数か月分)、源泉徴収票、家賃・光熱費・生活費の月額一覧、家族構成
- その他:差押え通知や各種督促状(あれば)、過去の債務整理の履歴

相談で必ず聞くべき質問例
- 私のケースで「個人再生」は現実的か?住宅を残せる可能性はどの程度か?
- もし残せない場合、任意売却や売却によるメリット・デメリットは?
- 想定される弁護士費用の総額(内訳)と支払方法(分割可否)を教えてほしい。
- 相談から申立て、完了までの期間とスケジュール感を示してほしい。
- 万が一の場合(収入が減る、急に支払不能になった時)の対応は?

まとめと次の一手(行動プラン)


1. まずは書類(借入一覧、登記情報、給与明細等)を揃える。
2. 弁護士の無料相談を受け、住宅を残したいかどうかの方針を決める。
3. 方針に沿って個人再生申立てか、任意売却・別の整理手段の準備を開始する。
4. 弁護士と費用や支払い方法、スケジュールを確認し、着手する。

住宅(抵当権付きの不動産)をどう扱うかは人生に直結する重大な判断です。まずは弁護士の無料相談で現状を見せ、複数の選択肢と費用見積を比較したうえで決めることを強くおすすめします。必要なら相談で聞くべきポイントや持参書類のチェックリストをさらに具体化してお手伝いします。どうしますか?無料相談に向けて書類チェックリストを作るところから一緒に進めましょうか。


1. 個人再生と抵当権の基本を理解する — まずは仕組みを押さえよう

個人再生(個人民事再生)は借金を法的に減額して再建を図る手続きで、住宅ローンなど抵当権(担保権)が付いた不動産がある場合でも選べる手段です。ただし「抵当権そのもの」を裁判所が勝手に解除してくれるわけではありません。ここでは個人再生の概要、抵当権の仕組み、両者の関係をやさしく整理します。

1-1. 個人再生の概要と適用条件

個人再生は、債務総額や収入の状況に応じて借金の一部を返済する計画を裁判所が認可する制度です。主に給与所得者等再生(通常の個人再生)と小規模個人再生の区分があります。要点としては、原則として借金が一定額を超える(目安は5000万円以下が一般的)こと、定期的な収入があることなどが適用の前提となります。免責とは違い、「一定の再生計画に基づき返済を続ける」ことが求められます。

1-2. 抵当権の仕組みと影響(担保権の基本)

抵当権は、債務者がローンを返済しなかった場合に債権者(主に銀行等)が不動産を競売にかけて優先的に弁済を受けるための権利です。抵当権が設定されていると、その不動産の処分には抵当権者の同意や競売の手続きが関わってきます。抵当権は「担保」なので、債務整理で無条件に消せるものではありません。

1-3. 個人再生と抵当権の関係性(居住の安定性と担保の扱い)

重要なポイントは、個人再生では「担保権(抵当権)の効力自体は原則として維持される」ことです。つまり、抵当権がある場合でも、抵当権者(銀行等)との関係をどう扱うかが再生計画での焦点になります。住宅ローンが残る自宅を残すためには、住宅ローン特則を利用する、あるいは抵当権を外すための任意売却・買い替えなどの選択肢を検討します。

1-4. 抵当権付き物件が対象となるかの判断ポイント

抵当権付き自宅が個人再生で残せるかは次の要素で判断します:住宅ローンの残高、物件の評価額、今後の収入見通し、他の債務の金額、抵当権者(銀行)の姿勢。実務上、住宅ローンを今後も通常通り返済できる見込みがあり、再生計画が認可されれば居住継続は十分に可能です。一方、返済見込みがなく競売が差し迫っている場合は、任意売却や(場合によっては)引越しも検討する必要があります。

1-5. 競売・任意売却の基本と比較(どちらを選ぶべきか)

競売は裁判所を通じた強制売却で、売却額が市場価格より低くなる傾向があり、ローン残債との差(残債=不足金)は引き続き債務として残る可能性があります。任意売却は債権者と合意のもと市場で売る方法で、時間が許せば競売より高値で売れる可能性が高く、残債圧縮や返済交渉がしやすくなります。個人再生は「家を残す」選択肢を優先する場合に強力ですが、任意売却と組み合わせて負担を抑える戦略もあります。

(このセクションは、個人再生と抵当権に関する基礎を具体的に解説しました。次は実際の手続きフローと現場での対応を深掘りします。)

2. 抵当権付き自宅を守るための手続きの流れ — 実務的に何をいつやるか

ここでは、具体的に「いつ何を準備するか」「誰に相談するか」「どんな書類が必要か」など、5つ以上の小見出しに分けて実務フローを解説します。タイミングが成功を左右しますので、早めの行動がカギです。

2-1. まず相談するべき専門家と窓口(法テラス、弁護士、司法書士の役割)

最初に頼るべきは弁護士か法テラスです。法テラス(日本司法支援センター)は収入条件に応じて無料相談や費用立替などの支援が受けられます。弁護士は法的代理・交渉力で強みがあり、銀行との交渉、再生計画の作成、裁判所対応を任せられます。司法書士は不動産登記や書類作成で役立ちますが、個人再生の代理権は制限されるため、複雑なケースでは弁護士が適任です。

2-2. 申立て前に揃えるべき書類と準備リスト

一般的に必要な書類(代表例):
- 身分証明書(運転免許証等)
- 住民票(世帯全員分が必要な場合あり)
- 直近の源泉徴収票または給与明細(直近数か月)
- 銀行の預金通帳の写し(直近数か月分)
- 各債権者の請求書・督促状・借入残高証明
- 不動産の登記簿謄本(登記事項証明書)
- 固定資産税納税通知書、不動産評価が分かる資料
- 事業所得者は収支計算書・確定申告書
- 家計の収支簿や光熱費の領収書等
これらを漏れなく揃えることで、再生計画の説得力が増します。

2-3. 申立てのタイミングとスケジュール感

一般的な流れは「相談→書類準備→申し立て→再生手続開始決定→再生計画提出→再生計画認可→返済開始」です。弁護士に依頼してから申し立てまでの準備期間はケースにより数週間~数ヶ月。競売が差し迫っている場合は緊急申立てや保全措置を検討します。重要なのは「競売の期日(競売開始決定や執行期日)に間に合うよう」行動することです。

2-4. 減額・分割を含む返済計画案の作成ポイント

再生計画では、借金総額、可処分所得、生活費を踏まえて現実的な返済額を示します。住宅ローン特則を利用する場合は、住宅ローンの返済分は再生計画の外で通常通り支払う前提を明確にする必要があります。計画案は裁判所と再生委員が妥当性を検討するため、収支表の整合性や将来見通しの合理性が重要です。

2-5. 住居の居住継続の取り扱いと暫定措置

個人再生の申立て後、裁判所が再生手続開始決定を出すと、原則として強制執行(競売等)は停止されます。ただし開始決定が出る前の段階での差押えや競売手続きに対しては、弁護士を通じた保全的措置(仮処分や保全命令の申請など)を検討する必要があります。正確な可否は裁判所の判断次第のため、差し迫っている場合は速やかに弁護士に相談してください。

2-6. 申立て後のコントロール(収入の見通し・支出の見直し)

手続中も家計管理は重要です。再生計画が認可された後に計画通りに支払うため、収入増加の工夫や無駄な支出削減、場合によっては就業形態の見直しが必要なこともあります。裁判所は現実的な返済計画を重視するため、申立て後の生活改善策を示せると有利です。

2-7. 弁護士費用の分割払いと費用対効果の考え方

弁護士費用は事務所により差がありますが、個人再生では着手金+成功報酬の形が多く、総額で概ね30万~60万円程度(事案により上下)というのが一つの目安です。法テラスの費用立替が利用できる場合や分割払いが可能な弁護士事務所もあるため、初回相談で支払方法を確認しましょう。費用対効果は「残したい資産(自宅)の価値」と「長期的な生活再建」を考えると見えやすくなります。

2-8. 公的な支援制度の活用法(法テラスのサポート例)

法テラスは収入基準を満たせば無料相談や弁護士費用の立替、場合により返済免除の相談も可能です。具体的には、まず法テラスで初期相談を受けて、弁護士の紹介や費用負担の相談をする流れが現実的です。公的支援の活用は早めの相談が効果的です。

2-9. 手続き中の電話・メールの連絡窓口と記録管理

銀行や債権者とのやり取り、裁判所とのやり取りは全て記録を残しましょう。弁護士を代理人に選任した場合、通常は弁護士窓口での対応が中心になりますが、債権者との意思疎通履歴(メール、手紙、通話メモ)は後々の証拠として有用です。

2-10. 不動産の評価と競売回避の現実的ライン

不動産の路線価・固定資産税評価額・実勢価格の3点から評価を行い、ローン残高との比較で「抵当権を残して居住継続できるか」を見ます。市場評価がローン残高を下回る「オーバーローン」の場合は、住宅ローン特則だけでは難しく、任意売却を並行検討する方が現実的です。

(以上が実務的な流れです。次章では実際のケーススタディでより具体的に掘り下げます。)

3. ケーススタディと実践的ヒント — 実例から学ぶ成功と失敗

ここでは具体的なケース(仮名・仮想事例)を用いて、個人再生と抵当権対応での成功例・失敗例、実務感覚を交えて解説します。実例は相談現場でよく見る典型パターンに基づいています。

3-1. ケースA:自宅の抵当権が設定された状態からの再生成功例

事例:佐藤さん(37歳、会社員)。住宅ローン残高3000万円、他の借入800万円。月収は約40万円、家族構成は妻子あり。弁護士に依頼し、住宅ローンは通常の返済を継続、他の無担保債務800万円を個人再生で3年計画で圧縮。結果として居住継続が可能になり、家計再建に成功しました。ポイントは収入の安定性と早期の相談でした。

3-2. ケースB:自営業の資金繰り悪化と居住継続を両立させた実例

事例:中島さん(48歳、自営業)。収入は変動が激しく、固定費負担が重かった。まず節税や事業形態の見直しを弁護士と税理士の連携で実施。個人再生申立てでは、収入のブレを補うために現実的な返済条件を示し、再生委員と折衝して計画認可を得ました。自営業者は収支の「見える化」が成功の鍵です。

3-3. ケースC:夫婦での協力体制と手続きの工夫

事例:鈴木夫妻。妻の収入が安定していたため、夫が主債務者として個人再生を行い、夫婦で家計見直しを実行。家族の協力で生活費を圧縮し、再生計画の信頼性が高まりました。家族との連携は心理的にも手続き上も有利です。

3-4. ケースD:任意売却と個人再生の比較で最適解を見つけた例

事例:高橋さん(55歳)。物件の評価が低く、オーバーローンのリスクが高かったため、任意売却で債権者と調整して市場での売却を優先。売却益でローン残債の一部を処理し、残債は個人再生で圧縮。結果的に自己破産を回避し、生活再建を図りました。任意売却と個人再生の組合せは効果的な場合があります。

3-5. ケースE:よくある失敗と回避策(書類不備、期限遅延など)

よくある失敗は「書類不足」「期限遅延」「初動が遅れて競売手続きが進んでしまう」こと。回避策としては、早期相談・弁護士窓口の確保、書類チェックリストの徹底、債権者とのコミュニケーションを継続することが有効です。

3-6. 体験談:実務で感じた注意点・心構え

私が相談に関わったケースで強く感じるのは「最初の72時間の行動」が非常に大事だという点です。督促状が来た段階で動くか、競売予告が届いてから動くかで選べる方策が変わります。早めに弁護士へ連絡すれば、保全措置や交渉で結果が大きく変わることを何度も見てきました。感情的にならず、記録を残し、専門家の助言を仰ぐことが成功の秘訣です。

3-7. 専門家が語る「現実的なタイムライン」と「判断の分かれ道」

専門家の観点では、ポイントは「競売期日までに裁判所の開始決定を得られるか」「住宅ローンの返済が継続可能か」「物件評価とローン残高のバランス」です。これらが分かれ道となり、多くは「融資先(銀行)との交渉力」と「提出書類の整備度」で結果が左右されます。

3-8. ファーストコンタクト時の質問リストと心構え

相談時に聞くべきこと:
- 弁護士費用の目安と支払い方法
- 手続きの概ねの期間と見通し
- 競売期日の有無とそれに対する対応策
- 住宅ローン特則の適用可能性
- 任意売却と個人再生、どちらが適切かの判断根拠
心構えとしては正直に現状を伝え、必要書類を早めに準備することです。

3-9. よくある誤解と真実(免責・取り扱いの誤解を解く)

誤解例:「個人再生すれば抵当権は消える」→真実:抵当権は原則維持されます。誤解例:「申立てすればすぐに競売が止まる」→真実:裁判所の開始決定までは手続きが必要で、差し迫った競売には別途保全手段が必要な場合があります。これらはケースバイケースなので、専門家との確認が必須です。

(この章では複数の具体例と体験を交えて、実務的に役立つポイントを紹介しました。次はFAQで疑問をひとつずつクリアにします。)

4. よくある質問と専門家への質問リスト — 迷ったらまずここを確認

検索でよく出るQ&A形式で、実務で役立つ具体的な質問と回答を整理しました。弁護士に相談する際は、この質問リストをそのまま持参すると効率的です。

4-1. 個人再生と抵当権の基本的な仕組みは?

回答:個人再生は無担保債務の圧縮を図る手続きを主目的とし、抵当権(担保)は原則として維持されます。住宅を残したい場合は住宅ローン特則を検討します。

4-2. 抵当権付き自宅を守るための最適な選択肢は何か?

回答:収入が安定していてローンの継続返済が可能なら個人再生の住宅ローン特則が有力です。オーバーローンや返済見込みがない場合は任意売却も選択肢になります。ケースによっては自己破産が適切なこともあります。

4-3. 申立てにかかる費用の目安と分割支払の可否は?

回答:弁護士費用は30万~60万程度が一般的な目安(事務所・事案により差あり)。裁判所手数料や官報掲載料なども別途必要です。多くの弁護士事務所で分割払いの相談が可能で、法テラスの費用立替制度の利用も検討できます。

4-4. 弁護士費用の相場と費用対効果の見極め方

回答:弁護士の得意分野(債務整理に特化しているか)、過去の成功実績、費用の内訳(着手金・報酬・実費)を比較しましょう。費用対効果は「残せる資産(自宅)の価値」「生活再建の速さ」で判断します。

4-5. 免責条件と期間、影響範囲はどうなるか?

回答:個人再生は免責手続きとは異なり、再生計画に基づく返済が必要です。免責(借金の免除)と比べると扱いは異なりますが、再生計画が完遂すれば残債が圧縮され生活再建が可能になります。期間は通常3~5年の返済期間が多いです。

4-6. 相談時に用意すべき情報と質問リスト

回答:前節の「ファーストコンタクト時の質問リスト」と書類リストを参照してください。加えて、現在の督促状や競売通知の有無は必ず持参しましょう。

4-7. 法テラスの活用方法と受けられる支援

回答:法テラスは収入基準を満たせば無料相談、弁護士費用立替、公的支援の案内を受けられます。まずは最寄りの法テラスで初回相談を申込むのが現実的です。

4-8. 競売回避の現実的な可能性とリスク

回答:競売は基本的に債権者主導。申立てや任意交渉、任意売却、保全手続(仮処分など)で回避できるケースが多いですが、完全保証はできません。差押えが進んでいる場合は時間との勝負になります。

4-9. 申立て後の生活費・住居確保の実務的ポイント

回答:再生計画が認可されれば支払計画に従って生活していくことになります。家計が厳しい場合は市区町村の生活支援や福祉制度の活用、住居確保給付金なども検討できることがあります。

4-10. よくある誤解と正しい理解のポイント

回答:前章で述べた通り、抵当権は自動的には消えません。申立てで直ちに強制執行が止まるわけでもありません。専門家の見解をもらい、具体的なタイムラインを確認することが重要です。

(この章は相談前の疑問を解消する目的でまとめました。次は実務で役立つチェックリストと用語集です。)

5. 実務に役立つチェックリストと用語集 — 今日から使えるツール

最後に、手続きで忘れがちな項目や期限管理、用語の簡単な説明をまとめます。実務で役立つテンプレ的リストです。

5-1. 書類・情報整理チェックリスト

- 身分証明書(コピー)
- 住民票(世帯分)
- 源泉徴収票または給与明細(直近3~12か月)
- 預金通帳写し(直近3~6か月)
- 借入明細(債権者別の最新残高)
- 登記簿謄本(登記事項証明書)
- 固定資産税通知書
- 競売関連書類(予告書等があれば)
- 家計収支一覧(現金収支も含む)
- 過去の確定申告書(事業者の場合)

5-2. 期限管理と進行のスケジュール表(例)

- Day 0:督促・競売予告の受領
- Day 1–7:弁護士・法テラスへ初回相談
- Week 1–4:必要書類の収集と整理
- Week 2–8:申立て書類作成(弁護士と連携)
- Month 1–3:裁判所申立てと再生手続開始決定待ち
- Month 3–6:再生計画の作成・認可手続き
- Month 6~:再生計画に基づく返済開始
※事案により短縮・延長あり。競売期日が迫っている場合は緊急対応。

5-3. 基本用語集(簡潔な説明)

- 個人再生:借金を法的に減額・分割し、生活を再建する手続き。
- 抵当権:不動産を担保として設定する権利。滞納時に競売が可能。
- 住宅ローン特則:個人再生で住宅ローンを通常どおり払い続けることで住宅を確保する特別措置。
- 任意売却:債権者と合意の上で市場価格で不動産を売却する方法。
- 競売:裁判所を通じた強制売却手続き。
- 再生手続開始決定:裁判所が手続きを正式に開始するとの決定。通常これ以降、強制執行は停止されることが多い。

5-4. 専門家に質問する際の優先事項リスト

- 自分のケースで個人再生が適しているか?
- 住宅ローン特則が使えるか?
- 競売期日までにどの措置が可能か?
- 費用の総額と支払い方法の柔軟性
- 想定される最悪のシナリオとその対処法

5-5. 実務で役立つワンポイントアドバイス

- 督促や競売通知は捨てずにすぐに弁護士へ持参すること。
- 書類はデジタルと紙の両方で保管すると後で楽。
- 債権者とのやり取りは可能ならすべて記録(メール・メモ)しておく。
- 家計改善プランは再生計画の信頼性を高めるので、具体的に数字を出す。
- 弁護士を選ぶときは債務整理の実績を確認する。

5-6. よく使う公的機関・窓口の紹介(名称のみ)

- 法テラス(日本司法支援センター)
- 東京地方裁判所、大阪地方裁判所(裁判所管轄)
- 日本弁護士連合会(弁護士会)
- 各地方裁判所の民事再生担当窓口

(ここまでがチェックリストと用語集です。以下にまとめとFAQで記事を締めます。)

最終セクション: まとめ

個人再生は「抵当権付きの自宅を守るための有力な選択肢」ですが、万能ではありません。住宅ローン特則の活用、任意売却との組合せ、早期の弁護士相談、そして書類の準備と家計の見直しが成功の鍵です。特に競売が差し迫っている場合は時間との勝負になるため、督促状や競売予告を受け取ったら迷わず専門家に相談してください。

実務経験から言うと、行動が早いほど選べる選択肢は多く、安全に自宅を残せる確率が上がります。まずは法テラスで一次相談を受け、信頼できる弁護士と一緒に現実的なプランを作ることを強くおすすめします。

個人再生 貯金を残すには?貯金がある人のための手続きと実務ガイド


出典・参考(この記事の根拠として参照した公的・専門資料)
- 日本司法支援センター(法テラス)公開資料
- 日本弁護士連合会・債務整理に関するガイドライン
- 民事再生法関係の裁判所公開情報(各地方裁判所の解説資料)
- 各種弁護士事務所の債務整理・個人再生に関する解説ページ(一般的な実務記載)
- 裁判例および実務解説(個人再生と住宅ローン特則に関する解説書)
(注:上の出典はこの記事の事実確認のために参照した公的情報・専門解説です。個別の法的判断は弁護士等の専門家にご相談ください。)

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